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更新日: 2021.05.21

小田急線VS京王線 これから住むなら、どちらの沿線を選択?

小田急線VS京王線 これから住むなら、どちらの沿線を選択?

小田急線、京王線の共通点は、メガターミナル「新宿駅」を起点にしているところです。 どちらも、新宿に通勤をする人、新宿乗り換えの人には利便性が高い路線です。人気駅を抱えている一方、混雑度も高いという点も似た両者。それだけにどちらの沿線を選べばいいか迷う方もいるのではないでしょうか。様々な角度から比較していきます。 

まずは小田急線、京王線の基本情報を再確認

それぞれの路線の基本情報を見ていきましょう。

小田急線のメイン路線は「小田急小田原線」で、代々木上原、下北沢、成城学園前などを擁しており、最終駅は小田原です。例えば、新宿から約15キロ離れた登戸駅からは急行で約17分、運賃は247円に設定されています。小田原線から枝分かれしている2路線があり、唐木田方面に伸びる「多摩線」、藤沢方面に向かう「江ノ島線」があります。

京王線は、 初台、笹塚、明大前などを通り、最終駅は京王八王子です。例えば、新宿から約15キロ離れた調布からは特急で14分、237円です。京王線からは、渋谷と吉祥寺を結ぶ「井の頭線」、 橋本方面の「相模原線」、高尾山口方面の「高尾線」に接続しています。

沿線の利用者数はどちらも増加傾向、伸び率はほぼ互角

次に、小田急線、京王線の沿線の勢いを比較してみましょう。最近の利用者数の伸び率で比べると、次のような結果になっています。

  • 小田急線5.7% 
  • 京王線6.7% 

出所: 日本民営鉄道協会 「 大手民鉄の素顔2017年度版 」※上記は2011年度~2016年度の比較

どちらの路線も利用者が増加しています。乗降客数が増えているということは、沿線全体で比較的、駅近の中古マンションの資産価値を維持しやすいということになります。

京王線がやや上回るものの僅差であり、路線の勢いという点ではほぼ互角とみていいでしょう。その中でも最近、乗降客数が伸びている小田急線沿線の駅は「海老名」「世田谷代田」「経堂」などです。ちなみに、これらの中古マンションの売買価格の中央値は次のようになっています。

  • 海老名:3,500万円
  • 世田谷代田:5,480万円
  • 経堂:5,300万円

出所:RENOSY調べ(2017年 売買価格の中央値)

一方、京王線の乗降客数が伸びている駅の代表は、「調布」「上北沢」「初台」などです。こちらも参考までに中古マンションの平米単価を見てみましょう。

  • 調布 3,980円
  • 上北沢 5,095円
  • 初台:6,080万円

出所:RENOSY調べ(2017年 売買価格の中央値)

沿線の開発では、小田急線の「海老名駅」周辺に注目が集まる

乗降客の伸び率は互角の2路線ですが、沿線の今後のビジョンでは対極的な構図になっています。 一言で言うと、 小田急線は「開発重視」 京王線は「サービス重視」 と言えます。

小田急線が開発で特に力を入れるのは、相模鉄道本線、JR相模線と3路線ある「海老名駅」です。約10年をかけて先進のコンパクトシティを生み出す計画を着々と進めています。「 将来性のある街にマンションを買いたい 」という方は候補に入れてみてはいかがでしょう。

京王線も調布や府中で再開発を進めています。小田急線ほどの大規模なものではありませんが、 運賃の値下げ、利用者が心地良く使えるダイヤ改正 など、ソフト面の充実を打ち出しています。

両路線共に、沿線の先に魅力的な自然があるのも魅力

最後に「実際に利用した時の快適性」を比較したいと思います。どちらの路線も、首都圏の私鉄では、朝のラッシュ時の混雑率が高いです。

  • 小田急線(世田谷代田~下北沢):151%
  • 京王本線(下高井戸~明大前):167%

京王線、小田急線、朝のラッシュ時の混雑率

出所: 国土交通省東京圏における主要区間の混雑率 (データは平成29年時点のもの)

とくに小田急線は首都圏でもトップクラスの混雑率を記録していましたが、複々線化を進め、朝の通勤時の輸送量を約40%増やす予定になっています。平成28年度の「国土交通省における主要区間の混雑率」によると、小田急小田原線世田谷代田駅と下北沢駅の間は混雑率191%と都内でもトップクラスでしたが、 平成29年には151% まで下がっています。また、京王線の方もダイヤ改正などによって混雑率緩和を進めていく方針を打ち出しています。混雑が緩和されれば、小田急線、京王線はさらに魅力的な路線へと発展していくことが期待できます。

まとめ

小田急線、京王線双方に沿線開発計画があり、今後の動向が注目されます。比較する際には実際に駅で降りてみて、町の雰囲気を確かめてみるのがよいでしょう。町の雰囲気を含めて、住まい探しの際には暮らしやすさや勤務先、お子様のご進学先、そして住宅としての資産価値など様々な点を、ご家族やご友人などと相談してみることも大切です。

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この記事を書いた人

RENOSYマガジン編集部

「不動産やお金の疑問をわかりやすく解決するメディア」を掲げ、本当にためになる情報の提供を目指すRENOSYマガジン編集部。税理士やファイナンシャルプランナーの人たちと共に、中立・客観的な視点で「不動産とお金」を解説、読んでいる人が自分の意思で選択できるように日々活動している。

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