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公務員に向いている不動産投資。規定違反しないための注意点とは

2020.09.11 更新日 2020.10.15

公務員に向いている不動産投資。規定違反しないための注意点とは

この記事を書いた人 RENOSYマガジン編集部

「不動産やお金の疑問をわかりやすく解決するメディア」を掲げ、本当にためになる情報の提供を目指すRENOSYマガジン編集部。税理士やファイナンシャルプランナーの人たちと共に、中立・客観的な視点で「不動産とお金」を解説、読んでいる人が自分の意思で選択できるように日々活動している。
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公務員の副業は副業規定で禁止されていますが、一定の条件を満たした場合は不動産投資も可能だということをご存知ですか? 加えて、公務員は一般的なサラリーマンよりも不動産投資に向いている職業なのです。その理由や公務員が不動産投資できる条件・注意点を詳しく解説します。

公務員が不動産投資に向いている理由

公務員が不動産投資に向いている理由は、ローンの組みやすさです。

公務員は収入が安定していて、金融機関から返済能力が高いとみなされます。金融機関がローン審査を行う上でみるポイントは、年齢や勤務先、年収といった属性と呼ばれる基準です。

安定した収入が見込め、社会的信用も高い公務員は与信(信用の供与)が高く、「融資を受けやすい」「低金利での借り入れがしやすい」といった恩恵を受けられる場合があります。

また、本業との両立のしやすさも、公務員が不動産投資に向いている理由です。不動産投資物件を購入後は、実際には入居者の募集や契約手続きといったさまざまな業務が発生します。この賃貸管理の業務を管理会社に委託することで不動産投資にかける手間はほぼなくなります。時間や手間も省けるため、本業に支障を出すことなく不動産投資を行うことが可能です。

公務員が不動産投資できる3つの条件

公務員の副業(兼業)に関しては、国家公務員法(第103条、第104条)と地方公務員法(第38条)にルールがあります。

第百三条(私企業からの隔離)
職員は、商業、工業又は金融業その他営利を目的とする私企業(以下営利企業という。)を営むことを目的とする会社その他の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、又は自ら営利企業を営んではならない。

引用:国家公務員法第103条|e-Gov法令検索

第百四条(他の事業又は事務の関与制限)
職員が報酬を得て、営利企業以外の事業の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、その他いかなる事業に従事し、若しくは事務を行うにも、内閣総理大臣及びその職員の所轄庁の長の許可を要する。

引用:国家公務員法第103条|e-Gov法令検索

第三十八条 職員は、任命権者の許可を受けなければ、商業、工業又は金融業その他営利を目的とする私企業(以下この項及び次条第一項において「営利企業」という。)を営むことを目的とする会社その他の団体の役員その他人事委員会規則(人事委員会を置かない地方公共団体においては、地方公共団体の規則)で定める地位を兼ね、若しくは自ら営利企業を営み、又は報酬を得ていかなる事業若しくは事務にも従事してはならない。ただし、非常勤職員(短時間勤務の職を占める職員及び第二十二条の二第一項第二号に掲げる職員を除く。)については、この限りでない。

引用:地方公務員法第38条|e-Gov法令検索

この規定の中に、不動産に関する言及があり、一定の規模以上の不動産等賃貸、太陽光電気の販売、農業等は「自営」に該当するとされ、所轄庁等の長の許可を得ることが必要となっています。

一定の規模に満たない内容、以下の内容を満たせば許可なく不動産投資が可能です(自治体によっては、独自の規定を設けている場合もあります)。

一定規模以下であること

公務員が不動産投資をする際、たとえば区分のアパート・マンションなら9室以下であれば規定に抵触しません。

年間の家賃収入が500万円未満であること

物件数だけでなく、年間の家賃収入が500万円未満である必要もあります。

たとえば、家賃月額6万円で入居が見込める区分マンションの場合、

  • 5室所有すると360万円(6万円 × 5室 × 12カ月)
  • 6室所有すると432万円(6万円 × 6室 × 12カ月)
  • 7室所有すると504万円(6万円 × 7室 × 12カ月)

