震災から再開を遂げた「J-VILLAGE CUP U-18」にRENOSYが協賛! 福島のスポーツ振興と子どもたちへの想いを取材
2026年3月13日(金)〜16日(月)に福島県双葉郡楢葉町で開催された「第8回 J-VILLAGE CUP U-18(以下、「本大会」)」。RENOSYは本大会への協賛を通して、地域活性と次世代の若き才能を応援していきます。
今回、編集部は会場に足を運び、本大会を主催するプロジェクトメンバーに大会発足の背景や開催への想いを伺いました。
J-VILLAGE CUP って?
日本サッカー界初のナショナルトレーニングセンターであるJ-VILLAGE(以下、Jヴィレッジ)は、1997年に開設しました。サッカー日本代表・Jリーグ選手の合宿をはじめ、FIFAワールドカップのキャンプ地、オリンピック聖火ランナーの出発地に選ばれるなど、まさにアスリートの聖地です。
そんなJヴィレッジは、2011年3月11日の東日本大震災で営業休止を余儀なくされました。厳しい時代を乗り越え、「もう一度、人が集まる場所を作りたい」「もう一度、サッカーの聖地に」と願う福島県や地域の方々の活動により、約8年の年月をかけて2019年4月に全面再開。
Jヴィレッジの復興とともに、未来に向かう「いまのふくしま」の発信、周辺地域活性、子どもたちへのサッカー普及・育成などを目的に「J-VILLAGE CUP U-18」がスタートしました。
今回、大会発足の背景や歩みについてお話を伺ったのは、復興プロジェクトのコアメンバーである株式会社Jヴィレッジの明石重周さんと、地元福島県の強豪校で、J-VILLAGE CUP U-18の参加校でもある尚志高校サッカー部監督の仲村浩二さんです。
「ふくしま復興のシンボル」としての使命を果たしたい
Jヴィレッジ再始動までの歩みについて聞かせてください。
明石さん:さまざまな全国大会が開催されてきたJヴィレッジは、多くのサッカー選手が目標としていた場所でした。いわば、育成における登竜門のようなところ。しかし、震災によって大会開催が難しくなり、全国各地に大会が分散しました。
震災直後、Jヴィレッジは原発事故収束の拠点となり、ピッチには砂利が敷かれ駐車場として利用されました。それを目の当たりにして「ここでサッカーをするのはもう無理なんじゃないか」と、サッカー関係者や地域のほとんどの方が口を揃えていたんです。
明石さん:私自身も、当時コーチをしていたクラブチームの拠点をいわき市に移し、活動を続けながら、また“もう一度、子どもたちが集まるJヴィレッジを取り戻したい”と関係者とともに模索していました。
そんな中、東京2020オリンピックの開催決定を機にもう一度、Jヴィレッジをナショナルトレーニングセンターとして復活させようとする復興プロジェクトが立ち上がり、再始動が現実味を帯びてきました。
その動きがある中、以前のように全国からU-18の育成年代が集まる大会を創設しようと、尚志高校の仲村監督をはじめ、賛同いただいたチーム関係者に再始動前からご協力いただきました。U-18女子の大会の創設の際にも、元なでしこジャパン監督で福島県出身の高倉麻子さん、当時Jヴィレッジを本拠地としていた東京電力女子サッカー部「マリーゼ」の選手やコーチだった宮本ともみさん、西入俊浩さんなど、Jヴィレッジに深い縁がある方々が力を貸してくださいました。
こうして復旧工事が始まり、失われたピッチが蘇り、2018年の7月に一部再開。ようやく子どもたちが夏休みにJヴィレッジでサッカーができる! と喜んだ矢先、放射線量を心配する保護者からの声もあがり、合宿などの急遽キャンセルが相次ぎました。
何が正しいのか我々もわからず風評被害に悩んでおりましたが、“正しい情報を国内外に伝えなければならない”という想いが芽生え、「いまのふくしま」を見てもらえる活動をしていこうと思ったんです。それがこの「J-VILLAGE CUP U-18」始まりの大きなきっかけになりました。
J-VILLAGE CUP開催にあたって、子どもたちへの想いは?
