生まれ変わった品川と、京急本線(立会川・大森海岸・平和島・大森町)の今を訪ねる|まちの住みやすさ発見
見知らぬ土地に不動産を購入する際は、物件だけでなく周辺の環境を知っておきたいもの。現在の様子はもちろん、未来のまちを事前に把握できると、購入物件の将来の資産価値も予想しやすくなります。たとえば、商業施設やホテルが増えると雇用が創出され、賃貸需要が高まるといったケースも。「まちの住みやすさ発見!」では、さまざまな角度からまちのよさに迫ります。
今回は、再開発で生まれ変わった品川周辺と、品川駅へのアクセスに便利な京急本線の4駅(立会川、大森海岸、平和島、大森町)をご紹介します。
品川駅に直結する京急本線
京浜急行電鉄本線(以下、京急本線)は、JR以外の私鉄で唯一、品川駅に直通する路線です。空港線は羽田空港第1・第2ターミナル駅にもつながっており、今後の羽田空港の開発に伴って、京急本線の各駅利用者はさらに増えていくことが予想されています。
そして今回ご紹介する京急本線の立会川、大森海岸、平和島、大森町の4駅は、品川駅まで約10分圏内の好立地。神奈川県に続く路線のため、横浜や三浦半島方面にもアクセスしやすく、レジャーやショッピングなどにも便利なエリアです。
品川駅周辺は日本有数のオフィスビル群
品川駅は、JR東日本(山手線、上野東京ライン、京浜東北線、横須賀線)、JR東海(JR東海道本線)、JR東海道新幹線、京浜急行線が通る日本有数の大規模な駅です。
駅の東側は、オフィスビル群になっており、多くの大企業が品川駅周辺に集結しています。日本マイクロソフト株式会社やソニー株式会社をはじめとした本社を構える企業も多く、多くの人の行き来を目にすることができます。
品川駅周辺の大規模再開発
品川駅周辺の大規模再開発が完了、「TAKANAWA GATEWAY CITY」が誕生
品川駅と泉岳寺駅周辺では、よりグローバルで文化的な街となるべく、「グローバルゲートウェイ品川」をコンセプトに大規模な品川開発プロジェクトが進められてきました。新たな街の名称は「TAKANAWA GATEWAY CITY(高輪ゲートウェイシティ)」として、2025年3月に待望の“まちびらき”を迎え、現在では東京の新たな拠点として多くの人で賑わっています。
品川開発プロジェクトは、全体の延べ床面積が約851,000m2にも及ぶ巨大プロジェクトです。2019年度から始まった工事を経て、現在では住宅や教育施設、商業施設、ホテル、ビジネス支援施設などが集結する新しい街並みが完成しています。
機能が異なる4つの街区
「TAKANAWA GATEWAY CITY」の開発エリアは大きく4つの街区に分かれています。現在はそれぞれの街区が独自の役割(ビジネス、文化、生活)を持ちながら、広々とした歩行者デッキでシームレスにつながる一つの巨大な街を形成しています。各街区の現在の構成は以下のとおりです。
第1街区「TAKANAWA GATEWAY CITY RESIDENCE(住宅棟)」(地上44階・地下2階)
グローバルなビジネスワーカーにも対応した高層高級賃貸住宅です。低層部にはインターナショナルスクールが入居しているほか、周囲には豊かな自然を感じられるビオトープを備えた広場が整備され、都心でありながら緑あふれる住環境を提供しています。
第2街区「MoN Takanawa: The Museum of Narratives(文化創造棟)」(地上6階・地下3階)
街の文化発信拠点となる施設です。地域住民も利用できる実験スペースや、最先端のアート・多様な演出に対応した最大2,000人規模のホール、展示施設、飲食施設などを完備し、常に新しいカルチャーを生み出しています。
第3街区「THE LINKPILLAR 2(複合棟II)」(地上31階・地下5階)
泉岳寺駅に隣接(直結)する大規模複合ビルです。オフィスフロアを中心に、商業施設、クリニック、フィットネス、子育て支援施設などが入居しており、ビジネスパーソンから地域住民まで、多様な人々の生活をサポートする機能が集約されています。
第4街区「THE LINKPILLAR 1(複合棟I)」(NORTH:地上29階・地下3階、SOUTH:地上30階・地下3階)
高輪ゲートウェイ駅に直結する、街のメインとなるツインタワーです。大企業の本社機能も入るハイグレードオフィスや大規模コンベンション・カンファレンス施設のほか、SOUTHには日本初進出となる高層ラグジュアリーホテル「JW マリオット・ホテル東京」、NORTHにはルーフトップレストランが入り、国際的なビジネスと交流の中心地として機能しています。
