公開日: 2019.06.28 更新日: 2026.02.02

不動産投資の代表的な7種類。メリット・デメリット・向いている人を解説

監修:
柴田充輝 (1級ファイナンシャルプランニング技能士、社会保険労務士)
不動産投資の代表的な7種類。メリット・デメリット・向いている人を解説

「不動産投資を始めたいけれど、どのような種類があるのかわからない」
「自分に合った投資方法はどれなんだろう」

このように悩んでいる方も多いのではないでしょうか?

不動産投資には、区分マンションや一棟アパート、J-REITなど、さまざまな種類があり、それぞれ特徴やリスクが大きく異なります。

初期費用や管理の手間、期待できる利回りも投資の種類によって変わります。リスク許容度の範囲内で、かつライフスタイルに合った不動産投資をするためにも、自分の資金力や目的に合った方法を選ぶことが重要です。

本記事では、不動産投資の代表的な7種類について、メリットやデメリット、向いている人の特徴を詳しく解説します。

代表的な7種類の不動産投資

 

代表的な不動産投資は、大きく分けて以下の7種類です。

  1. 区分マンション投資
  2. 一棟マンション・アパート投資
  3. 戸建て投資
  4. 不動産投資信託J-REIT
  5. 不動産小口化商品
  6. 民泊
  7. 駐車場投資

それぞれ詳しく解説します。

1. 区分マンション投資

区分マンション投資とは、マンション一棟ではなく、その中の部屋単位で購入し、賃貸人と契約を交わして安定的に賃貸料を得る投資の種類です。アパートは1部屋単位での売買はほとんどないため、区分投資と言えば対象はマンションになります。

次に、メリット・デメリット・向いている人の特徴を見てみましょう。

区分マンション投資のメリット

区分マンション投資には、主に以下のようなメリットがあります。

  • 投資金額の幅が広い
  • 物件数が多く、十分に比較検討できる
  • 売却が比較的容易にできる

区分マンションは、数百万円台から億単位までと価格帯が幅広く、自己資金や融資可能額に応じて無理のない投資を始められるのが大きなメリットです。少額からスタートできるため、初心者でも取り組みやすく、経験を積みながら段階的に高額物件へステップアップしていくことも可能です。

また、市場に流通している物件数が多いため、立地や価格、築年数などの条件を比較しながら自分の投資方針に合った物件を選べるのもメリットの一つです。

さらに区分マンションは比較的需要が高いため、一棟物件に比べて売却しやすいという特徴があります。仲介契約、売買契約、売却先の融資手続きなどに数カ月かかるのが一般的ですが、ほかの不動産投資と比較すると流動性は高いといえます。

区分マンション投資のデメリット

区分マンション投資には、主に以下のようなデメリットがあります。

  • 空室リスクによる収入ゼロのリスクがある
  • 修繕積立金を毎月払い続ける必要がある
  • 管理や建替えのコントロールができない

賃貸人の退室により空室が発生すると、その部屋からの収入はゼロになります。賃料収入が完全にストップしてしまっても、空室期間中もローン返済や管理費の支払いは続きます。このリスクに対して、家賃保証をつける、あるいは、サブリースの形態にすることでリスクを抑えることが可能です。ただし、応分の手数料負担が必要なので、その分投資リターンは低くなります。

また、マンション全体の大規模修繕に備えて、管理組合が決めたルールのもと、修繕積立金を毎月払う必要があります。賃貸収入がなくなったという事情があっても、支払いは保留できません。

さらに、一棟を所有していないため、管理・リフォーム・建替えなどにおいて投資家自身だけではコントロールできません。管理組合の決定に従う必要があり、自分の意向だけでは物件の運営方針を変えられないという制約があります。

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ワンルームマンション投資で失敗する理由とは? 事前に知りたいメリット・デメリットやリスク、成功率を高める方法