明石さん:Jヴィレッジ再開後、復興支援で訪れたJリーガーの中に「Jヴィレッジに来るのは初めてです」という若手の選手がいて、営業休止していた期間の長さを痛感しました。
震災前はJヴィレッジで何らかの大会やトレーニングセンターの活動を経験してから世界に羽ばたいていくプロの選手も多く、まさか来たことがない世代がいるなんて、とても衝撃でした。
だからこそ、この大会をあらゆる世代の子どもたちに見たり、経験したりしてもらいたいと思っています。そして、J-VILLAGE CUP U-18を子どもたちが“憧れる”大会にしたいですね。U-11〜18(男女4カテゴリー)の幅広いカテゴリーで実施しているのも、そのためです。
今後も、福島県のスポーツ振興に貢献しながら、地域の方々にとってもJヴィレッジが誇らしいと思える施設にしたいです。この大会に参加した選手がプロとして活躍するようになったあとも、ぜひここを思い出してほしいですね。
福島で安心・安全にサッカーがプレーできることを、海外にも発信したい
国内屈指のハイレベルな大会として知られるJ-VILLAGE CUP U-18。仲村監督にとってどんな大会ですか?
仲村監督:Jヴィレッジは、地域の方々の交流の場でもあり、レベルの高いプレーヤーと切磋琢磨できる環境です。J-VILLAGE CUP U-18の良さは、日頃のトレーニングの成果を発揮し、他校のプレイヤー同士、指導者同士が交流できる点です。
Jヴィレッジは、子どもたちの「選択肢」を増やすための最高の環境だと思います。海外留学のサポート、レフリーの育成研修、インソールの提供による選手の疲労軽減、アスリートに求められる食育の知識など、さまざまな企業の協力で選手のプレー環境に必要なことを提供いただいています。この春も、尚志高校から3名ほどアメリカで試合をさせてもらいました。
また周辺地域には「東日本大震災・原子力災害伝承館」があります。高校選抜の子どもたちが立ち寄った際も、一つひとつ足を止めて地震について知り、自分たちが福島でサッカーをする意味を噛みしめているようでした。そうした「学び」も含んでいる大会だと思います。
福島で大会を開催する意義を、どのように感じていますか?
仲村監督:震災前、僕が福島FCで現役選手としてプレーしていた際、Jヴィレッジのこけら落としとなる記念試合で北海道コンサドーレ札幌と対戦させてもらったこともあり、僕にとってここは思い入れのある場所です。震災後、ここでサッカーができなくなり「Jヴィレッジの復活がないと福島の復活がない!」と、サッカーが大好きな当時の内堀県知事が応援してくれました。
僕自身もかつて合宿をしていた福島への想いもあったので「いま一度、この場所で大会をやりたい」と、プロジェクトに参画しました。その根底にあるのは、「スポーツを通して、被災地を元気にしたい」という想いです。
仲村監督:復興後は、「Jヴィレッジでサッカーができる」という喜びの声を聞く一方、海外視察で“福島県は震災によって有名になった県”なのだと痛感させられることもあり、そんな風評被害に肩を落としました。
でも、福島ではいま、安心・安全にサッカーができることを発信していきたいですね。しかも「日本一」のハイレベルな大会とJヴィレッジがコラボすることで、「ふくしま復興のシンボル」になると確信しています。
サッカー競技を通して「福島は大丈夫」と伝えることも、この大会の大切な目的です。そして子どもたちには、この大会を通してサッカーの技術を高めるとともに、将来の「選択肢」を増やしてほしいですね。
今後もたくさんの方に、観に来ていただけたら嬉しいです。
RENOSYは、本大会への協賛を通じて、地域活性化への貢献および次世代のリーダーとなる若者たちを応援します。
第8回 J-VILLAGE CUP U-18 公式サイト
https://scorebee.jp/jvillageU18/
取材協力/株式会社Jヴィレッジ、株式会社ユニバーサルスポーツジャパン
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