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公開日: 2017.12.06 更新日: 2023.01.10

老後資金2,000万円の根拠は!? 早めの行動が一番のリスクヘッジ

老後資金2,000万円の根拠は!? 早めの行動が一番のリスクヘッジ

老後資金についての不安は漠然として見えにくいものです。当然考えなくてはいけないと思いつつも、避けていませんか? 老後破産、長生きリスクなど、人生が長くなったがゆえの危機が社会問題化しています。楽しく安心なセカンドライフを過ごすためには、実情を迅速に認識して行動するしかありません。誰にでも確実に老後はやってきます。そこで、ここでは現代の老後問題やさまざまな老後資金の考え方について紹介します。

長生きリスク、老後破産が問題化

動画「リノシーチャンネル」でも解説しています。

人生100年時代がやってきました。定年の年齢では、まだまだ体力も気力も充実している方は多いです。それまでの生き方と違ったセカンドライフを過ごすことも可能です。

厚生労働省の2020年簡易生命表によると日本人の平均寿命は男性が81.64年、女性が87.74年となっています。ともに過去最高を更新しました。

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厚生労働省が5年ごとに作成する、平均してあと何年生きられるかという期待値等を、死亡率や平均余命などの指標によって表した生命表の確定版である「完全生命表」のデータを見てみましょう。

「0歳の平均余命(つまり平均寿命)」を過去から現在まで遡ってみると、戦前では男女ともに50年を下回り、1960年(第11回)では男性が65.32年、女性が70.19年、2015年の第22回生命表では男性が80.75年、女性が 86.99年でした。戦後の高度成長期から55年で15年以上も平均寿命が延びました

平均寿命が延びるということは、定年後のセカンドライフの期間も長くなるということです。そしてセカンドライフを楽しく過ごすためには、肉体的、精神的な健康はもちろん、生きていくための生活費がなくては、精神的・肉体的な安定もままなりません。

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平均的な定年を60歳とするならば、2015年のセカンドライフは男性なら20.75年、女性なら26.99年です。

「人生100年時代」といわれる今、60~100歳まで生きるならば第二の人生期間は40年もあります。そういったことを踏まえたうえで、リタイア後に必要な平均的な生活費と年金支給額を見ておきましょう。

老後には月27万円、定年時に貯金は2,000万円欲しい

老後には月27万円、定年時に貯金は2,000万円欲しい

金融に関する広報活動を行う金融広報中央委員会が「家計の金融行動に関する世論調査」を毎年実施しています。全国8,000世帯を無作為で抽出し、家計の金融行動に関するアンケートを実施します。

2020年は、2人以上世帯における金融資産の中央値は650万円でした。コロナの影響で調査方法が郵送のみに変わり、それまでの調査結果と単純比較はできませんが、2011年以降のデータでは最高額となっています。

「資産を増やしたい」という方が増えているといえるかもしれません。

金融資産の保有額平均(二人以上世帯)引用: 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和2年調査結果|知るぽると

金融資産を保有している人の保有額の主な内訳は、預貯金が47.2%、株や債券や投信などの有価証券は20.0%、生命保険は19.5%となっています。

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同調査では、老後に関する質問もしています。

「老後のひと月当たり最低生活費・年金支給時に最低準備しておく金融資産残高 <問25>」の問いに対しては、「老後のひと月当たり最低予想生活費」が27万円、「年金支給時に最低準備しておく金融資産残高」は2,160万円という回答でした。

これがリタイア時に必要な平均的な生活費のイメージでしょう。

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家計調査にみる現実は?