区分マンション投資が向いている人

区分マンション投資は、以下の理由から、不動産投資の初心者に向いています。

  • 比較的少額から取り組めること
  • 流通している物件数が多いこと
  • 自分の賃貸や購入の経験を活かせること など

ただし、経験を積めば積むほど、購入や融資などの契約においてより良い諸条件へとステップアップを図ることが可能です。そのため、初心者だけでなく中級者以上の方にもおすすめです。

少額の自己資金から始められるため、投資資金に限りがある方や、まずは小規模から不動産投資を経験したい方に適しています。自分のペースで投資規模を拡大していきたい方や、本業が忙しく管理会社に運営を任せたい方にもおすすめの投資方法です。

2. 一棟マンション・アパート投資

一棟マンション・アパート投資とは、アパートやマンションの全体を所有して、一棟の賃貸経営をする投資のことです。必要資金が中規模のアパート一棟から、超高額のマンションまでと比較的幅の広い不動産投資の種類になります。

一棟投資は、まとまった土地を所有し、複数戸を運用する投資となります。区分マンションよりも難易度が上がります。中古物件もありますが、未経験者にはハードルが高いので、ある程度経験を積んだあとで検討するのがおすすめです。次にメリット・デメリット・向いている人の特徴を見てみましょう。

一棟マンション・アパート投資のメリット

一棟マンション・アパート投資には、主に以下のようなメリットがあります。

  • 複数の部屋があるので収入が突然ゼロになる可能性が低い
  • 高い利回りを期待できる
  • 物件の運営を自分でコントロールできる
  • 土地を所有しているので資産価値が高い

複数の部屋を保有するため、一部に空室が出てもほかの部屋から賃料収入を得ることが可能です。区分マンション投資のように、空室発生で収入が完全にゼロになる可能性は低く、収入の安定性が高いといえます。

また、一棟物件は区分マンションに比べて、高い利回りが期待できるケースもあります。複数の部屋からの収入を合算できるため、投資金額に対するリターンが大きくなるのが特徴です。

さらに、民泊不可などの管理規則を投資家自身で決められるため、物件の運営方針を自由に設定できます。収入に応じて保守・修繕の積立や実施を柔軟に調整できるのも大きなメリットです。土地を所有しているため資産価値が高く、長期的な資産形成に適しています。

一棟マンション・アパート投資のデメリット

一棟マンション・アパート投資のデメリットは以下のとおりです。

  • 建築会社の選定など所有までに時間と手間を要する
  • 区分投資に比べて管理が複雑になる
  • 老朽化などにより集客力が低下すると空室率が上昇する

一棟マンション・アパートへの投資では、土地(土地の購入から始める場合)や建築会社の選定など、物件を所有するまでに時間と手間を要します。新築の場合は建築期間も必要になるため、投資を始めてから収益が発生するまでに長期間かかることもあります。

また、区分投資に比べて管理が複雑になり、複数の入居者への対応や共用部分の維持管理など、やるべきことが増えるのもデメリットの一つです。専門の管理会社へ委託することで管理の手間を抑えられますが、応分の手数料負担が必要なので、その分、投資リターンは低くなります。

区分マンションよりも管理コストは重くなるため、慎重なシミュレーションが欠かせません。さらに、物件の老朽化などにより集客力が低下すると、空室率が上昇する可能性があります。

一棟マンション・アパート投資が向いている人

一棟投資は、資金に余裕がある方や、すでに賃貸需要が見込めるエリアの土地を所有している投資家に向いています。不動産投資の経験があり、月々プラスのキャッシュフローを狙いたい方や、区分マンション投資から規模を拡大したい方にもおすすめです。

複数の収入源を確保してリスク分散したり、不動産業を本業にしたいと考えている場合に適しています。長期的に資産価値を高めていきたい方には魅力的な投資方法といえます。

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新築アパート投資の基本的な知識|仕組みやメリット・デメリットを解説

