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公開日: 2025.09.04

不動産投資は元手いくらで始められる? 無理のない元手で成功させるコツを解説

監修:
柴田充輝 (1級ファイナンシャルプランニング技能士、社会保険労務士)
不動産投資は元手いくらで始められる? 無理のない元手で成功させるコツを解説

不動産投資を始めるにあたって、「元手はいくら必要なのか」「自分でも用意できる金額なのか」と疑問に感じている方もいるのではないでしょうか?

多くの初期費用が必要なイメージのある不動産投資ですが、元手を最小限に抑えフルローンで始めることも可能です。

本記事では、不動産投資の必要な元手やフルローンのメリット・デメリット、少ない元手で始められる不動産投資物件の種類などを解説します。

不動産投資に必要な元手はいくら?

 

不動産投資を始める際に必要な元手は、頭金が必要な場合など、一般的に物件価格の2〜3割が目安です。たとえば1,500万円の物件なら、300万〜450万円程度が必要になります。

この元手には、主に以下3つの費用が含まれます。

  1. 手付
  2. 頭金
  3. 諸費用

各費用について順番に解説します。

【関連リンク】
不動産投資はいくらから始められる? 自己資金の金額や購入できる物件の目安を紹介

1. 手付金

手付金は、買主が契約の意思を示すために売主へ支払うもので、物件価格の5〜10%程度が目安です。最終的に購入代金の一部として充当されますが、契約を解除する場合の違約金としても機能しています。

たとえば1,000万円の物件であれば、50万〜100万円程度の手付金を準備しておく必要があります。RENOSY(リノシー)では、10万円の手付金のみで不動産投資を始めることも可能です。

2. 頭金

頭金とは、物件購入代金のうち自分が現金で支払う金額のことです。頭金が多いほど借入額が減り、また返済期間の短縮も可能となるため、返済負担が軽くなり、返済リスクの軽減につながります。

また、頭金が多いほど金融機関から評価され、場合によっては金利が下がるなどメリットが期待できるかもしれません。

金融機関によっては、頭金を用意せずにフルローンが可能なケースもあります。自身の信用力や物件の担保価値などに応じて融資金額が決まります。

3. 諸費用

不動産投資では、物件の価格のほかに諸費用も必要です。主な内訳には、仲介手数料、登記費用、印紙税不動産取得税、ローン保証料や事務手数料などが含まれます。

これらの費用は物件価格に応じて変動し、一般的に物件価格の7〜8%程度が目安になります。たとえば3,000万円の物件なら、約210万〜240万円の諸費用がかかる計算です。

【関連リンク】
不動産投資にかかる費用とは〜初期費用・運用費用・手数料・諸費用など

不動産投資で頭金を多くするメリット・デメリット

 

不動産投資において、金融機関によっては頭金は必ずしも必要ではありません。多く用意することでメリットもあれば、デメリットも存在します。

頭金を多くするメリット

最大のメリットは、ローンの借入額を減らし、返済負担を軽減できる点です。頭金が多くなるほど審査に通りやすくなり、返済期間を短縮できる可能性も高まります。結果として支払う利息も抑えられると、トータルの返済総額を減らすこともできます。

金利上昇があっても総借入金額が少ないため、影響を受けにくいといえます。

加えて、収支の安定性も向上します。キャッシュフローに余裕が生まれ、将来的な修繕や再投資に備えやすくなるのもメリットです。

頭金を多くするデメリット

不動産投資では、購入後も固定資産税や修繕費、空室期間中のローン返済などの出費が発生します。頭金を多くすると手元の資金が少なくなり、万が一の事態に対応しにくく、資金繰りが苦しくなることも考えられます。

また借入額を減らすことで、少ない投資で大きなリターンを狙う「レバレッジ効果」が薄れてしまうこともあるでしょう。

【関連リンク】
不動産投資のレバレッジ効果とは? リスクと目安、効果を高めるコツを解説

フルローンで不動産投資を始めるメリット・デメリット

 