となり、7室所有した場合は副業とみなされてしまうため、上記の場合は6室以内にとどめなければなりません。

管理会社に管理を委託すること

公務員は入居者募集や契約手続きといった管理業務を、管理会社に委託することが必須となります。自身で管理業務を行ってしまうと業務量が増え、本業に支障をきたすとみなされるためです。

ただし、公務員以外の方が不動産投資を行う場合にも、管理業務を管理会社に委託するのが一般的なため、管理の委託は公務員に限った話ではありません。管理会社への委託費はもちろん発生しますが、時間も手間も大幅に節約できることを考えると、メリットの方が大きいといえるでしょう。

公務員が不動産投資をする時の注意点

公務員が不動産投資をする際の注意点は、以下の3つです。

1. 副業規定に抵触しないか事前に確認する

もっとも重要なポイントは、副業規定に抵触しないか事前に確認することです。

ここまで公務員が不動産投資を行うための条件をお伝えしましたが、上記を満たしていても副業規定に抵触するケースもあります。規定に抵触して減給や懲戒免職となってしまっては元も子もありません。万が一に備えて、人事担当者に事前に確認しておきましょう。

ちなみに、一定規模以上の不動産投資も「自営兼業承認申請書」の提出により、認められる場合もあります。たとえば、亡くなった両親が所有していた物件を一定規模以上相続する際、「公務員だから」という理由で相続できないと困りますよね。

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そのため、相続は承認申請が通りやすいケースのひとつとなっています。承認申請の際は「貸借条件一覧表」「物件概要書」「管理委託契約書」などの書類を用意しておくとスムーズです。

2. 収支の管理をしっかりする

不動産投資は大きな金額が動くものです。家賃収入だけでなく、ローンの返済や税金など出ていくお金も多くあります。割高な物件を購入してしまったり、空き室や急な修繕費の発生などのリスクを予測できなかったりといった事態が起こることもあります。

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しっかりと利益を出すためには、不動産投資の知識を身につけることが大切です。たとえば、不動産投資の基礎知識が学べるセミナーや勉強会なども多くあります。興味のあるものに参加してみるのも一案でしょう。

3. 物件・パートナー選びは慎重にする

不動産投資用の物件を購入する際、現在の条件だけでなく、中長期的な視点から物件を選ぶ必要があります。たとえば、中古物件が割安だからといって購入したものの、「古くて入居者が見つからない」「修繕費が多くかかった」ということも。公務員に限った話ではありませんが、目先のことだけでなく、さまざまな視点から熟考して判断すべきでしょう。

また、不動産会社などパートナーとなる存在も重要です。特に公務員の場合は管理会社に委託することが必須となります。信頼できる管理会社を見つけることが不動産投資の成功にもつながるのです。

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管理会社を見分けるポイントは主に2つ。これまでの実績、そして実務を担う担当者の対応です。管理会社の実績が豊富であり、所有している物件と近しい物件の管理を担当しているかは必ずチェックしましょう。担当者との相性は、実際に会ってみて円滑なコミュニケーションがとれるか、積極的な提案をしてくれるか、など安心して任せられるかどうかを総合的に判断することをおすすめします。

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まとめ

与信の高さといった点から、公務員の不動産投資はメリットがあるといえます。ただし、副業規定に抵触しないかどうかは必ず確認することが肝心です。

また、本業がある以上、多くの時間は割けないもの。安定して収益を上げられる物件を選べるか、安心して任せられるパートナーに出会えるかといった点は通常よりも重要になってくるでしょう。ポイントをおさえて、慎重に進めていくことをおすすめします。

※本記事では、記事のテーマに関する一般的な内容を記載しており、より個別的な、不動産投資・ローン・税制等の制度が読者に適用されるかについては、読者において各記事の分野の専門家にお問い合わせください。(株)GA technologiesにおいては、何ら責任を負うものではありません。

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