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不動産投資のローン繰上返済はやるべき? メリットやデメリット、タイミングなど解説

2020.09.11

不動産投資のローン繰上返済はやるべき? メリットやデメリット、タイミングなど解説

この記事を書いた人 RENOSYマガジン編集部

「不動産やお金の疑問をわかりやすく解決するメディア」を掲げ、本当にためになる情報の提供を目指すRENOSYマガジン編集部。税理士やファイナンシャルプランナーの人たちと共に、中立・客観的な視点で「不動産とお金」を解説、読んでいる人が自分の意思で選択できるように日々活動している。
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不動産投資でしばしば議論の対象となるのが「ローンの繰上返済はするべきか否か」という問題です。ローンの繰上返済をすることで、得られるメリットはあります。しかしデメリットがあると考える人もいるでしょう。そのため一概にやるべきとは言えません。何を基準に繰上返済をした方がいいかを考えるために、不動産投資のローンの繰上返済について、その方法やメリット・デメリット、判断の仕方を紹介していきます。

不動産投資のローンの繰上返済の方法

まず繰上返済とは、ローンを組んだときに示された返済予定額よりも多くの金額を返済することで、毎月の返済とは別に借入金の一部もしくは全額を返済することを言います。毎月の返済金額にはローンの元金と利息が含まれていますが、繰上返済の場合は、返済するお金はすべて元金に割りあてられます。

繰上返済のメリット

ローンの支払総額を少なくできる

繰上返済の最も大きなメリットは、支払う予定だった利息を減らすことができるため、ローンの総返済額を減らすことができることです。

返済期限が短くなる、もしくは月々の返済金額を抑えられる

繰上返済は後述する2つの方法があります。それによって、ローンの返済期限を短くするか、毎月の返済金額を軽減するか、どちらかが改善します。

例えばローンの完済時期が定年後に設定されている場合、万が一空室が続くと給与から支払うとができないので貯蓄から支払うといったことが発生します。返済期間を短くすることで、このようなリスクを軽減できます。

投資先の物件を効果的に増やすことができる

物件を所有後に、繰上返済を継続して行い、予定より大幅に早く完済したとします。完済後は、毎月の家賃がそのまま収入となります。となると次に「この家賃収入をどう運用するか」を考えることになります。

不動産投資の規模を大きくする方法として、繰上返済を行って完済期間を短縮することで2件目、3件目の物件購入を効率化していくという考え方があります。

2件目の物件についても不動産投資ローンを組んで購入します。そして、2件目に対しても繰上返済をします。繰上返済の元手には、1件目の家賃収入を加えます。すると1件目の返済よりも返済スピードが早まり、完済時期は1件目よりも早まります。

2件目を完済すると、3件目を購入します。3件目の繰上返済にも1件目と2件目の家賃収入を利用します。2件目よりも返済スピードが早まる、という方法です。

キャッシュを効果的に使える

手元に現金があるとあるだけ使ってしまう、という人には繰上返済は有効です。前月の生活費に余剰ができたら繰上返済に回す、というサイクルができれば無駄遣いを防げますし、返済を早めることで上記のような効果が生まれます。

繰上返済のデメリット

必要なときに資金が不足するリスク

繰上返済をしすぎた結果、生活に必要な最低限のお金しか残っておらず、急な出費に耐えられないということになったら本末転倒です。不測の事態に備えて、3か月〜半年分の現金保有は維持しましょう。

そのほかにも、所有物件の修繕費や金利の変動など、支出への備えは常に必要です。ローンの繰上返済は資金に余裕があるときにのみがいいでしょう。

低金利ローンだと効果が薄い

ローンの金利が低いと、繰上返済をしてもあまり効果が感じられない場合があります。同じ条件で金利1%と3%の場合の総返済額を比較してみました。

【金利の差による繰上返済の効果】

  • 借入額:3,000万円
  • 返済期間:30年
  • 金利タイプ:元利均等返済金利
  • タイミングと金額:借入れから2年後に200万円を繰上返済

(1)金利3%の場合

返済額軽減型 期間短縮型
毎月返済額 11万8,000円 12万7,000円
返済総額
(繰上なしの場合との差額)
4,458万円
(-95万5,000円)
4,310万円
(-243万4,000円)

(2)金利1%の場合

返済額軽減型 期間短縮型
毎月返済額 9万円 9万7,000円
返済総額
(繰上なしの場合との差額)
3,445万円
(-29万4,000円)
3,412万円
(-61万8,000円)