不動産投資は、頭金ゼロのフルローンで始めることも可能です。フルローンで不動産投資を始めるメリット・デメリットを詳しく解説します。

【関連リンク】
不動産投資でフルローンは可能? メリット・デメリットや向いている人の特徴も解説

フルローンで始めるメリット

フルローンで不動産投資を始める最大のメリットは、手元資金を温存できる点と、資金効率を高める「レバレッジ効果」を最大限に活用できる点にあります。自己資金を使わずに投資を始められるため、突発的な修繕費や空室リスクに備えて現金を確保できます。

また、自己資金を別の投資に回すことで、資産全体の運用効率を高めることも可能です。不動産だけでなく、株式や債券などへ分散投資すれば、資産全体の収益を安定させる効果が期待できます。

フルローンで始めるデメリット

フルローンで不動産投資を始める場合、毎月の返済負担が重くなるのがデメリットです。物件価格を全額借り入れるため、家賃収入だけではローン返済をカバーしきれず、自己資金からの補填が必要となる可能性があります。特に空室や金利上昇が重なると、収支は厳しくなります。

また、フルローンは金融機関にとってリスクが高いため、借入希望者の信用力や物件の収益性をより慎重に評価されます。そもそも融資が通らなかったり、希望している条件で借入れができなかったりする可能性もあります。

少ない元手で始められる不動産投資物件

 

少ない元手で始められる不動産投資物件は以下の5つです。

  1. ワンルームマンション
  2. 不動産クラウドファンディング
  3. 築古物件
  4. 地方物件
  5. REIT(リート)

順番に解説します。

【関連リンク】
月々1万円の少額から始められる不動産投資法は? 種類や特徴を解説

1. ワンルームマンション

ワンルームマンションは部屋が小さく、ファミリー向け物件よりも価格が安くなる傾向にあります。そのため、少ない元手で始められる不動産投資の方法として人気があります。

立地や築年数などにもよりますが、都内のワンルームマンション1室であれば、2,000万円程度から始めることが可能です。不動産会社によっては初期費用を10万円ほどに抑えられ、初期費用の負担を軽減して始められるのが特徴です。

【関連リンク】
「ワンルームマンション投資をやってよかった」の声を紹介! 理由やリスクも解説

2. 不動産クラウドファンディング

不動産クラウドファンディングとは、大勢の投資家から小口の資金を集めて不動産を購入し、賃貸収入や売却益などによる収益からリターンを得る不動産投資です。1万円前後の小口資金で参加できるため、資金に限りがある方や初心者でも手軽に始められます。

物件の管理や入居者対応は運営会社が行うため、手間がかからず、本業が忙しい方でも取り組めます。また、日々の価格変動が少なく安定的な運用が期待できる点も魅力です。ただし、途中解約が難しく元本割れのリスクもあるため、投資期間や資金計画の確認、リスク管理などは欠かせません。

3. 築古物件

築古物件は、新築や築浅に比べて物件価格が安い傾向にあります。ただし、古さゆえに築浅物件と比較して入居者を集めにくいデメリットがあります。そのため、賃貸需要のあるエリアを選び、適切なリフォームを行う必要があります。初期費用の安さと手間・リスクのバランスを見極めることが、不動産投資の成功に不可欠です。

4. 地方物件

地方物件は都心に比べて購入価格が抑えられるため、少ない元手でも不動産投資を始めやすい点が魅力です。物件価格が安い分、利回りも高くなる傾向があり、資金効率を重視する投資家には適しています。

しかし、賃貸需要はエリアによって大きく異なり、人口減少や産業の撤退による空室リスクも考えられます。将来性あるエリアで賃貸需要を見極め、地元不動産会社との連携を図ることが大切です。

【関連リンク】
地方の不動産投資は利益を出せる? メリットやリスク、失敗しないコツを解説

5. REIT(リート)

REIT(リート)は不動産投資信託のことで、証券取引所を通じて売買される金融商品です。1万円程度の少額から、オフィスビルや商業施設など複数の優良不動産に分散投資し、リスクを抑えつつ収益化できます。

