不動産やお金の疑問をわかりやすく解決 RENOSY マガジン
  1. RENOSY マガジン
  2. 投資する
  3. 不動産価格が高くても不動産投資は大丈夫? いまから不動産投資を始める3つの理由
投資する
2022.06.24

不動産価格が高くても不動産投資は大丈夫? いまから不動産投資を始める3つの理由

不動産価格が高くても不動産投資は大丈夫? いまから不動産投資を始める3つの理由

不動産投資を始めようと考えるときに気になってしまうのが不動産価格。都心部を中心に不動産価格は近年上昇傾向にあるため「いま買うのは割高なのでは?」と不安に思う人も少なくありません。

個人が不動産価格を正確に予測するのは確かに困難ですが、家賃収入が毎月得られる不動産投資では、実は不動産価格にそこまで過敏になる必要はありません。足元は日銀の金融緩和を背景に低金利が継続中のため、不動産投資を始めるにはむしろ良好な環境といえます。

不動産市場の現状と、その現状を踏まえて、不動産投資をおすすめする3つの理由を解説します。

不動産市場の現状

不動産価格指数(住宅)(令和4年2月・第4四半期分) 国土交通省引用:令和4年2月・第4四半期分 建設産業・不動産業:不動産価格指数 - 国土交通省

不動産市況はアベノミクス以降上昇傾向で、なかでも区分マンションは上昇しています。株式など特に値動きの激しい資産への投資経験がある人などは、「高値掴み」になるのでは、と警戒してしまいがちです。しかし、実は不動産の投資収益率を意味する「利回り」はリーマンショック直後こそ高かったものの、足元は横ばい傾向です。まずは不動産市場の現状をおさらいしましょう。

都心部を中心に不動産価格は高止まり

過去2年間の首都圏の中古マンションの価格は下図の通りで、成約平米単価は上下しながらも右肩上がりであるのがわかります。

首都圏 中古マンション平米単価の推移引用:月例マーケットウオッチ:2022(令和4)年05月度|レインズデータライブラリー | REINS TOWER

利回りは微減

続いて、不動産投資の収益性の指標となる利回りを見てみましょう。利回りも過去15年程度の長期で見ると下がっていますが(参考:住宅マーケットインデックス 2021 年下期|日本不動産研究所、アットホーム株式会社、株式会社ケン・コーポレーションより)、賃料も上昇傾向のため、利回りの推移は緩やかな減少といえそうです。

主要都市別 分譲マンション賃料 年間平均推移引用:分譲マンション賃料推移2021年・年間版(2022/01/17)|東京カンテイ

ワンルームタイプの期待利回り(東京・城南地区)は、コロナ流行前の2019年10月調査以降も4.2%が続いていましたが、2021年10月の調査結果は4.0%となっています。

第46回 不動産投資家調査 ワンルームタイプの期待利回り(東京 城南地区)引用:第46回 不動産投資家調査|一般財団法人 日本不動産研究所

利回りは、諸費用やローンの支払いコストなどを考慮しない場合「年間の賃料収入÷不動産価格」で計算されます。賃料収入が不動産価格と同様に上昇傾向にあれば利回りは低下しないため、不動産価格の上昇が必ず収益性の低下につながるとは限らないのです。

不動産価格が右肩上がりの3つの理由

不動産価格が順調に上昇している背景には、低金利により購入がしやすい環境に加えて、海外投資家、プロの投資家、個人投資家それぞれが積極的に日本の不動産への投資を行っている現状があります。ここからは不動産価格が堅調な理由について見ていきましょう。

低金利により物件購入をしやすい環境

日本は2016年から、中央銀行である日銀が史上類を見ない規模での金融緩和を行っています。具体的には政策金利を条件付きでマイナスまで引き下げるなどの政策を継続しているのです。政策金利は銀行など金融機関が金利水準を決めるうえで参考にされるものなので、政策金利が低ければ不動産投資ローンを含む金利水準は低下しやすくなります。

