公開日: 2026.07.13

一棟アパート投資のメリット・デメリットと向いている人の特徴は?

一棟アパート投資のメリット・デメリットと向いている人の特徴は?

一棟アパート投資は、相対的に利回りが高い傾向にあり、中古の木造アパートであれば条件によっては税負担の軽減(節税効果)につながる場合があります。一方で、まとまった自己資金が必要で、維持・管理の負担もあり、適正な運用が求められる投資です。

本記事では、一棟アパート投資のメリット・デメリットや向いている人の特徴のほか、投資の流れ、失敗しないためのポイントについて解説します。

一棟アパート投資とは?

一棟アパート投資とは、アパート一棟を建物・土地ごと所有し、複数の入居者から家賃収入を得る不動産投資のことです。土地と建物の両方を資産として保有できるため、中長期的な視点で資産形成に取り組みやすい点が特徴です。

不動産投資の収益は、主に「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」の2つに分けられます。インカムゲインは毎月の家賃収入、キャピタルゲインは物件を購入時より高い価格で売却した際に得られる売却益を指します。

一棟アパート投資では、毎月の家賃収入に加え、礼金更新料、駐車場代などの収入を得られ、収益機会の幅が広い点が魅力です。

新築と中古では以下のように必要な資金や期待できる収益、運用時の注意点が異なるため、自身の投資目的に合った物件を選ぶことが大切です。

  • 新築:家賃を高めに設定しやすい一方、物件価格が高く利回りが低くなりやすい
  • 中古:価格が抑えられ利回りが高くなりやすい一方、設備の老朽化による修繕費が発生しやすい
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不動産投資とは? 仕組みや運用方法、魅力、注意点をわかりやすく解説

一棟アパート投資とほかの不動産投資との違い

 

一棟アパート投資は、区分マンション投資や一棟マンション投資とは性質が異なります。どのような点で違いがあるのか確認していきましょう。

区分マンション投資との違い

区分マンション投資が1室のみを所有するのに対し、一棟アパート投資は複数の住戸を持つことで家賃収入がゼロになる可能性が低いという点が大きな違いです。

■一棟アパート投資と区分マンションの違い

比較項目 一棟アパート 区分マンション
所有単位 建物・土地ごと一棟 1室のみ
空室リスク 複数戸で分散できる 空室で収入がゼロになる
物件価格 高額になりやすい 一棟アパートより少額
流動性 低い 高い
管理の自由度 高い(オーナーが主導できる) 低い(マンション管理組合の決定に従う)
キャッシュフロー規模 大きい 小さい

流動性を優先するなら区分マンション、管理の自由度やキャッシュフローを重視するなら一棟アパートが向いているといえます。

一棟マンション投資との違い

一棟マンション投資と一棟アパート投資では、建物の構造の違いから、物件価格が異なります。税務上の減価償却の扱いも変わります。主な違いは、以下のとおりです。

■一棟アパート投資と一棟マンションの違い

比較項目 一棟アパート 一棟マンション
主な建物構造 木造・S造が中心 RC造・SRC造
耐久性 相対的に低い 高い
物件価格 RC造より取得費用を抑えやすい 高額になりやすい
減価償却 「木造・合成樹脂造のもの」の場合の法定耐用年数22年。築古(耐用年数経過後)の場合、短期(4年)で減価償却費を大きく計上できる 「鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造のもの」の場合の法定耐用年数47年。築古(耐用年数経過後)の場合、短期(9年)で減価償却費を大きく計上できる

一棟アパート投資のメリット

 

一棟アパート投資には、複数の住戸ならではのメリットがあります。ここでは、主なメリットを2つ見ていきましょう。

物件管理の自由度が高い

建物全体を一人で所有するため、賃料設定や設備投資、修繕計画などをオーナー自身の判断で決めやすいことも、一棟アパート投資のメリットです。

区分マンションでは複数の所有者による決定(管理組合の決定)に従う必要がある場面も出てきますが、一棟アパートであれば入居率を上げるために設備を一新したり、賃料を市場に合わせて柔軟に調整したりといった施策を能動的に実行できます。また、大規模修繕を行うタイミングなどを計画的に選べる点もメリットです。

中古の場合、減価償却で節税効果が大きい

中古の木造アパートは、減価償却を活用した節税効果も期待できます。

法定耐用年数を超えた中古の木造アパートは償却期間が4年と短く、1年あたりの減価償却費をより大きく計上することができるからです。減価償却費は帳簿上の経費として計上できるため、給与所得との損益通算により所得税・住民税の負担軽減となるケースがあります。

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不動産投資の代表的な7種類。メリット・デメリット・向いている人を解説

一棟アパート投資のデメリット

一棟アパート投資にはメリットがある一方で、事前に把握しておきたいデメリットもあります。主なデメリットは以下のとおりです。

物件価格の1~2割程度の自己資金が必要

一棟アパート投資では、物件価格が数億円規模になることもあり、一般的には頭金や諸費用として物件価格の1~2割程度の自己資金が必要になります。なおRENOSYのアパート投資の場合、フルローンを活用して自己資金が抑えられるケースがあります。