3. 戸建て投資

戸建て投資とは、戸建て住宅を入居者に賃貸し、入居者から家賃収入を得る投資の種類です。

戸建て投資は、アパートなどの一棟を建てられる土地ではない場合に向いています。次に、メリット・デメリット・向いている人の特徴を見てみましょう。

【関連リンク】
戸建て投資の基礎知識|メリット・デメリットを紹介

戸建て投資のメリット

戸建て投資には、主に以下のようなメリットがあります。

  • アパートが建てられない土地を活用できる
  • 物件数が少ないので競争相手も少ない
  • 土地も所有するので資産価値を維持できる
  • DIYやリフォームで物件の価値を高められる

アパートを建てられない土地でも、戸建て住宅なら建築可能な場合があります。変形地や狭小地など、一棟物件には向かない土地を有効活用できるのは大きなメリットです。

また、アパートに比べて物件供給数が少ないため、同じエリアでの競争相手も少なくなります。供給が限られている分、特にファミリー層から人気があるエリアであれば、安定した需要を確保できます。

さらに、土地と建物を所有するため、建物が古くなっても土地の資産価値を維持できることもメリットの一つです。

戸建ては区分マンションと異なり、建物の管理を単独で行います。管理組合の制約を受けずに自由にリフォームリノベーションができます。DIYが得意な方であれば、費用対効果を考えながら、自分で物件に手を加えて価値を高めることも可能です。

戸建て投資のデメリット

戸建て投資のデメリットは、以下のとおりです。

  • 建築会社の選定など、所有までに時間と手間を要する
  • 区分所有に比べて、維持管理費用が比較的高い
  • アパートに比べて、需要が少ないので、空室リスクが比較的大きい

新築の場合は、設計から完成まで数カ月から1年程度かかることもあり、すぐに投資を始められるわけではありません。また、建物全体の維持管理を単独で行うので、修繕計画も自分で立てる必要があり、維持管理費用は比較的高くなります。

さらに、エリア次第ではアパートに比べて需要が少ないため、一度空室になると次の入居者が決まるまでに時間がかかる可能性もあるでしょう。

戸建て投資が向いている人

戸建て投資は、アパートなどの一棟を建てられる土地ではない場合におすすめです。ファミリー層をターゲットにして長期的な安定収入を得たい方や、土地の資産価値を重視する方にも適しています。また、DIYやリフォームが好きで、費用対効果を考えながら物件に手を加えて価値を高めたい人にも向いています。

4. J-REIT(不動産投資信託)

REIT(Real Estate Investment Trust)は1960年代にアメリカで誕生した投資手法で、投資家から集めた資金で不動産を購入・運用し、そこから得られる賃料収入や売却益を分配金として投資家に還元する金融商品です。株式のように証券取引所で売買でき、少額から不動産に分散投資できるのが特徴です。

J-REITは日本で行われているREITなので、頭にJがつきます。REITの日本版であるJ-REITはもアメリカ同様に投資信託の一つとして、投資家が信託会社に資金を提供し、資金運用を委託していきます。信託会社は、ほかの投資家からの資金と合わせて、不動産へ投資して、運用から得られた収益を投資家に分配します。

不動産投資信託は、投資資金の少ない投資家、不動産物件の選定が苦手な投資家、堅実的な利回り(銀行の利息よりも有利な程度)を望む投資家に向いています。次に、メリット・デメリット・向いている人の特徴を見てみましょう。

J-REIT(不動産投資信託)のメリット

J-REITには、主に以下のようなメリットがあります。

  • 100円から投資できる
  • 運用を委託するので、委託後は何もしなくてよい
  • 手堅い案件から高利回り案件までと選択肢が広い
  • 現金化しやすい
  • 購入時に不動産取得税がかからない
  • 想定外の修繕費が発生しない
  • 入居者や利用者がいないのでクレーム対応の煩わしさがない

100円から投資できるため、投資のハードルが低いといえます。また、運用を専門の運用会社に委託するため、物件管理に関して投資後はは基本的に何もする必要がありません。