総務省の家計調査では、2020年の消費支出の金額は、総世帯で2年ぶりに大きく減少しました。

消費支出の対前年実質増減率の推移引用:家計調査年報(家計収支編)2020年(令和2年)Ⅱ 総世帯及び単身世帯の家計収支(PDF)|総務省

新型コロナウイルスによって生活が大きく制限されるなどの影響が考えられるため、前年2019年のデータを見てみます。

高齢夫婦無職世帯の家計収支 2019年引用:家計調査報告(家計収支編)2019年(令和2年)II 総世帯及び単身世帯の家計収支(PDF)|総務省

2019年の、世帯主が夫65歳以上・妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯(高齢無職世帯のうち高齢夫婦無職世帯)について見ると、消費支出は239,947円、実収入は237,659円、可処分所得は206,678円となり、支出が上回り、毎月33,269円不足する結果となっています。

またこの支出金額は、先のアンケート結果の27万円にも届かない水準ということがわかります。

年金受給は平均モデルで月22万円

リタイア後の生活設計では、公的年金の受給が一番重要な収入となります。

厚生労働省によると、2021年度の夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な厚生年金受給額は22万496円、国民年金は、1人分で6万5,075円となっています。

これは、夫が平均的収入(賞与を含む月額43.9万円)で40年就業して国民年金保険料を完納し、妻が専業主婦だった場合の年金を受け取り始めるときの給付水準です。

仮に40年勤め上げたとしても希望とする27万円には足りません。厚生年金に未加入であったり、年金に未納期間があったりする場合は上記金額から減額されます。

2021年6月に厚生労働省年金局が発表した「令和2年度の国民年金の加入・保険料納付状況について」によると、2020年度末時点での国民年金加入者は1,449万人で、納付率は77.2%です。未納で年金なしや減額となると、老後破産が深刻化するという一面もあります。

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平均モデルの金額月22万円をもらったとしても、理想とする生活費の月27万円には約5万円不足します。年間で換算すると約60万円です。仮にセカンドライフを30年としても60万円 × 30年分=1,800万円ほど不足することになります。

平均モデル世帯以下の年金の場合はさらに不足することが現状の年金問題です。

早くスタートすれば意外と達成可能な1,800万円

1,800万円を貯めるというのは、気が遠くなるような気がしますが、若いうちに始めれば、それほど難しい金額ではありません。

例えば、30歳の人が、貯金ゼロから毎月3万円の積み立てを始めると、1年間で36万円、30年後の60歳には元金が1,080万円になります。年間リターン2%の複利で運用した場合の受取額は約1,476万円になります。つまり、夫婦でがんばって月3万円の貯金をすればいいのです。

もし定年が65歳で35年積み立てられるなら元金の1,260万円が複利では1,819万円になります。

積立と年2%複利運用

国民年金を運用している年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の、2000年〜2020年の20年間の運用実績は平均すると3%でした。2020年のように大きくプラスになる年もあればマイナスになる年もありますが、長期で見ればリターン2%というのは決して不可能なレベルではありません。

参考:基本ポートフォリオの考え方|年金積立金管理運用独立行政法人
参考:年金積立金の運用目標|年金積立金管理運用独立行政法人

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GPIFの運用割合をまねて株式投資をされている不動産投資オーナーのインタビュー

仮に、毎年のリターンが3%だった場合、同様に3万円を30年積み立てると元金の1,080万円が1,740万円になります。リターンが1%違うだけで264万円も違ってきます。

さらに、40歳だったらどうでしょう。月5万円の積み立てで、複利の2%で運用すると20年後の60歳のときには1,200万円の元金が約1,473万円になります。25年後の65歳なら複利の2%で元金1,500万円が約1,942万円です。

高いリターンを求めれば、リスクも相応に高くならざるを得ません。より安全に資産を形成するためには、いかに早く資産運用をスタートするかが重要です。毎月、積み立てる額も当然、リタイアまでの時間が長くある方が少なくて済みます。

漠然と老後資金の不安を抱いていても何も始まりません。早めに積み立てをスタートすることが大切ですので、ぜひ老後のリスクヘッジを前向きにしてみましょう。

まとめ

老後の対策は早め早めに少額を資産形成にあてていけば、月々の生活費に対する割合が少なく負担が少ないです。ただ、若くないからといって諦めてはいけません。今からでも遅くないという気持ちで、できる資産形成から始めましょう。

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この記事を書いた人

RENOSYマガジン編集部

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