マンションの配管は誰のもの?リノベでウチだけ配管を交換したい!
マンションのリノベーションでは、設備や内装など目に見えるところを重視しがちですが、築年数によっては配管の交換も合わせて行っておくことが望ましいです。そこで今回は、そもそも配管とは何かというところから、配管の交換について書いていきたいと思います。
マンションの配管の種類や交換費用
マンションの配管には、給水に関わる給水管と給湯管、排水に関わるものとして雑排水管とトイレからの汚水管、ガス管があります。給湯管は専有部分内のみですが、それ以外は共用部分と住戸内の専有部分にあります。ガス管は鋼管を使用しているものが多く腐食や劣化が起こりにくいため、一般的に交換されることは少ない管です。
共用部分の配管の交換は、管理組合の費用負担で長期修繕計画に基づいて行われますが、専有部分の交換費用は自己負担です。専有部分とは主に「○○号室」として区切られた部分を指し、共用部分は構造躯体やエントランス、階段などがあたります。
配管の交換時期や配管交換費用の目安
一般的に配管を交換する目安は、給水管は30年、排水管は40年とされています。昨今では塩ビ管が使われていますが、古いマンションでは銅管が使われていることがあります。築年数の経過したマンションで、「錆によって赤水が出てくる」、「継手から漏水している」といった不具合が出ると交換が必要です。
配管に関わる費用自体は30万円ほどが目安ですが、壊した壁や床を元通りにして内装をやり直す費用も発生します。内装材を張り替えるか、部分補修で済ませるかによっても変わってきますが、トータルでは50万円から100万円ほどになります。
中古マンションはリノベーションの際に配管の交換を検討
専有部分の配管は個人負担ですが、一般的に共用部分の配管交換の際に合わせて行うことが推奨されています。共用部分だけを交換しても、配管が老朽化すると、漏水によって階下への水漏れ事故が起こる可能性が残ってしまうからです。
専有部分の配管を交換する場合は床や壁を壊して行います。そのため、リフォームやリノベーションで床材や壁紙を交換して綺麗な状態にしていても、配管の交換を行っていなければ、再度、壁や床を壊し、やり直すことになってしまいます。
共用部分の配管を交換する際には、管理組合の費用負担でパイプスペース部分や周辺を壊して、内装をやり直すだけで済みます。中古マンションのリノベーション前に、配管改修が行われる時期を確認するとともに、築年数や住まいの状況などから、配管の交換を行うことも検討しましょう。
費用も時間もかけてフルリノベーションで内装を一新したのに、配管交換のために内装をやり直すことになったらショックですよね。梁や柱、壁などの構造体の状態まで一度解体するスケルトンリノベーションであれば、配管の交換も行うこともできるので、そのついでに考えてみるといいかもしれません。
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