さらに、手堅い不動産物件での安定した利回り案件から、海外物件などに投資する高利回り案件までと選択肢が豊富です。自分の投資方針に合わせて投資対象となる不動産を選びつつ、手軽に分散投資ができます。

J-REITは、株式と同じように証券取引所で売買できるため、現金化しやすい特徴があります。必要なときに比較的すぐに換金できる点も魅力の一つです。

J-REIT(不動産投資信託)のデメリット

J-REITのデメリットは、以下のとおりです。

  • 自己資金での投資が一般的
  • 利益の配分には課税される(2037年までは、所得税と住民税の合計で20.315%、2038年からは20%)

J-REITでは基本的に自己資金で行うため、少額の自己資金で大きな資産を動かすことはできません。分散投資ができても投資口価格の下落(市場リスク)や不動産市況・金利上昇・空室などによる分配金が減る(事業リスク)などは存在します。

また、不動産自体を所有しないので、自分自身で住むといった運用ができません。

J-REIT(不動産投資信託)が向いている人

J-REITは、不動産投資に興味はあるが、まずは少額から試してみたい初心者に最適です。不動産物件の選定が苦手だったり手間暇をかけられない投資家、堅実的な利回りを望む投資家にも向いています。

複数の不動産に分散投資してリスクを抑えられて、都心の大型商業施設やオフィスビルなど、個人では購入できない不動産に投資できるのも魅力です。そのため、手軽な金額で分散投資をしたいと考えている方にも向いています。

5. 不動産小口化商品

小口化商品とは、高額な不動産を小口に分割して、複数の投資家で共同所有する投資方法です。1口あたり数万円から数百万円程度で投資でき、実物不動産の所有権を持ちながら、少額から不動産投資を始められます。

代表的なものには、不動産特定共同事業法に基づく不動産小口化商品、任意組合型・匿名組合型などの形態があります。

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不動産小口化商品とは? メリット・デメリットや向いている人の特徴を解説

不動産小口化商品のメリット

不動産小口化商品には、主に以下のようなメリットがあります。

  • 少額から現物不動産に投資できる
  • 管理の手間がかからない
  • 分散投資がしやすい

不動産小口化商品では、数百万円程度で、実際の不動産の所有権を持てます(任意組合型の場合)。また、物件の管理や運営は事業者が行うため、投資家自身が管理業務を行う必要がありません。現物の不動産投資のような煩わしい管理業務から解放されながら、不動産所有のメリットを享受できます。

さらに、異なる立地や用途の不動産に分散投資することで、特定の物件のリスクを軽減できる点も不動産小口化商品のメリットです。

不動産小口化商品のデメリット

不動産小口化商品のデメリットは、以下のとおりです。

  • 流動性が低い
  • 事業者の倒産リスクがある
  • 運営方針に関与できない

不動産小口化商品は、J-REITのように証券取引所で自由に売買できません。換金したい場合は事業者に買い取ってもらうか、ほかの投資家を探す必要があります。現金化までに時間がかかる場合や、希望する価格で売却できない可能性があります。

また、運営事業者が倒産するリスクも無視できません。投資資金の全部または一部を失うリスクがあるため、事業者の信頼性や財務状況を事前に確認することが重要です。

さらに、物件の管理や運営方針について、投資家が直接関与できません。事業者の判断に委ねる形になるため、自分の意向を反映させることは不可能です。

不動産小口化商品が向いている人

不動産小口化商品は、まとまった資金はないが現物不動産に投資したい方に向いています。複数の不動産に分散投資してリスクを抑えたい方にもおすすめです。

ただし、事業者選びは慎重に行い、実績や信頼性、物件の立地や収益性をしっかり確認することが重要です。

6. 民泊

民泊とは、旅行客などをホテルなどの宿泊施設ではなく、マンション・戸建てなどの一般住宅に宿泊させて、宿泊料を得る投資の種類です。

民泊は、相続などで空き物件を所有している投資家に向いています。次に、メリット・デメリット・向いている人の特徴を見てみましょう。

民泊のメリット

民泊には、主に以下のようなメリットがあります。

  • 資金負担の少ないリノベーションで始められる
  • 物件の不動産価値を維持できる
  • 旅行者とコミュニケーションを図れる

民泊は、比較的資金負担の少ないリノベーションで始められるため、新築や大規模な改築に比べて初期投資を大幅に抑えられます。また既存の建物を活用できるので、短期間で事業を開始できます。

