初心者からの投資術。株式・投資信託・FX、始めるならどれ?
現在、日本の銀行預金は、「超低金利」といわれて久しいです。預貯金では増えないことから、投資を検討する方も多いのではないでしょうか。しかし、いざ投資をしようと思っても、種類も多すぎて何から始めたらよいのかわかりづらい、わからないというのもまた事実ではないでしょうか。そこで、株式・投資信託といった代表的な投資の特徴を踏まえ、初心者におすすめの投資方法を紹介します。
CONTENTS目次
投資初心者が学ぶべき主な投資商品
一般的に投資を始める際には、目的に応じて目標を設定することが推奨されています。例えば「将来の生活資金を貯めたい」という目的であれば、
- いつごろまでにどのくらいの資産を保有していたいか(30年後に5,000万円欲しい)
- 必要な金額に達するためには、貯蓄なら毎月いくら貯める必要があるか(約14万円)
- 全額貯蓄で資産をつくることができるか?(難しい。余剰分として確保できるのは10万円、うち貯蓄は4万円)
- 難しいならば、資産をどのくらいに増やす必要があるのか(3,600万円分増やす必要がある)
といったような形で、投資の目標額を設定するところから始めます。
なお上記の例では、30年間毎月4万円貯蓄するという想定になっていますが、人生の中でお金がかかる時期というのは家族構成によっても変わります。子どもがいる家庭では成長する過程で毎月4万円の貯蓄が難しくなる時期も出てくるでしょう。その場合には、子どもの教育資金はいくら確保するか、という別の目的と目標の設定も必要となってきます。
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どのような目的でも、いままで1度も投資経験がない場合、「投資とはどのようなものか」をまず体験したいと思うのではないでしょうか。そのために、まずは少額から試してみることをおすすめします。
投資信託の特徴
100円から投資ができるのが投資信託です。投資信託とは、投資家から集めたお金を運用の専門家が国内外の株式や債券などに投資・運用し、その成果として生まれた利益を投資額に応じて分配する金融商品のことです。
数が非常に多いのも投資信託の特徴です。国内の投資信託(公募投資信託)の数(ファンド本数)は約6,000本、2020年9月末時点では5,903本です。なお、2016年9月から2020年2月まで6,000本を超えていましたが、以降は5,000本台が続いています。過去、2000年8月から2007年末は2,000本台のときもありました。
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ハイリスク・ハイリターンの商品から、ローリスク・ローリターンのものまで幅広く揃っており、手数料も高いものから安いものまでさまざまです。
投資信託のメリットは主に以下の4つです。
- 少額の資金で購入が可能
- ひとつの投資信託を購入して幅広い対象に分散投資が可能
- 専門家による運用で、手間いらず
- 基準価額が公表され透明性が高い
一方で投資信託のデメリットは、株価の動きを見ながら売買する株式投資のようにリアルタイムで売買できないことです。運用管理費用(信託報酬)などのコストがかかることにも注意が必要です。
まずは税制措置のあるつみたてNISA、iDeCoから
NISA・つみたてNISA・iDeCoの制度に含まれる投資信託であれば、まずは各制度の枠までは制度を利用するのがおすすめです。約20%の税金が非課税となります。
コストの低いインデックス型の投資信託の商品を選ぶというのも選択肢のひとつです。つみたてNISAでは金融庁が商品選定の基準を示しています。信託報酬は0.5%以下(国内資産を対象とする商品)、0.75 以下(海外資産を対象とする商品)と具体的な数字も明らかになっているので、この基準をひとつの目安として選ぶのもいいでしょう。
株式投資の特徴
企業が資金を調達する方法のひとつに「株式の発行」があります。株式を売買することによって、売却益を得たり、配当金や株主優待を受け取ったりする資産運用が「株式投資」です。
株価は、企業の業績や経済状況によって日々変動します。株価が購入したときよりも高くなっているタイミングで株式を売却すれば、利益を得ることができます。
株式投資を始めるには、まず証券会社で口座を開設します。その後、購入資金を入金して株を購入します。証券会社に出向かなくても、インターネットから購入することもできます。今後成長が見込めそうな企業をはじめ、身近な業界や好きな企業など、銘柄の決め方はさまざまです。
また、株式投資の主なメリットは以下の3つです。
- 株式の値上がり益(キャピタルゲイン)を得られる
- 配当金や株主優待を受け取ることができる
- 単元株に達した株主には議決権が与えられ、会社の経営に参加できる
株式の銘柄選択や投資するタイミング次第で、大きな収益を期待できるのが株式投資の最大のメリットです。長期保有することで配当金や株主優待を受け取ることもができます。
ただし、株価が値下がりするリスクもあり、元本(元手となるお金)を割ってしまう可能性もあります。企業に対する投資なので、倒産リスクも考えられるでしょう。そのため、株式投資はハイリスク・ハイリターンの投資といえます。
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まだまだある! 投資商品まとめ
ここまでに紹介した株式投資、投資信託以外の投資商品には以下のようなものがあります。
ETF(上場投資信託)
投資信託のうち、証券取引所に上場しているものをETF(上場投資信託)といいます。株式と同様に証券取引所を通じて売買取引できますが、一般的な投資信託と比べると商品数は多くありません。
不動産投資
現実に存在する不動産への投資も、選び方次第でミドルリスク・ミドルリターンの投資と考えられます。不動産投資はサラリーマンという信用力をいかしてレバレッジを効かせられるのが最大の特徴です。
REIT(不動産投資信託)
REIT(リート)は、不動産版の投資信託です。投資家から集めた資金でファンドマネージャーが不動産投資を行い、そこから得られる家賃収入や不動産の売買益を投資者に配当します。
外貨預金
外貨預金とは、円ではなく米ドルやユーロなどの外貨で行う預金のこと。預入時よりも払い出し時が「円安」であれば利益を得ることができ、「円高」になった場合は損失が発生します。FXと似ていますが、外貨預金は手持ちの資金を超える取引はできないというのが大きな相違点です。
国債
国債とは、国が発行する債券のこと。元本保証や利息の支払いは日本国政府が行います。個人向け国債なら、1万円単位と少額から始められるのも特徴です。安全性が高く、資産運用が初めてという方にも取り組みやすい方法といわれています。
まとめ
初心者向けの投資としては、まずは市場と連動した運用を目指すインデックス型の投資信託がおすすめです。値動きは株式投資に比べて小さいため、100円という少額投資でかつ短期間でみると大きな利益を狙うことには向きません。あくまでも投資の感覚をつかむという目的での方法になります。
少額であれば、株式投資やFXというハイリスク・ハイリターンのカテゴリに属する投資にも挑戦できるでしょう。
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