品川駅周辺と共に発展する高輪ゲートウェイ駅
2020年春に先行開業し、2025年の「TAKANAWA GATEWAY CITY」のまちびらきに合わせて全面開業を迎えた高輪ゲートウェイ駅。現在は文字通り新しい街の核として機能し、人と街をシームレスに結ぶハブとなっています。
開業当初から注目を集めていたAI決済システムを導入した無人店舗は、今や駅のスタンダードな購買体験として定着しました。さらに、実証実験を経て本格導入された警備ロボットや清掃ロボットなどが日常的に構内を行き交い、最先端テクノロジーを活用した「次世代の駅」の姿を体現しています。
品川駅はリニア中央新幹線の始発駅
さらに、品川エリアの資産価値や将来性を語る上で外せないのが、品川駅が「リニア中央新幹線の始発駅」となる点です。
東京〜名古屋間を最短40分、東京〜大阪間をわずか1時間7分(従来の新幹線では約2時間30分)で結ぶという革新的な交通網であり、完成すれば地方とのビジネスやレジャーでの移動が劇的に変化します。
当初、品川〜名古屋間は2027年の開業を目指していましたが、静岡工区の遅れなどにより、2024年にJR東海は2027年開業の断念を正式に発表しました。
当初の予定より完成は先延ばしになりましたが、品川駅が日本の交通ネットワークにおける超重要拠点になるという揺るぎない未来に向け、周辺の開発は着々と進んでいます。
京急本線の概要
遅延に強い
京急本線は遅延の少ない路線として知られています。国土交通省が発行する東京圏の1カ月あたりの遅延証明書発行日数(令和6年度)は、JR山手線は14.9日、JR京浜東北線・根岸線は18.3日、東京メトロ千代田線は16.6日だったのに対し、京浜急行電鉄(品川〜横浜)間で5.5日となっており、ほかの路線と比べても遅延が少ないということがわかります。
参照:東京圏の鉄道路線の遅延「見える化」(令和6年度) (PDF)|国土交通省
羽田空港へのアクセスも良好
京急本線で羽田空港へ行く場合の乗換駅は京急蒲田駅です。京急蒲田から羽田空港第1・第2ターミナルまでは乗り換えなしで8分ほど、京急蒲田から品川へは最短6分で行くことができ、交通の便も非常に優れています。品川〜羽田空港間の所要時間は最短でわずか14分です。
沿線の大学
京急本線沿線および品川エリアは、歴史ある名門大学のキャンパスが集積する、格式高い文教エリアとしての側面を持っています。
「TAKANAWA GATEWAY CITY」内には新たに東京大学の研究拠点が開設されました。単なる学生街という枠組みを超え、最先端の学術・研究機関が集まることで街全体の文化的な水準が一段と向上しています。教育環境を重視するファミリー層や、落ち着いた知的な住環境を好む層からの評価も高く、エリアのブランド力を確固たるものにしています。
| 大学名 | 学生数 |
|---|---|
| 東海大学 品川キャンパス | 3,077人(2026年5月時点) |
| 明治学院大学 白金キャンパス | 5,467人(2025年5月時点) |
| 立正大学 品川キャンパス | 8,583人(2026年時点) |
| 慶應義塾大学 三田キャンパス | 11,521人(2026年5月時点) |
| 東京工科大学 蒲田キャンパス | 2,528人(2025年5月時点) |
| 横浜市立大学 鶴見キャンパス | 665人(2025年5月時点) |
沿線の企業
品川駅から大森エリアにかけての沿線には、もともと日本を代表するグローバル企業が多数拠点を構えていますが、近年そのビジネスエリアとしての価値はさらに飛躍しています。
「TAKANAWA GATEWAY CITY」の開業に伴い、KDDI株式会社やUmiosグループ(旧マルハニチロ株式会社)といった各業界のトップ企業が新本社を構え、さらに品川駅西口ではトヨタ自動車の新東京本社建設計画(2029年度予定)が進むなど、日本経済の中枢を担う巨大企業の大規模な移転ラッシュが起きています。「職住近接」を叶える京急沿線の居住需要はかつてないほど高まっており、不動産価値を力強く押し上げる要因となっています。
| 企業名 | 従業員数 |
|---|---|
| 東洋水産株式会社 | 4,696人(連結) |
| ソニー株式会社 | 112,300名 (連結、2025年3月31日現在) |
| 日本マイクロソフト株式会社 | 3,230人(2026年4月1日現在) |
| 株式会社電通総研 | 4,618人(連結、2025年12月末現在) |
