横浜の再開発と東京への好アクセスが需要を後押し! 京浜東北線(鶴見、新子安、東神奈川)は今後も高需要エリア|まちの住みやすさ発見
見知らぬ土地に不動産を購入する際は、物件だけでなく周辺の環境を知っておきたいもの。現在の様子はもちろん、未来のまちを事前に把握できると、購入物件の将来の資産価値も予想しやすくなります。「まちの住みやすさ発見!」では、さまざまな角度からまちのよさに迫ります。
今回は神奈川・東京・埼玉をつなぐ重要路線、京浜東北線(鶴見、新子安、東神奈川)をご紹介します。
京浜東北線は埼玉・東京・神奈川をつなぐ重要路線
京浜東北線(京浜東北・根岸線)は、大船駅(神奈川県鎌倉市)から大宮駅(埼玉県さいたま市)を結ぶ長距離運行路線です。
停車駅は全部で47駅あり、ターミナル駅である東京や品川、横浜など、数々の主要な駅を通っています。多くの駅を通っていることから他路線への乗り換えも容易なため、学生から社会人まで幅広い層に需要の高い路線です。
横浜駅周辺の大規模再開発
JR横浜タワー
JR横浜タワーは、2020年6月に横浜駅西口にオープンした複合施設です。
商業施設「NEWoMan横浜」や「CIAL横浜」、映画館「T・ジョイ横浜」や会員制ワークスペース「STATION SWITCH」、オフィス等で構成されています。屋上広場「うみそらデッキ」からは横浜港や横浜ベイブリッジを一望できます。
観光客や住民が楽しめるエンターテインメントなイベントやコンテンツな
ど 、幅広く利用されています。JR横浜タワーと歩行者通路を利用して行き来できる場所にあるのが「JR横浜鶴屋ビル」です。JR横浜鶴屋ビルには、約500台が利用できる駐車場「JR横浜パーキング」や商業施設「CIAL横浜ANNEX」、ホテルやフィットネスクラブなどのテナントが入っています。
再開発がめじろ押し! 進化を遂げる横浜エリア(横浜、桜木町、みなとみらい)が注目の的
桜木町・関内周辺の大規模再開発
関内駅周辺地区は、「国際的な産学連携」「観光・集客」というテーマに沿ったまちづくりで、にぎわいと活性化を目指しています。
横浜市旧市庁舎街区活用事業
関内駅前にあった横浜市旧市庁舎は一部を残して解体され、跡地には新たに人を集めるスポット「MINATO−MACHI LIVE(みなとまち ライブ)」が2026年春に誕生する予定です。
旧庁舎の一部建物は保存される形で、旧市庁舎行政棟の1〜2階は商業施設、3〜8階は星野リゾートによるリノベーションが行われ、都市観光ホテル「OMO7横浜 by 星野リゾート(仮称)」として活用されます。
また、新築棟の低層階にはスポーツや音楽を中心としたコンテンツを開放的な雰囲気で楽しめる「ライブビューイングアリーナ」、11〜33階には総合大学やオフィスが誘致されるようです。
参照: 2022年ニュースリリース「横浜市旧市庁舎街区活用事業」着工|三井不動産
関内駅前地区 第一種市街地再開発事業(北口地区、港町地区)
2024年5月には、旧市庁舎跡地に隣接する北口地区・港町地区あわせて2.2haの都市計画も決定。高速バス等が乗り入れる交通広場や駅前の歩行者空間が整備されるほか、商業施設や住宅が入る2棟の高層ビルが建設されます。
2025年度に既存建築物等の解体に着手し、2026年度に着工。竣工は2029年度となる予定です。
参照: 関内駅前地区第一種市街地再開発事業等の都市計画決定及び変更を行いました!|横浜市
高島町・みなとみらい周辺の大規模再開発
みなとみらい53街区開発計画(街区名称:横浜シンフォステージ)
2024年5月、横浜駅とみなとみらい駅の間、新高島駅近くに位置する「みなとみらい21中央地区53街区」にオフィスや商業施設、ホテルなどを含む大規模複合ビル「横浜シンフォステージ」が誕生しました。
イーストタワー、ウエストタワーの2棟からなり、合計延べ面積は182,825m²。株式会社大林組、京浜急行電鉄株式会社、日鉄興和不動産株式会社、ヤマハ株式会社の4社が事業に参画し、横浜のエリア全体のにぎわいを創出する大規模な再開発になっています。
参照:横浜シンフォステージ
横浜周辺の大学情報
横浜周辺では、新キャンパスや大学に付随する施設の建設も盛んです。