証券市場で株のように売買できるため流動性も高く、物件の管理や運営の手間も不要です。ただし、市況悪化による価格下落リスクや、自分で物件を選べない点には注意が必要です。

不動産投資を始めるコツ

 

不動産投資を始めるコツは主に以下の3つです。

  1. 属性の高さを活かす
  2. 資産価値の高い物件を購入する
  3. サポートしてくれる不動産投資会社を見つける

順番に解説します。

1. 属性の高さを活かす

不動産投資では、物件の収益性だけでなく、自身の属性の高さを活かすことも重要です。属性とは、職業や年収、勤続年数、金融資産などの信用力を示す情報で、属性が高ければ金融機関からの信頼度も高くなります。

たとえば、公務員や医師、大手企業勤務など安定性が高いと判断される職業に就いていれば、安定した収入が評価されるでしょう。金融機関からするとリスクが低いため、自己資金が少なくても、好条件で融資を受けられる可能性があります。高い属性を活かすことで、元手を抑えた投資を実現しやすくなるでしょう。

2. 資産価値の高い物件を購入する

不動産投資を成功させるには、資産価値に着目することも大切です。資産価値は、安定した賃料収入が見込める「収益価値」と、売却時に高値がつきやすい「売却価値」の2つで判断されます。

駅近や利便性の高い立地、将来性のあるエリア、築浅や管理状態が良好な物件は評価が高く、融資の審査でも有利に働きます。こうした優良物件を選ぶことで、少ない元手でもローンが通りやすくなり、投資を有利に進めることが可能です。

3. サポートしてくれる不動産投資会社を見つける

不動産投資を少ない元手で始めるなら、信頼できる不動産投資会社の存在が欠かせません。購入前の物件選定や融資相談にとどまらず、管理や売却といった運用全般を一貫してサポートしてくれる会社を選ぶことで、投資初心者でも安心して進められます。

特に知識や経験が不十分なうちは、自分に合ったプランを提案してくれる会社の力を借りることが、失敗のリスクを減らすうえで重要です。実績やサポート体制を入念に確認することを心がけると良いでしょう。

無理のない元手を用意して不動産投資を成功させよう

不動産投資の成功は、元手の金額だけで決まるわけではありません。重要なのは、ご自身の状況に合った方法を見つけ、無理のない計画を立てることです。多額の自己資金がなくても、投資を始める方法は数多くあります。

地方や築古の物件は、物件価格が安く高い利回りを期待できる一方、修繕や空室対策といったリスク管理が欠かせません。より少ない元手で始めたいなら、1万円程度からプロに運用を任せられる不動産クラウドファンディングやREITも有効な手段です。

それぞれの投資手法には異なる特徴があるため、ご自身の資金やリスク許容度を明確にし、信頼できる不動産会社などの専門家に相談することが不動産投資の成功につながります。

※本記事の情報は、信頼できると判断した情報・データに基づいておりますが、正確性、完全性、最新性を保証するものではありません。法改正等により記事執筆時点とは異なる状況になっている場合があります。また本記事では、記事のテーマに関する一般的な内容を記載しており、より個別的な、不動産投資・ローン・税制等の制度が読者に適用されるかについては、読者において各記事の分野の専門家にお問い合わせください。(株)GA technologiesにおいては、何ら責任を負うものではありません。

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この記事を書いた人

RENOSYマガジン編集部

「不動産やお金の疑問をわかりやすく解決するメディア」を掲げ、本当にためになる情報の提供を目指すRENOSYマガジン編集部。税理士やファイナンシャルプランナーの人たちと共に、中立・客観的な視点で「不動産とお金」を解説、読んでいる人が自分の意思で選択できるように日々活動している。

この記事を監修した人

柴田充輝 柴田充輝 1級ファイナンシャルプランニング技能士、社会保険労務士

厚生労働省や不動産業界での勤務を通じて社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。 FP1級と社会保険労務士資格を活かして多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。現在はWebライターとして金融・不動産系の記事を中心に執筆しており、1,200記事以上の執筆実績がある。自身でも株式や不動産への投資を行っており、実体験を踏まえて記事制作・監修に携わっている。

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