さらに、購入後の運転資金として、修繕費や空室期間中のローン返済に備えた資金も別途確保しておくことが大切です。

売却に時間がかかる

一棟アパートは物件価格が高額なため買い手が限定され、希望時期や希望価格での売却が難しいこともあります。

区分マンションに比べると流動性は低く、売却には時間を要することも少なくありません。

購入前から「どのような買い手に売るか」というシナリオを描いておくと、より現実的な計画が立てやすくなります。

維持・管理の負担が大きい

一棟アパート投資では、建物全体を所有するオーナーは一人なので、区分マンション投資のように「ほかのオーナーに任せる」ことができません。修繕計画の立案や入居者対応など、管理に関わる負担が大きくなりやすい点もデメリットの一つです。

一棟アパート投資の管理では、退去時の原状回復、外壁塗装、給排水設備の交換など、まとまった修繕費が定期的に発生します。これらを計画的に積み立てておかないと、予想外の大きな出費につながります。また、金利上昇局面ではローン返済額が増加し、キャッシュフローが圧迫されるリスクもあります。

管理業務の多くは、信頼できる管理会社へ委託することで軽減できます。ただし、管理会社に任せるだけでなく、オーナー自身も収支や修繕状況を定期的に確認し、物件の状態を把握しておくことが大切です。

【複雑な管理はプロにおまかせ】
RENOSY(リノシー)の一棟アパート投資では、物件ご購入後の日々の管理業務もサポートします。維持・管理の負担を抑えて安定した賃貸経営を始めたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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一棟アパート投資の利回りはどれくらい?

 

一棟アパート投資を検討するうえでは、利回りの仕組みを理解しておくことも大切です。

表面利回りと実質利回りの違い

利回りには「表面利回り」と「実質利回り」の2種類があります。

表面利回りとは、年間家賃収入を物件価格で割った指標で、管理費や修繕費、税金などの経費は考慮されません。計算がわかりやすい反面、実態と乖離しているケースもあります

実質利回りは、管理費や修繕費、税金などの経費を差し引いて算出する数字です。そのため、収益性をより正確に把握できます。詳しくは以下の記事をご覧ください。

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不動産投資の利回りとは? 種類、計算方法、注意点を紹介

新築・中古の利回り目安

一棟アパートの表面利回りはエリアによって異なりますが、首都圏の場合は5~7%前後とされています。

新築アパートは物件価格が高い分、利回りは低めになる傾向があります。一方、中古アパートは新築より取得価格が抑えられるため、高利回りも狙えるケースがあります。ただし、修繕費の発生頻度が高くなったり、入居者確保の難易度が上がったりする点には注意が必要です。

一棟アパート投資に向いている人

融資審査の条件や資産規模などを踏まえ、向いている人の特徴を見ていきましょう。

年収1,500万円以上の人

一棟アパート投資は、年収が高い方ほど融資条件が有利になりやすい傾向があります。

一棟アパート向けの融資審査では、年収1,000万円程度が目安とされており、区分マンション投資よりも高い年収が求められます。条件によっては年収700万円でも融資を受けられるケースもありますが、金利や融資額に影響が出ることもあるかもしれません。

修繕費や空室対応で突発的な支出が生じた際にも対応できるよう、一概にはいえませんが年収1,500万円以上など資金面でゆとりをもった状態で始めると、安定した運営につながります。

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不動産投資に向いている人とは? 実践者のデータからわかる共通点

活用できる土地を所有している人

すでに土地を所有していると、土地取得費が不要なため、建築費だけで投資を始められます。遊休地や相続で取得した土地を収益物件として有効活用できるのは大きな強みとなります。

さらに、担保価値のある土地があることは、金融機関の融資審査においてプラスの材料となり、融資条件も有利に働く可能性が高まります。

一棟アパート投資の流れ

 

一棟アパート投資を成功させるには、物件を購入するまでの流れを正しく把握しておくことが重要です。投資目的の設定から物件の運営体制を整えるまでの流れを紹介します。

投資目的を明確にする

一棟アパート投資を始める際は、まず投資目的を明確にすることが出発点です。

目的が曖昧なまま物件探しを始めると、判断軸がぶれて本来の目的に合わない物件を選んでしまう原因となります。たとえば、長期的な安定収入を求めるなら新築・築浅物件が合っていることもあります。相続対策を目的とするなら、生前贈与の手続きを視野に入れて早めに検討を始める必要があり、家族への相談も重要となります。

目的によって狙うべき物件の条件や戦略が変わるため、「何のために投資するのか」を最初に定めておくと、その後の意思決定をスムーズにできます

資金計画と融資戦略を立てる

投資目的が定まったら、具体的な資金計画と融資戦略を立てましょう。

自己資金は物件価格の1~2割を目安に準備し、諸費用分も含めた手元資金を確保するのがより安全です。購入後の運転資金については、修繕費や空室時のローン返済に備えて手元に残しておきます。