神奈川大学
神奈川大学は2021年4月に「みなとみらいキャンパス」を開設しました。
高さ約100m、21階建ての校舎に教室や研究室、学食などの施設が設けられ、グローバル教育に重点を置いた3学部(国際日本学部、外国語学部、経営学部)が集います。
新キャンパスでは周辺の国際企業や官公庁、文化施設などとの連携を強め、文化間の相互理解と交流を図ることのできる人材を育てることを目指しているとのことです。
関東学院大学
2021年4月、関東学院大学の国際学生寮「関東学院大学 インターナショナル・レジデンス」が新設されました。
「異なる価値観の交流が、日々の生活になる」というコンセプトの学生寮で、さまざまな地域や国からの学生たちとともに学び、暮らすことができます。
大学までのアクセスの良さだけでなく、管理スタッフの常駐や充実した設備環境など魅力がたくさんあります。
また、2023年4月には関内・関外地区に「横浜・関内キャンパス」が誕生しました。
企業、自治体、地域、市民、機関など「知の交流」を通じたさまざまなイノベーションを誘発、横浜都心部という立地を最大限に生かして「社会連携教育」をさらに推進する考えです。
教育施設としての機能に加え、市民も利用できるコワーキングスペースや、ブックカフェ、デジタル図書館、700人規模のホールなど、市民の知的・文化的活動を支援する施設・機能を配置し、利用者の幅を広げることを目指しています。
ほかにも横浜駅周辺には横浜国立大学や関東学院大学、専門学校など、さまざまな大学・学校がひしめいています。
鶴見、新子安、東神奈川の基本情報
人口推移
各駅とも人口は微増傾向にあります。京浜東北線沿線には大学や企業も多く、大規模な再開発が複数も進んでいることから、今後も引き続き安定した賃貸需要が見込めます。
京浜東北線の乗車人員
鶴見・新子安・東神奈川に近接するターミナル駅である横浜駅の1日の乗車人員は340,536人、品川駅は248,650人と、東京駅の346,658人に迫る利用者数を誇ります(いずれもJR駅、2022年度)。
参照:各駅の乗車人員 2022年度 ベスト100|企業サイト:JR東日本
京浜東北線・横浜駅周辺の主な大学
大学名 | 学生数 |
---|---|
神奈川大学 | 18,553人(2023年5月1日現在) |
関東学院大学 | 11,152人(2023年5月1日現在) |
横浜国立大学 | 9,417人(2023年5月1日現在) |
横浜市立大学 | 5,198人(2023年5月1日現在) |
鶴見大学 | 2,412人(令和5年度) |
(RENOSY調べ 2024年、大学院生含む学生数)
横浜駅周辺を中心に多数の大学をはじめ専門学校のキャンパスがあります。京浜東北線沿線自体、沿線はもちろん都内の大学に通うにも便利なため、多くの学生が利用しています。
京浜東北線・横浜駅周辺の主な企業
企業名 | 連結含む従業員数 |
---|---|
日産自動車株式会社 | 131,719人(2023年9月30日現在) |
ユニプレス株式会社 | 約7,984人(2023年3月31日現在) |
日揮ホールディングス株式会社 | 7,876人(2023年3月31日現在) |
株式会社ヨロズ | 5,726人(2023年3月31日現在) |
株式会社コロワイド | 4,227人(2023年3月31日現在) |
千代田化工建設株式会社 | 3,995人(2023年3月31日現在) |
(RENOSY調べ 2024年)
京浜東北線沿線には多くの企業が存在しており、神奈川県内では横浜、次いで川崎に集中しています。また京浜東北線はオフィス街を擁する複数の駅を通過するため、多くの社会人が利用しているといえるでしょう。
現在のまちの様子※2021年8月時点
鶴見(横浜まで約10分、品川まで約17分)
2012年、JR鶴見駅直結の駅商業施設「CIAL鶴見」ができて以来、注目度が高まった鶴見。CIAL鶴見以外に複数の商業施設があり、住みやすいエリアとして人気です。また、横浜はもちろん川崎や都内への移動が電車1本で済むため、今後も継続して高い需要が予想されるエリアといえるでしょう。