さらに、物件の不動産価値を維持でき、民泊事業を終了しても賃貸や売却など、ほかの用途に転用することも可能です。外国旅行者とコミュニケーションを図れる機会もあり、文化交流や語学の実践など、金銭的な利益以外の楽しみも得られることがあります。

民泊のデメリット

民泊のデメリットは、以下のとおりです。

  • 集客という専門的な知見を要する
  • 営業日数が制限されている(年間最大180日)
  • 行政への届け出が必要
  • 外国人が宿泊者の場合、生活習慣の違いにより、近隣住民からの苦情トラブルや事故(火災など)のリスクがある

民泊は宿泊業の一つであり、集客という専門的な知見が必要です。予約サイトの運営やSNSでの情報発信など、マーケティングスキルが求められます。また、住宅宿泊事業法に基づく民泊は、営業日数が年間最大180日に制限されています。ホテル・旅館との競合が発生するため、集客競争で勝てなければ赤字となる可能性も考えられるでしょう。

さらに、行政への届け出が必要で、消防設備の設置や衛生管理など、各種規制に対応しなければなりません。外国人が宿泊者の場合、生活習慣の違いにより、近隣住民からの苦情トラブルや事故のリスクがあります。なお政府は、2025年末に民泊制度運営システム改修の方針を明らかにしており、最新の制度に沿った運用が求められます。

民泊が向いている人

民泊投資は、相続などで空き物件を所有している投資家に向いています。観光地や都心部に物件を所有していたり、そのようなエリアで物件を購入できる方には民泊が可能です。インテリアやデザインが好きで、自分好みにこだわりたい場合や、インバウンド需要を取り込みたい場合にもおすすめです。

ただし、法規制や運営ルールは時代とともに変化します。制度の内容を把握・理解し、遵守できることが大前提となります。

7. 駐車場投資

土地を駐車スペースに整備して、利用者から利用料を得る投資の種類です。月極駐車場とコインパーキングの2種類の貸出方法があります。

月極駐車場とは、駐車スペースを月単位で貸し出す形態です。投資家は、利用者と一定期間の契約を交わして、安定収入を得られます。コインパーキングとは、駐車スペースを時間単位で貸し出す形態です。投資家は車止めブロック、代金回収などの設備を設置しなければなりません。

駐車場投資は、相続などである程度まとまった土地を所有している投資家に向いています。次に、メリット・デメリット・向いている人の特徴を見てみましょう。

駐車場投資のメリット

駐車場投資には、主に以下のようなメリットがあります。

  • 建物が建てられない狭い土地などにも設けられる
  • 投資コストが低い
  • 駅から距離のある場所でも、ニーズはある
  • 設備が古くなっても、賃料の低下が起きにくい
  • 維持管理が簡単で、修繕積立金が少額で済む
  • 更地化や解体の原状復帰を低コストで行える

駐車場であれば、建物が建てられない狭い土地などにも設けられるため、ほかの用途では使いにくい土地を有効活用できます。また、投資コストが低く、舗装や区画線の引き直しなど、最小限の整備で始めることが可能です。

さらに、駅から距離のある場所でもニーズはあり、住宅地やオフィス街、商業施設の周辺など、さまざまな立地で需要があります。建物のような大規模な修繕が不要で、設備が古くなっても賃料の低下が起きにくく、長期的に安定した収益を得られる点がメリットです。維持管理は、定期的な清掃や区画線の補修程度で済むため、建物管理と比べて手間がかからず、修繕積立金も少額で抑えられます。