| NTTドコモソリューションズ株式会社 (旧NTTコムウェア株式会社) |
4,962人(2026年3月末時点) |
| 大東建託株式会社 | 8,807人(2026年4月1日時点) |
| 株式会社ディスコ | 7,379人(2026年3月時点) |
| キヤノンマーケティングジャパン株式会社 | 4,563人(2025年12月31日時点) |
| トヨタ自動車 ※2029年度移転予定 |
71,515人(2025年3月末現在) |
| KDDI株式会社 | 9,483人(2024年度時点) |
| Umiosグループ | 12,531人(2024年3月末) |
人口推移
2010年から2025年にかけ、立会川、大森海岸、平和島、大森町いずれの駅でも人口が増加しています。特に大森海岸が右肩上がりに伸びており、今後もさらなる増加が見込まれます。
大田区や品川区が公表している推計データからも、両エリアで2040年頃までの人口増加が予想されています。 参照:大田区人口推計(令和7年1月1日時点)の概要(PDF)|大田区
参照:品川区の将来人口推計(PDF)|品川区
現在のまちの様子
次に、現在のまちの様子を紹介します。
- 立会川
- 大森海岸
- 平和島
- 大森町
立会川
立会川駅から品川駅までは乗り換えなしで最短5分でアクセスできます。
立会川は、坂本龍馬が青春時代を過ごした地として有名です。街には、坂本龍馬像や黒船の警護の際に使用されていた砲台の模型などがあり、歴史の面影を感じることができます。
浜川砲台(立会川駅から徒歩4分)
引用:浜川砲台 | しながわ観光協会
大森海岸
大森海岸駅から品川駅までは、最短で約9分です。
幅広い年齢層に親しまれている「しながわ水族館」の最寄り駅ですが、同施設は、2027年度の全面リニューアルオープンに向けて準備が進められています。環境に配慮した次世代の学びと憩いの施設へと生まれ変わる予定で、子育て環境としての将来性にさらなる期待が集まっています。
レジャー以外にも、敷地面積12,014m2にも及ぶ複合施設「大森ベルポート」や、大森海岸駅から徒歩3分のところにはイトーヨーカドーもあります。JR大森駅も徒歩圏内で利用できる、非常に利便性の高いエリアです。
平和島
品川駅までは乗り換えなしで最短6分、羽田空港までは最短14分でアクセスできます。 平和島には、広さ約99,000m2もの「平和の森公園」があり、アスレチックやテニスコートなどが備わっています。
駅から徒歩13分ほどの場所には、「BIGFUN平和島」という大型ショッピングモールがあります。映画館や天然温泉「平和島温泉」も併設されており、休日は多くの利用者で賑わっています。
また近年は、海側の巨大物流施設群(東京流通センターなど)が最新鋭のビルへと次々と建て替えられたことで新たな雇用と人の流れが生まれ、平和島エリア全体の飲食・商業の活気にもつながっています。
引用:ビューイングスパ・シャイニングスパ | 天然温泉平和島
大森町
品川駅まで平和島乗り換えで最短9分、乗り換えなしだと最短12分、横浜・川崎へは20分ほどでアクセスできます。
近年は京急線の高架下スペースの活用が進み、町工場とクリエイターをつなぐインキュベーション施設やコミュニティスペースが誕生するなど、下町風情の中に新旧のモノづくりが交差する、街歩きが楽しいエリアへと変貌しています。
駅から徒歩10分のところには、3フロアに40店が出店する商業施設「マチノマ大森」があり、日常生活をサポートする施設が充実しています。
少し足を延ばせば、春は桜が咲き、絶景のお花見スポットとなる「大森ふるさとの浜辺公園」があります。ビーチバレーやフットサル場など、スポーツを楽しめる施設もあります。
駅前には、生活に欠かせないスーパーが数多くあります。
進化する品川への直結と、水と緑に囲まれた充実のレジャー環境を両立
立会川、大森海岸、平和島、大森町と、どのまちも大小さまざまな公園やリニューアルが進むレジャー施設が充実しているため、一人暮らしはもちろんDINKsやファミリー層など、ライフスタイルを問わず住み心地の良いエリアです。
「TAKANAWA GATEWAY CITY」の誕生でさらなる飛躍を遂げた品川駅を中心に、京急本線沿線のまちもまた、新しいカルチャーやコミュニティを育みながら、多くの人々が来訪する多様性のある街へと進化し続けていくことでしょう。
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