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住まい・暮らし

老後資金は大丈夫!?早めの行動が一番のリスクヘッジ

2017.12.06

老後資金についての不安というものは漠然として見えにくいものです。少子高齢化時代を踏まえれば、当然考えなくてはいけないと思いつつ、避けていませんか?老後破産、長生きリスクなど、人生が長くなったがゆえの危機が社会問題化しています。楽しく安心なセカンドライフを過ごすためには、実情を迅速に認識して行動するしかありません。誰にでも確実に老後はやってきます。そこで、ここでは現代の老後問題やさまざまな老後資金の考え方について紹介します。

長生きリスク、老後破産が問題化

人生100年時代を迎えようとしています。定年の年齢では、まだまだ体力も気力も充実している方は多い傾向です。今までと違ったセカンドライフを過ごすことも可能です。2016年の簡易生命表によると日本人の平均寿命は男性が80.98年、女性が87.14年となっています。ともに過去最高を更新しました。

厚生労働省が5年ごとに作成する日本の生命表「完全生命表」によると1960年では男性が65.32年、女性が70.19年でしたので、約50年で15年以上もセカンドライフが伸びました。セカンドライフを楽しく過ごすためには肉体的、精神的な健康だけでなく、生活費がなくてはままなりません。仮に平均的な定年を60歳とするならば、2016年の平均余命は男性なら23.67年、女性なら28.91年です。60~100歳まで生きるなら40年もあります。そういったことを踏まえたうえで、リタイア後に必要な平均的な生活費と年金支給額を見ておきましょう。

老後には月27万円、定年時に貯金は2,080万円欲しい

写真:PIXTA

金融に関する広報活動を行う金融広報中央委員会が「家計の金融行動に関する世論調査」を毎年実施しています。全国8,000世帯に無作為抽出で家計の金融行動に関するアンケートです。2017年の2人以上世帯における金融資産の中央値は380万円でした。2016年の400万円から減少しています。2017年の金融資産の主な内訳は、預貯金が54.1%、株や債券や投信などの有価証券が18%、生命保険が16.7%でした。

アンケートは老後に関することも質問しています。中央値でみると「老後の毎月最低必要な生活費」に対しては27万円、「老後の生活資金として年金支給時に準備しておきたい金融資産残高」は2,080万円という回答でした。これがリタイア時に必要な平均的な生活費のイメージでしょう。総務省の家計調査では16年の60~69歳の世帯の月平均支出は約27万7,283円、70歳以上の世帯では月23万8,650円でした。アンケートの27万円に近い水準だということがわかります。

年金受給は平均モデルで月22万円

リタイア後の生活設計では、公的年金の受給が一番重要な収入となります。生涯にわたって受給できるうえに、物価連動して改定されるからです。厚生労働省によると、2017年度の夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な厚生年金受給額は22万1,277円、国民年金は、1人分で6万4,941円となっています。厚生年金は、夫が平均的収入(賞与を含む月額42.8万円)で40年就業して国民年金保険料を完納し、妻が専業主婦だった場合の年金を受け取り始めるときの給付水準です。

仮に40年勤め上げたとしても必要とする27万円には足りません。厚生年金に未加入であったり、年金に未納期間があったりする場合は上記金額から減額されます。2017年3月に厚生労働省年金局が発表した「平成27年度厚生年金保険・国民年金事業の概要」によると、2015年時点での国民年金加入者は1,668万人で、納付率は71.4%です。未納で年金なし、少額年金者が増えて、老後破産が社会問題化することは否めないという一面があります。

平均モデルの金額月22万円をもらったとしても必要な生活費の月27万円には約5万円不足します。年間で換算すると約60万円です。仮に平均余命24年としても60万円×24年分=1,440万円ほど不足することになります。平均モデル世帯以下の場合はさらに不足することが現状の年金問題です。アンケートでリタイア時に2,080万円準備しておきたいとしているこの事実を反映しているのでしょう。私たちは年金制度の全容を知らないようで意外と的を射た数字として把握しているようです。

早くスタートすれば意外と達成可能な1,440万円

1,440万円というと大金な気がしますが、若いうちに始めれば、それほど難しい金額ではありません。 例えば、30歳の人が、貯金ゼロから毎月3万円の積み立てを始めると、1年間で36万円、30年後の60歳には元金が1,080万円になります。年間リターン2%の複利で運用した場合の受取額は約1,476万円になります。つまり、夫婦でがんばって月3万円の貯金をすればいいのです。もし定年が65歳で35年積み立てられるなら元金の1,260万円が複利では1,819万円になります。

現代は低金利ですので安全性の高い預金で年間2%のリターンは容易ではないかもしれません。国民年金を運用している年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)では、2012年に金融資産の期待リターンとして、国内債券を3%、国内株式を4.8%、外国債券を3.2%、外国株式を5.0%と設定しています。長期で見ればリターン2%というのは決して難しいレベルではありません。

仮に、毎年のリターンが3%だった場合、同様に3万円を30年積み立てると元金の1,080万円が1,740万円になります。リターンが1%違うだけで264万円も違ってきます。

さらに、40歳だったらどうでしょう。月5万円の積み立てで、複利の2%で運用すると20年後の60歳のときには1,200万円の元金が約1,473万円になります。25年後の65歳なら複利の2%で元金1,500万円が約1,942万円です。

高いリターンを求めれば、リスクも相応に高くならざるを得ません。より安全に資産を形成するためには、いかに早く資産運用をスタートすることが重要です。毎月、積立てる額も当然、リタイアまでの時間が長くある方が少なくて済みます。

漠然と老後資金の不安を抱いていても何も始まりません。早めに積み立てをスタートすることが大切ですので、ぜひ老後のリスクヘッジを前向きにしてみましょう。

※本記事では、記事のテーマに関する一般的な内容を記載しており、より個別的な、不動産投資・ローン・税制等の制度が読者に適用されるかについては、読者において各記事の分野の専門家にお問い合わせください。(株)GA technologiesにおいては、何ら責任を負うものではありません。

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