利用可能路線は、JR京浜東北線の鶴見駅に加え、JR鶴見線の鶴見駅、京急本線の京急鶴見駅。3路線2駅が使えます。
徒歩圏内には鶴見大学や横浜ファッションデザイン専門学校などがあるので、日中は人が多くにぎやかになるでしょう。
鶴見区は横浜市で初めてできた区の1つで、歴史があります。近年では駅前の再開発が進み、横浜市における主要な生活拠点(副都心)に指定されるほどになりました。
そんな駅前には多数の商業施設があります。駅直結の「CIAL鶴見」「ミナール」「鶴見フーガ」、そして「シークレイン」。食品や飲食店を中心にファッション、ライフスタイル用品、雑貨などを扱うさまざまなお店がひしめきあっています。日常生活に必要なものはすべて揃えられるでしょう。
曹洞宗大本山の寺院「總持寺(そうじじ)」。境内は約50万㎡もあり、その広さから鶴見区の広域避難場所の1つにも指定されています。
もともと石川県にありましたが、明治時代の焼失を機に1911年、横浜市に移転しました。近代に建てられたものですが、その多くは本格的な木造建築であり、近代技術による寺院建築を見ることできます。地元の方からは「パワースポット」として愛されており、石原裕次郎氏ほか著名人のお墓があることでも知られています。
駅周辺には大小さまざまなスーパーがあり、さらに商店街「ベルロード つるみ」には青果店をはじめさまざまな専門店があるので重宝されています。多彩なお店が揃っているのは心強いでしょう。
コンビニエンスストアや飲食チェーン店の数も豊富なため、食事に困ることはないでしょう。居酒屋も多く、飲み屋巡りも楽しめそうです。
新子安(横浜まで約8分、品川まで約21分)
新子安駅周辺はマンションが多く、ベッドタウン特有の穏やかな雰囲気を持った街です。住みやすいエリアとして人気があります。
利用可能路線は、JR京浜東北線の新子安駅に加え、京急本線の京急新子安駅。2路線2駅が利用可能です。
また、徒歩約15分でJR横浜線の大口駅へ行くこともできます。散歩にはほどよい距離で、横浜市内でも屈指の規模を誇る「大口通商店街」を利用できるのは嬉しいポイントです。
駅周辺に繁華街がなく、静かな暮らしを求めている方には最適でしょう。
地元の人から愛されている複合施設「オルトヨコハマ」にはスーパーやドラッグストア、雑貨店がありますので、日常生活を支えてくれるでしょう。また、飲食店やクリニックもあるので心強いです。
駅周辺には大型スーパーだけでなく、コンビニやドラッグストア、飲食チェーンがあります。駅周辺にリーズナブルな飲食店が集中しているので、一人暮らしの強い味方になってくれるでしょう。
東神奈川(横浜まで約6分、品川まで約25分)
駅直結の複合施設「CIAL PLAT 東神奈川」と大型スーパー「イオンスタイル東神奈川」があるため買い物の利便性は高い東神奈川駅。住みやすいエリアとして人気です。
利用可能路線は、JR京浜東北線の新子安駅に加え、京急本線の東神奈川駅と2路線2駅が利用可能です。
京急東神奈川駅はもともと仲木戸駅という駅名でした。2020年3月、京浜急行の創立120周年記念事業の一つとして今の駅名へ変更されました。
「イオンスタイル東神奈川」には食料品はもちろん、ファッションや雑貨も取り揃えられているので、生活に最低限必要なものはここだけで揃えられるでしょう。
駅直結で利便性の高い「CIAL PLAT 東神奈川」。飲食店はもちろんテイクアウトできるグルメショップも多くあるので、食事の心配はありません。また、カフェや本屋、クリニックがあるのも嬉しいポイントです。
駅前にはスーパーはもちろん、飲食店も集中しています。仕事や学校帰りにサッと食べて帰れるのは魅力です。
横浜の大規模再開発と東京への好アクセスが需要を後押し
横浜駅周辺は今後も大規模な再開発が続くので、引き続き注目度の高いエリアとなることは間違いないでしょう。そして鶴見、新子安、東神奈川は横浜・東京方面へのアクセスが抜群のため、社会人はもちろん学生も住みたい街となるはずです。今後も高い需要が予想されるエリアといえるでしょう。
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