返済総額を比較すると分かるように、金利1%で借入れを行っている場合、期間短縮型を選んでも差額は61万8,000円にとどまります。3%の場合と比較すると、支払額の減少はおよそ4分の1程度です。

このように、もともと低金利のローンを利用している場合は利息の削減効果も薄いため、必ずしも繰上返済が効果的とはいえません。繰上返済にあてようと思っていたお金を別の投資にあてる方が、リターンが大きい場合もあります。

繰上返済2つの方法

不動産投資のローンの繰上返済には2つの方法があり、それぞれ異なる利点があります。

返済期間が短くなる「期間短縮型」

ローンの一部を繰上返済した後の、その後の月々の返済金額を変えず、完済までの期間を短くできるのが「期間短縮型」です。

返済期間を短縮できるため、短縮した期間に発生予定の利息を支払う必要がなくなり、支払額の減少が見込めます。利息の削減効果が大きい返済方法です。

毎月の支払金額を抑えられる「返済額軽減型」

ローンの一部を繰上返済した後、返済期間はそのままで月々の支払額を減らせるのが「返済額軽減型」です。

利息を削減できる期間短縮型に対し、期間短縮型ほどの支払額の減少は見込めませんが、毎月の返済額が小さくなることからキャッシュフローの改善が期待できます。

不動産投資において繰上返済はやるべきか?

ここまでの内容を踏まえたうえで、不動産投資では繰上返済をやった方が良いのでしょうか。やるべきか否かをどう判断するのか、そのポイントを紹介します。

手持ち資金が十分な場合、繰上返済を検討してみる

不動産投資のリスクを考えたうえでも十分に資金があり、その資金を他の投資に回すよりも繰上返済に利用した方がトータルで効果があると判断するなら、繰上返済をするのはよいでしょう。

資金が足りているか分からない場合は、これまで払った支出や、今後発生する費用を計算してみましょう。現在のキャッシュフローと照らし合わせ、どの程度資金に余裕があるかを整理します。その結果不安があるなら、無理に繰上返済を行う必要はありません。

繰上返済を行うタイミング

繰上返済をする場合、どのタイミングで行うべきでしょうか。基本的にローンの繰上返済で効果が出やすいのは、返済開始からあまり期間が経っておらず、繰上金額が大きい場合です。つまり、なるべく早期で、多額の繰上返済が可能なタイミングがおすすめです。

より多額を繰上返済した方が得なのは分かりやすいと思いますが、早期の方が効果的だというのはどういうことでしょうか。

先ほどの例で考えてみましょう。3%の金利のローンを、借入れから5年後と10年後にそれぞれ同じ金額を繰上返済した場合、支払総額は以下のように変化します。

(1)5年後に200万円繰上返済をした場合

返済額軽減型 期間短縮型
毎月返済額 11万7,000円 12万7,000円
返済総額
(繰上なしの場合との差額)
4,469万円
(-84万6000円)
4,347万円
(-206万8000円)

(2)10年後に200万円繰上返済をした場合

返済額軽減型 期間短縮型
毎月返済額 11万7,000円 12万7,000円
返済総額
(繰上なしの場合との差額)
4,488万円
(-66万3000円)
4,402万円
(-152万1000円)

10年後に繰上返済を行った場合と比べて、5年後の方が利息の削減効果が高いのが分かると思います。

ただ、いくら早期の繰上返済が効果的といっても、焦って多額の資金を投入しては本末転倒です。「キャッシュに余裕がある場合に限定する」という基本を忘れないようにしてください。

繰上返済によって心理的にラクになるならアリ

不動産投資では、ローンの金額が一千万円単位になることもあります。多額の借金をかかえている状態は、大きな心理的負担を伴います。そのため、繰上返済で早くローンを完済し、心理的にラクにさせるのもひとつの方法です。

合理的な理由から繰上返済を検討するのも大切ですが、心理的な不安を払拭するという目的で繰上返済を考えるのも一案です。

まとめ

繰上返済をするかどうかは、現在のキャッシュフローと手持ちの資金今後発生する支出をシミュレーションして、なおかつ同じ金額を別の投資に回すことによるリターンとの比較もしたうえで総合的に判断します。ローンの利率や繰上返済のタイミング、支払う金額によっては思うように利息を削減できない可能性もあるので、そちらも合わせて考慮してみてください。

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※本記事では、記事のテーマに関する一般的な内容を記載しており、より個別的な、不動産投資・ローン・税制等の制度が読者に適用されるかについては、読者において各記事の分野の専門家にお問い合わせください。(株)GA technologiesにおいては、何ら責任を負うものではありません。

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