参考:金融市場調節方針の変遷を教えてください。 : 日本銀行 Bank of Japan

実際に金融機関のローンは、不動産投資ローンでも1%台となるケースが見られるなど、歴史的な低水準が継続しています。ローン金利が低いと、借入れに対して支払う利息のコストが低下し、かつローンの借入れの限度額も一般的に拡大するので、金利が高い時と比較して不動産を購入しやすくなります。

こうした状況が不動産購入を後押しすることで、購入需要が安定し、不動産価格には上昇圧力がかかっているのです。

海外投資家勢の投資意欲が強い

2021年には、アメリカの大手投資銀行ゴールドマン・サックスが日本における不動産投資を拡大させるとの方針を示しました。

参考:米ゴールドマン、日本の不動産投資倍増 年2500億円|日経新聞

ゴールドマン・サックスに限らず、近年海外投資家は日本の不動産投資を積極化させています。長い目で見るとリーマンショック以降で投資が活発な時期に差しかかっていて、近年では特に2018年~2021年にかけて再拡大の動きが見られます。

ドル円レートと海外投資家の投資額引用:不動産投資市場を牽引する海外投資家、2022年の投資対象とは | CBRE

これは以前、コロナ後の不動産市況を見通した記事で紹介したように、日本の都心部の不動産投資利回りはグローバルに見て高いことが背景にあります。

【関連リンク】
ポストコロナの不動産市場は? REIT市況や海外投資家が見据える日本市場の見通し

また、近年は円安も海外投資家の参入を拡大させる要因になっています。海外投資家は外貨(例えばドルなど)を円に替えて、日本の不動産投資を行います。そのため、円安の時には外貨で見るとより割安に投資が可能なのです。

例えば1ドル=100円の時、1,000万円の物件はドル換算で10万ドルとなります。しかし1ドル=135円になるとドル換算の費用は約7.7万ドルに下がります。

このように、足元の日本の不動産市場は海外投資家が参入しやすい環境が整っていることから、積極的な参入が進んでいるのです。

プロ、個人双方において不動産投資が活発化

少し長期で見ると、日本国内の投資家においても、不動産投資は積極化しています。それも、プロと個人投資家の双方で、不動産投資の需要は堅調なのです。

プロの投資家においては「J-REIT」という不動産投資信託の市場規模の拡大が背景にあります。

J-REITの市場拡大

投資部門別保有状況、J-REIT市場の推移引用:取引開始から20年を迎えたJ-REIT市場~市場規模の拡大や保有資産の多様化も進んでおり、この先の成長に期待~|日興アセットマネジメント

不動産投資信託は個人や金融機関が手軽に不動産投資を行う手法として発達した商品で、J-REITが投資家から資金を集め、それぞれの判断で不動産へ投資し、得た収益を資金を出した投資家に還元する手法。すなわちJ-REITの市場規模が大きくなれば、間接的にJ-REITの不動産投資の規模も大きくなるのです。

2020年のコロナ禍の影響もあり、近年はやや伸びが止まりつつあるものの、10年前と比較するとはるかに大きな規模の市場が形成されているため、引き続き不動産投資の需要を下支えする要因となっています。

また個人については、RENOSYをはじめ、区分マンション投資などを手軽に行える方法が増え、以前と比較して投資のハードルが下がったことや、「生命保険代わりとして不動産投資が有効である」との考え方などが広まり、投資が拡大しています。

RENOSYが行ったアンケートによると、コロナ禍を経て投資の意識が高まったこともあり、個人の不動産投資が一層普及している様子がうかがえます。

詳細は、下記記事も参考にしてみてください。

【関連リンク】
コロナ禍での投資調査、人気No.1は「不動産投資」、年収1,000万円以上は投資金額が2,000万円以上もアップ

不動産価格が高くても不動産投資を始める3つの理由

不動産価格は高止まりが続いていますが、それでもなお、早いタイミングから不動産投資にチャレンジすべき理由が3つあります。市場環境に臆することなく、不動産投資を検討してみてください。