駐車場であれば、更地化や解体の原状復帰を低コストで行えます。将来的に土地を売却したり、別の用途に転用したりしやすい点もメリットの一つです。

駐車場投資のデメリット

駐車場投資のデメリットは、以下のとおりです。

  • 需要予測、市場調査が難しい
  • 固定資産税都市計画税の軽減を受けられない(3~6倍になる)

需要予測や市場調査が難しく、立地によっては思ったように稼働率が上がらない可能性があります。競合する駐車場が多いエリアでは、価格競争に巻き込まれるリスクもあります。

また、駐車場では住宅用地の特例(課税標準の軽減)を受けられません。住宅用地の特例とは、小規模住宅用地(200平方メートル以下)は固定資産税が評価額の6分の1、都市計画税が3分の1になる制度です。固定資産税都市計画税の軽減措置を受けられず、税負担が住宅用地に比べて約3~6倍となる点もデメリットの一つです。

駐車場投資が向いている人

駐車場投資は、すでに遊休地を所有していて有効活用したい方に適しています。駐車場利用の需要がある立地で、車両の出入りや区画設計が可能な立地であれば、狭小地でも活用できる可能性があります。

相続で土地を所有している投資家にもおすすめです。ただし、住宅用地のような税負担の軽減を受けにくく、税負担が大きくなる点は事前に考慮しておく必要があります。

不動産投資の種類を選ぶ際の5つのポイント

 

不動産投資の種類を選ぶ際には、以下の5つのポイントを押さえることが重要です。

  1. 投資目的を明確にする
  2. 自己資金と投資可能額を把握する
  3. リスク許容度を考慮する
  4. 管理や運営にかけられる時間を考える
  5. 投資の専門家に相談する

それぞれ詳しく解説します。

1. 投資目的を明確にする

不動産投資を始める前に、まず「何のために投資するのか」を明確にすることが重要です。目的によって最適な投資方法は異なるため、自分の目標を具体的に設定する必要があります。

たとえば、老後の年金に収入をプラスしたい場合には、安定した収入を得られる可能性の高い区分マンション投資が適しています。大きな収益を狙いたい場合は、一棟アパート投資や民泊投資など、区分よりはリスクが高いけれど高利回りが期待できる投資方法が選択肢になるでしょう。

相続税対策が目的であれば、中古の不動産の購入が有効な選択肢となります。投資目的が明確になれば、自分に合った投資の種類を絞り込みやすくなり、効率的に投資計画を立てられます。

2. 自己資金と投資可能額を把握する

不動産投資を始めるには、自分がどれだけの資金を投資に回せるかを把握することが重要です。自己資金が少ない場合には、少額から投資できるJ-REITや不動産クラウドファンディングなどが選択肢です。しかし、実際には現物不動産でも、金融機関からの信用がありローンを活用すれば自己資金10万円程度から始められるケースもあります。

融資を活用することで、少ない自己資金でも大きな資産を動かせるのが実物不動産投資の大きな魅力です。金融機関から融資を受ける場合は、年収や勤務先、既存の借入状況などによって融資額をはじめとした条件が変わってきます。投資資金だけでなく、緊急時の予備資金や生活費も確保したうえで、無理のない範囲で投資を始めることが大切です。

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不動産投資はいくらから始められる? 頭金や自己資金の目安を解説

3. リスク許容度を考慮する

投資には必ずリスクが伴うため、自分がどの程度のリスクまで許容できるかを考えて投資方法を選ぶ必要があります。不動産投資は一般的にミドルリスク・ミドルリターンといわれます。現物不動産への投資の場合、空室リスクや金利上昇リスク、災害リスクなどさまざまなリスクに備えなければなりません。

リスクを最小限に抑えたい方は、J-REITや小口化商品など、分散投資が可能で管理の手間が少ない投資方法を選ぶとよいでしょう。自分のリスク許容度を正しく理解し、無理のない投資を選ぶことが長期的な成功につながります。

