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2022.01.31

下落相場に強い投資先とは?株式下落の備えとなる資産運用を紹介!

下落相場に強い投資先とは?株式下落の備えとなる資産運用を紹介!

アメリカの金融緩和の縮小が始まり、コロナショック後の急速な株価上昇への反動などにより、2022年に入ってS&P500などの株価は下落基調となっています。アメリカ経済自体の減速が始まっているわけではないので、この下落が長期化するとは限りませんが、下落局面に損失を抱えて不安に感じている人も少なくないでしょう。

株価下落の影響を大きく受けている個人投資家は、実は株式以外の投資に目を向けることで、下落相場の影響を抑えることができます。今回は、相場の下落時に強い運用方法を紹介します。資産が株式に偏っている人は、この機会に投資先の分散を検討するのはどうでしょうか。

相場の下落時に強い資産運用法は?

現在、自己の投資資産の多くを株式に回しているという投資家は少なくないと思います。ポストコロナの経済回復局面のように、経済成長が堅調に進む局面では、株価が力強く上昇し、高い収益が見込めます。従って、コロナによる2020年2月末の相場下落後以降から足元にかけて、米国株式はとても魅力的な投資先でした。

2022年1月末時点で、FRB(アメリカの中央銀行にあたる組織)をはじめとして、主要国が金融引き締めに着手したり、経済が減速・悪化する局面では、株価が下落しやすくなります。

時にはリーマンショックやコロナショックのように、短期間のうちに株価が数十パーセント下落することもあり得ます。株式に資産が偏っていると、こうした局面で損失を受けて、最悪の場合投資をやめてしまう人も少なくありません。

将来に向けて十分な資産を形成するためには、長期にわたり安定運用を行うことが最も重要です。そのためにも相場の下落局面における損失は最小限に抑制したいものです。

株式以外の投資方法を検討する

相場の下落による損失が不安な人は、株式以外の投資に目を向けてみるのがおすすめです。「リスクを抑えるためには分散投資が大切」という考え方のもと、多数の銘柄の株式を保有して分散投資している人も少なくありません。

しかし、分散先が株式のみだと、株式市場全体が急落する時には、保有している多くの株が下落してしまい、分散投資による損失の抑制効果があまり期待できなくなる可能性もあります。

むしろ、株式投資以外に目を向けるのが、相場急落時の対策として有効です。今回の株価下落を機に、自分の資産の一部を株式以外の投資先に移すことを検討してもよいでしょう。株式資産以外への投資を取り入れることで、株式市場の下落相場に対する自己資産の耐久性を高めることができるのです。

株価下落に強い投資先に目を向ける

株価下落に強い資産への投資を取り入れることで、相場下落への耐性は一層高まります。実は、株価下落による損失の抑制に役立つ投資先の選択肢はいくつかあるのです。

例えば次のような投資先は、株価下落による影響を抑えるうえで有効です。

  • 金投資
  • 不動産投資
  • 債券投資
  • ソーシャルレンディング

これらの投資先は、株式市場とは異なる値動きをし、株価の推移にあまり影響を受けずに収益を得ることができます。そのため、株価下落の影響をある程度相殺することができます。

自分が許容できるリスクの高さ求める収益性などを踏まえて、自分にあった投資手法を検討してみてください。

株価下落に強い資産その1:金投資

有事の金」といわれることもあるように、金は株式相場が不安定な局面で堅調な価格推移を示す傾向にある投資先です。株式や債券などと異なり、実在する資産に投資する「実物投資」の一種。そのため、モノの価値が上がる「インフレ」が起こると、金の投資需要は高まり、価格が上昇しやすくなります。

長期にわたり運用を行ううえで、金は「株式との分散投資効果」を高められるおすすめの投資先です。さらに足元の環境においては、次の要因が金の魅力を高めています。

  • さまざまな資源の価格が高止まりしていること
  • 地政学リスクとよばれる世界情勢の懸念材料もあること

金は先にも書いた実物資産であるため、モノの価格が上がりやすい環境においては追い風になります。コロナからの回復局面で、原油やさまざまな金属などの価格が高止まりしています。この傾向が当面続けば、金の価格にとっても下支え材料になります。