低金利であれば「確保したい利回り」のハードルは下がる

100%現金で不動産を購入する人以外は、不動産投資ローンの金利水準が、投資の収益性に大きな影響を及ぼします。物件の実質利回りが5%であっても、ローン金利が3%あれば、実質的には2%分しか賃料からの収益を得られないということになります。このように実質利回りとローン金利の差から収益性を考える指標を「イールドギャップ」とよびます。

現在、不動産投資ローンの金利は歴史的な低水準。その背景に日本のマイナス金利などの緩和的な金融政策があることを踏まえると、政策金利がこれ以上引き下がるのを待つのは現実的ではありません。すなわち、これ以上ローン金利が下がることは期待しにくい状況です。

逆に日本のインフレ率が上昇する、景気が上向くなどの条件が整えば、将来再び政策金利が引き上げられ、不動産投資ローン金利も上昇する可能性は否定できません。

その点でいえば、歴史的な低金利の足元はイールドギャップを高水準に維持しやすいことから、不動産投資を始めるうえで適切なタイミングと考えられます。

価格損益を重視する不動産投資は過去のものに

目まぐるしく動く株価を連想して、不動産価格の上昇はリスクが高いと考えている人は少なくありません。実際に、30年以上前のバブル期には、不動産投資は不動産価格の値上がり益を重視して行う傾向が強いものでした。

値上がり益に着目した投資を行う風潮が強いと、値上がりした時には多くの投資家が不動産を売却して利益を確定しようとするので、不動産価格の高騰→売却の増加→不動産価格の値崩れ、という事態が発生するリスクが高くなります。

一方で、現代の不動産投資は、まず第一に賃料収入を積み上げて着実に収益を上げていくのが一般的な投資スタイルです。個人投資家においてはとりわけこの傾向が特に強いです。そして、プロの投資家や海外投資家も着目しているのは「利回り」、つまり賃料収入と不動産価格の割合であるため、やはり安定した賃料収入を意識して投資している状況がうかがえます。

この投資スタイルにおいては、長期間にわたって不動産を保有し続けることで、賃料を積み上げることができるため、価格が高騰したからといって、急いで物件を売却する必要がありません。そのため、価格の値崩れが起こるリスクは、以前より低くなったといえます。

家賃収入をメインとした不動産投資は、早く始めて長期間行うのがおすすめ

不動産投資は、長期間継続すればするほど、賃料収入を積み上げてトータルの収益規模を高められる投資手法です。

誰しも歳を取っていくことから、一人の人間が投資を行える期間には限りがあります。そのため、自己資金などの状況が整っていることを前提とすれば、できるだけ早く始めて、長期の投資期間を確保した方が、不動産投資は有利なのです。

市場環境に一喜一憂して投資タイミングを吟味するよりも、準備が整い次第、速やかに投資を始めた方が、不動産投資の成功率は高くなるでしょう。

不動産価格の推移に惑わされず不動産投資にチャレンジしよう!

現代の不動産投資は、必ずしも株式投資のように値上がり益を積極的に追いかけるものではありません。足元は不動産価格が高いことから投資を躊躇する人も少なくありませんが、不動産投資ローン金利が歴史的な低水準であることなども踏まえると、不動産投資を始めるうえで決して悪い環境ではありません。

長期投資が基本の不動産投資は、自己資金などの準備が整っているなら、できるだけ早く始めるのが有効。不動産価格の推移に臆せず、低金利が維持されているうちに不動産投資にチャレンジしてみましょう。

※本記事では、記事のテーマに関する一般的な内容を記載しており、より個別的な、不動産投資・ローン・税制等の制度が読者に適用されるかについては、読者において各記事の分野の専門家にお問い合わせください。(株)GA technologiesにおいては、何ら責任を負うものではありません。

この記事を書いた人

伊藤圭佑 証券アナリスト

資産運用会社に勤める金融ライター。証券アナリスト保有。 新卒から一貫して証券業界・運用業界に身を置き、自身も個人投資家としてさまざまな証券投資を継続。キャリアにおける専門性と個人投資家としての経験を生かし、経済環境の変化を踏まえた投資手法、投資に関する諸制度の紹介などの記事・コラムを多数執筆。

Facebook Twitter Instagram LINE