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4. 管理や運営にかけられる時間を考える

不動産投資の種類によって、管理や運営にかかる時間は異なります。本業が忙しく不動産管理に時間を割けない方には、管理の手間がほとんどかからないJ-REITや、実物不動産投資で管理会社に委託するのが有力な選択肢です。

管理会社に委託すれば、入居者対応や物件のメンテナンスなどの日常業務を任せられます。本業がある方でも、仕事や普段の生活に支障をきたすことなく投資を続けることが可能です。

不動産経営に積極的に関わりたい、時間をかけて高い収益を追求したい方には、民泊投資や自主管理による一棟投資やワンルームマンション投資もおすすめです。自主管理を選ぶことで管理費用を削減でき、その分、手元に残る収益を増やせます。ただし、入居者トラブルや設備の故障などに即座に対応する必要があるため、時間的・精神的な負担は大きくなります。

5. 投資の専門家に相談する

不動産投資は自分一人で判断するのではなく、不動産投資の専門家に相談しながら進めることで、失敗のリスクを減らせます。専門家は、以下のような幅広い知識と経験を持っており、投資家をサポートしてくれるためです。

  • 市場動向
  • 物件の目利き
  • 資金計画
  • 税金対策 など

特に初心者の方は、セミナーに参加したり、信頼できる不動産投資会社の無料相談を利用したりするのがおすすめです。経験豊富な専門家からアドバイスを受けることで、自分では気づかなかったリスクや注意点を事前に把握できます。

ただし、不動産投資会社の話だけではなく、ファイナンシャルプランナーや税理士などの第三者の客観的な意見を聞くことも重要です。複数の専門家の意見を聞くことで、より多角的な視点から投資判断ができるようになります。

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専門家に相談しながら不動産投資の種類を選ぼう

不動産投資には、区分マンション・一棟投資・戸建て・J-REIT・小口化商品・民泊・駐車場をはじめ、さまざまな種類があります。それぞれにメリットとデメリットがあり、必要な資金や管理の手間、期待できる利回りも大きく異なります。

自分の投資目的や資金力、リスク許容度などを総合的に考えて、最適な投資方法を選ぶことが重要です。初心者の方は、まず少額から始められるJ-REITや区分マンション投資から検討してみるとよいでしょう。

ただし、不動産投資は専門的な知識が必要な分野なので、必ず専門家に相談しながら慎重に進めることをおすすめします。信頼できる専門家のサポートを受けながら、自分に合った不動産投資を始めてみてください。

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※本記事の情報は、信頼できると判断した情報・データに基づいておりますが、正確性、完全性、最新性を保証するものではありません。法改正等により記事執筆時点とは異なる状況になっている場合があります。また本記事では、記事のテーマに関する一般的な内容を記載しており、より個別的な、不動産投資・ローン・税制等の制度が読者に適用されるかについては、読者において各記事の分野の専門家にお問い合わせください。(株)GA technologiesにおいては、何ら責任を負うものではありません。

この記事を書いた人

RENOSYマガジン編集部

「不動産やお金の疑問をわかりやすく解決するメディア」を掲げ、本当にためになる情報の提供を目指すRENOSYマガジン編集部。税理士やファイナンシャルプランナーの人たちと共に、中立・客観的な視点で「不動産とお金」を解説、読んでいる人が自分の意思で選択できるように日々活動している。

この記事を監修した人

柴田充輝 柴田充輝 1級ファイナンシャルプランニング技能士、社会保険労務士

厚生労働省や不動産業界での勤務を通じて社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。 FP1級と社会保険労務士資格を活かして多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。現在はWebライターとして金融・不動産系の記事を中心に執筆しており、1,200記事以上の執筆実績がある。自身でも株式や不動産への投資を行っており、実体験を踏まえて記事制作・監修に携わっている。

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