メリット

経済や政治、世界情勢などのリスクが高まる局面でも、モノそれ自体が価値を持つ金への需要は高まりやすい傾向にあります(これが「有事の金」と言われる所以です)。

ロシア対ウクライナの情勢不安や、中国の経済減速への懸念など、さまざまなリスク要因がくすぶっています。このような中で、改めて金投資に目を向ける可能性はあります。

デメリット

金投資には金利が存在しません。そのため、運用期間中に利息や分配などの収益を受け取ることは基本的にできません。金投資の収益は、専ら金価格の変動による差益によってもたらされます。定期的に現金収入が欲しい人にとってはこの点はデメリットとなるでしょう。

価格変動リスクが大きいのも難点です。株価下落時には資産を守ってくれるかもしませんが、別のタイミングで金価格の下落の影響を受けるリスクはあります。

金投資は、「投資先を株式以外に分散したいが、リスクはある程度高くてもよい」という人におすすめの投資先といえます。

証券会社などで購入できる投資信託やETFの中から、金に投資する銘柄を購入すれば、個人投資家でも金投資は可能。そのほか、CFD(差金決済取引)で金先物を売買したり、貴金属を扱う業者にて実物の金を購入したりする方法もあります。

株価下落に強い資産その2:不動産投資

不動産投資もまた、相場下落の備えとして有効な手法です。個人の投資家が不動産投資で狙うのは、定期的に得られる家賃収入が主な収益源となります。不動産の売買による価格差を収益源のメインとして狙うことは一般的ではありません。

家賃収入は、株式相場の下落や経済悪化の影響をあまり受けないため、市場環境に関わらず安定した収入を継続的に受け取ることが可能です。物件価格は確かに変動しますが、人口が多く賃貸需要も旺盛な都心部などであれば価格は比較的安定しています。そのため、将来資産を売却するとなっても、その時までに得た家賃収入も加味すれば、株式と比較して損失が発生するリスクは低く、安定的な資産運用が可能です。

メリット

不動産投資がほかの投資手法と大きく異なる特徴は、不動産投資ローンを活用して、保有する自己資金よりも高額な資産を購入することで、将来規模の大きな資産形成ができるという点です。資産規模が大きいため、ローン返済後はまとまった金額の家賃収入が期待できるのです。

デメリット

不動産投資のリスクとしては、過疎地や利便性の低い物件に投資をした際に、空室が発生して思うように家賃収入が得られない、需要の低い地域であるがゆえに物件の価格も下がり、損失が発生するという点が考えられます。そのため、東京の都心部など賃貸需要が高い地域で、利便性の高い物件を選ぶことが重要になってきます。

不動産投資は、物件を購入して賃貸として貸し出すのが一般的です。個人投資家が取り組む手法としては、都心部を中心としたマンションの区分投資や、政令指定都市クラスを含む都市部のアパート一棟投資などが中心。足元はローンの金利が低く、以前と比べて多額の金額を借りやすい環境であるため、不動産投資へチャレンジしやすい状況となっています。

【関連リンク】
不動産投資とは?初心者が知るべきメリットや魅力、仕組み、運用方法、始め方
不動産投資はリスクが高い? 空室や修繕など9つのリスクと5つの回避策

株価下落に強い資産その3:債券投資

金と同様に、株式の下落相場に強いのが債券投資です。債券とは、企業や国などの負債を多くの人が投資できるよう有価証券に変えたもの。いわゆる借金にあたるもので、債券の購入者は間接的に債券を発行した企業や国(発行体とよびます)に資金を貸し付けていることになります。

債券を購入した投資家は定期的に「クーポン」とよばれる利息を受け取れます。債券の多くは、債券発行時にあらかじめ利率が確定します(その時々の金利水準などにより変動する商品性を持つものも一部あり)。その後の相場環境などに関係なく、定期的に利息を受け取れるのが特徴です。

また、定められた期限を迎えると、発行体は借りていた資金を債券保有者に返済します。この返済額は「債券の額面」としてあらかじめ決められているため、株価などの影響は受けません。従って、債券は購入して満期まで保有し続けていれば最終的にはあらかじめ確定していた「額面」の金額が返ってきます。資金を貸している間に受け取った利息が、投資家にとっての収益となるのです。

メリット

株価が下落しても基本的に影響がなく、債券発行時に決められたルールに基づいて収益が発生します。このような商品性から、債券もまた、相場下落に強く、株式と持ち合わせることで分散効果が期待できる商品といえるでしょう。