融資条件は、金利・返済期間・返済比率などを複数の金融機関で比較検討するのがおすすめです。

信頼できる不動産投資会社を選ぶ

物件の紹介から融資サポート、運用中の管理まで一貫して対応できる不動産投資会社を選ぶと、都度別の会社を探す手間を省けます。

不動産投資会社を選ぶ際は、管理戸数や実績を数字で確認できるかどうかがポイントです。口コミやサポート体制も併せて確認し、担当者がリスクも含めて丁寧に説明してくれるかどうかも、信頼性を判断する材料になります。

物件を購入し、運営体制を整える

物件が決まったら、売買契約を結び、引き渡し後の運営体制を整えます。

売買契約の際には、融資が受けられなかった場合に違約金なしで契約解除できる、融資利用の特約が入っているかを確認しましょう。また、建物完成・引渡しと同時に満室稼働できるよう、管理会社との連携や入居者募集の計画を事前に整えておくことも大切です。

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不動産投資の始め方を6ステップで解説! 物件購入までの具体的な流れ・手順を紹介

一棟アパート投資で失敗しないためのポイント

 

不動産投資における失敗とは、「家賃収入と売却益を合算したトータルで赤字になること」を指します。月々のキャッシュフローが一時的にマイナスになっても、最終的にトータルで黒字であれば失敗にはなりません。

ここでは、一棟アパート投資で失敗しないためのポイントを紹介します。

表面利回りだけで判断しない

物件選びで注意したいのが、表面利回りだけで良し悪しを判断してしまうことです。

利回りの物件には、修繕費が多くかかる、空室が続いているといった「安い理由」が隠れているケースも少なくありません。広告上の利回りは満室想定で計算されている場合もあり、実態と乖離していることもあります。

物件を選ぶ際は、実質利回りで収益性を判断することが大切です。

需要調査を行う

入居者が集まりやすいエリアかどうかを判断するため、人口動態・競合物件の稼働状況・求められる間取りをデータで把握しましょう。そのうえで、想定する入居者層に合わせた設備を整えることも重要です。無料Wi-Fi・宅配ボックス・防犯カメラなどを導入すると、競合物件との競争力を高められ、入居率を維持しやすくなります。

【充実の設備を標準装備】
RENOSYの新築一棟アパートは、オートロック・TVモニター付きインターホン/宅配BOX/追い焚き機能付き給湯器/浴室乾燥機など、充実の設備を標準装備しています。気になる方はぜひお問い合わせください。

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さらに、自治体が公表する人口推計データや都市計画資料をもとに、10~20年後も賃貸需要が見込めるエリアかどうか、見極める必要もあります。

しかし、需要調査には専門的な知識が必要なため、実績のある不動産投資会社に相談しながら進めるのが現実的な方法です。

修繕積立とリスク管理を徹底する

長期にわたって一棟アパートを安定運営するには、計画的な修繕積立とリスク管理も欠かせません。

目安として、家賃収入の3~5%程度を修繕積立金として確保し、10~15年ごとに必要となる大規模修繕に備えましょう。外壁塗装や給排水設備の交換などは多額のコストがかかるため、日頃から積み立てておくと急な資金不足を防げます。

また、金利上昇・空室増加・流動性の低下といった複合的なリスクも想定しておく必要があります。繰上返済に充てる資金や、不測の事態に備えた予備費を手元に確保しておくようにしましょう。

出口戦略を購入前から設計する

物件を購入する前の段階から「どのように売却・活用するか」という出口戦略を考えておくことが重要です。長期保有・ローンの借換え・売却など、複数のシナリオを事前に想定すると、状況が変わったときにも柔軟に対応できます。

特に売却を視野に入れている場合、譲渡所得税の税率に注意が必要です。所有期間が5年以内の場合、税率は約39%と高くなりますが、物件を売却した年の1月1日時点で5年超であれば約20%まで下がります。売却時期を決める際は、こうした税率の違いも考慮しながら、シミュレーションを行いましょう。

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信頼できるパートナーを選んで一棟アパート投資を始めよう

一棟アパート投資は、物件管理の自由度の高さなどのメリットがある一方で、まとまった自己資金が必要で維持・管理の負担も大きい投資方法です。専門的な知識も必要なため、信頼できる不動産会社に相談することも欠かせません。

まずは投資目的を明確にし、自分に向いているかどうかを見極めたうえで、実績のある不動産会社に相談することから始めましょう。

【関連リンク】
アパート投資 | RENOSY(リノシー) 不動産投資

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この記事を書いた人

RENOSYマガジン編集部

「不動産投資の疑問をわかりやすく解決するメディア」を掲げ、本当にためになる情報の提供を目指すRENOSYマガジン編集部。税理士や不動産の専門家たちと共に、中立・客観的な視点で「不動産投資」を解説、読んでいる人が自分の意思で選択できるように日々活動している。

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