リスク

基本的に債券は株式よりもリスクの低い商品ですが、債務不履行(デフォルト)リスクには注意が必要です。債務不履行とは発行体が借りていた債務や利息を支払えなくなる状態で、これが発生した場合には、債券でも損失になるリスクが高くなります。

財務状況がしっかりしている発行体の債券ならば、このような事態に陥る可能性は極めて低いので、債券投資においても投資銘柄の選別が重要です。

債券の購入方法

債券投資は証券会社などで個人向けの社債や国債などを販売しているので、そこから購入するのが一般的な方法です。

そのほか、債券中心に投資を行う投資信託やETFもあります。これらの商品はほとんどが多数の債券を売買して運用します。「価格変化による影響を受けない」という債券の商品性は、償還まで持ち切ることで発揮されるものであるため、債券の売買を行う投資信託やETFを購入した場合は、債券それぞれの価格変動による損益が発生しうる点には注意が必要です。ただ、それらの投資信託やETFの多くは、株式と比較すると、リスクの低い商品となっています。

【関連リンク】
債券は株より低リスク? 初心者に適した安全重視な投資、債券を詳しく解説!

株価下落に強い資産その4:ソーシャルレンディング

厳密にはスキームが異なるものの、ソーシャルレンディング(クラウドファンディング)も特定の事業や企業に対する貸付を小口化して金融商品化し、投資家が購入するものであるため、債券に似た側面があります。

すなわちあらかじめ満期が決められていて、満期には決められた額面で投資資金が返済されるため、やはり価格損益は発生しません。また、満期までの期間、定期的に利息収入を得ることができます。

個人向け債券の発行体と比較して、知名度が低い中小企業やスタートアップに融資する商品、もしくは、不動産物件の運用など特定の事業に融資する商品などが多いです。そのためファンドの組成額が小さく、また最低投資金額も1万円〜など少額で設定されている傾向にあります。

メリットと注意点

多くの個人向け債券と比較すると信用力がやや低い融資先が多いため、受け取れる利息が債券よりも高い傾向があります。足元で言えば、年率5%の利息を受け取れる円建ての個人向け債券はなかなかありません*が、ソーシャルレンディングでは決して珍しくありません。

*仕組み債など特殊な商品性を持つものを除く

ソーシャルレンディングも株価が下落したからといって、損失に直結するわけではないため、相場下落の備えとしては有効です。ただし、債券同様に債務不履行のリスクはあります。比較的リスクの高い企業や事業に融資する商品もあるため、経済悪化などのあおりを受けて債務不履行を引き起こすリスクには注意しましょう。

平時には確かに価格下落のリスクはほとんどありませんが、決して無リスクではないことを念頭に、信頼のおける事業や企業に融資を行う商品を選んで投資することが大切です。

【関連リンク】
テクノロジーの進化が可能にした投資、ソーシャルレンディングとクラウドファンディングの違いとは

株式以外の投資を取り入れて次の相場下落に備えよう

足元の下落相場がどの程度の下落幅になるかは不透明ですが、記憶に新しい2020年のコロナショックをはじめ、過去に幾度もショックが発生してきたことを踏まえると「またいつか下落は起こる」と覚悟したうえで資産運用を行う必要があります。

株式の中だけでいくら分散投資をしても、このようなショックにおいては大きな損失を避けられません。ショックを乗り越えて長期間運用を継続するためには、株式以外の投資方法にも目を向けて、相場下落時のダメージを抑制することが大切です。

もしもの時の備えが不充分だと感じている人は、株式以外の投資方法を取り入れて、相場下落に強い資産構成を実現しましょう。

※本記事では、記事のテーマに関する一般的な内容を記載しており、より個別的な、不動産投資・ローン・税制等の制度が読者に適用されるかについては、読者において各記事の分野の専門家にお問い合わせください。(株)GA technologiesにおいては、何ら責任を負うものではありません。

この記事を書いた人

伊藤圭佑 証券アナリスト

資産運用会社に勤める金融ライター。証券アナリスト保有。 新卒から一貫して証券業界・運用業界に身を置き、自身も個人投資家としてさまざまな証券投資を継続。キャリアにおける専門性と個人投資家としての経験を生かし、経済環境の変化を踏まえた投資手法、投資に関する諸制度の紹介などの記事・コラムを多数執筆。

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