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100万円の自己資金で不動産投資、メリット・デメリットと注意点を解説

2020.09.11 更新日 2021.01.05

100万円の自己資金で不動産投資、メリット・デメリットと注意点を解説

この記事を書いた人 RENOSYマガジン編集部

「不動産やお金の疑問をわかりやすく解決するメディア」を掲げ、本当にためになる情報の提供を目指すRENOSYマガジン編集部。税理士やファイナンシャルプランナーの人たちと共に、中立・客観的な視点で「不動産とお金」を解説、読んでいる人が自分の意思で選択できるように日々活動している。
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不動産投資は、資産運用を考える人が検討する投資の中の一手段です。一方で、多額の事業資金が必要というイメージが強く、知名度のわりには開始までのハードルが高い投資でもあります。

実は、不動産投資は100万円程度からでも始めることができます。近年では10万円から始めることもできます。手元の現金が少ない分、いくつかの注意点はありますが、ポイントをおさえてうまく運用できれば資産形成が可能になります。今回は「元手100万円からの不動産投資」を題材に、少額から始める不動産投資の特徴と注意点を紹介していきます。

自己資金100万円、不動産投資はできるのか?

「100万円では不動産投資は難しいのでは?」という意見もあるかもしれません。しかし、自己資金100万円からでも、不動産投資を始めることはできます。

具体的な方法は、不動産投資ローンを利用することです。不動産投資では、ローンを使って自己の保有する資産より価格の高い物件を購入することは一般的です。条件が揃えば最初の資金100万円でもローンを組むことができます。

少額で不動産投資を始めるときは、物件の購入には頭金を投入せず、物件価格全額を借入れるフルローンを利用する方法がしばしばとられます。もちろん購入後は、空室リスクや金利の増加などのリスクに備えるため、手元に事業用資金を確保しておくことは必要となります。

物件購入後の費用について、詳しくは「不動産投資の初期費用はいくらかかる? 資金が少なくても始められる方法とは」をお読みください。

金融機関から不動産投資ローンを受ける

不動産投資ローンは、不動産を担保にして融資を受けることができるもので、投資家の多くが利用しています。例えば、投資家が銀行からお金を借りて投資用賃貸マンションを購入しようとする場合に、銀行がその賃貸マンションに抵当権を登記して投資家へ融資をする、という仕組みです。もし投資家がローンを支払えなくなったときは、銀行が賃貸マンションを売却することで貸付金の回収を行います。

不動産投資ローンは、大手銀行をはじめ地銀や信用金庫等、さまざまな金融機関が扱っており、近年では低金利を打ち出しているネット銀行も増えてきました。こうしたローンを利用することで、早い段階から不動産投資を始めることが可能になります。

不動産投資信託を利用する

不動産投資信託は、複数の投資家から預かった資金で不動産投資を行い、そこから得られる収益を配当する仕組みです。不動産投資信託の収益には、家賃収入や売却益等があります。なお、一般的にはREIT(リート)と呼ばれており、不動産を株式のように証券化して取引されています。

REITの魅力としては、少ない資金から始められる、安定した配当が見込める、プロが分散投資をしてくれる、というところです。また、現物不動産は売買に数カ月の期間を要しますが、REITは流動性が高い証券のため簡単に換金することができるのも魅力の一つと言えるでしょう。

ただし、「現物不動産は自分で選んだ物件に投資を行う」のに対して、「REITは他人に自分の資金を委ねて投資を行ってもらう」、という点で大きく異なります。

自己資金100万円で不動産投資をするメリット

少額の資金で高い収益を得られる

100万円で不動産投資をする醍醐味ともいえるのが、高い収益を得られることです。株取引などの一般的な投資方法では、収益は投入した資金に応じた量になります。資金が少額であれば、利益も相応の金額に留まります。

しかし、不動産投資では金融機関から融資を受けることが可能なため、手元の資金が100万円でもそれ以上の価格の物件を購入でき、相応に高い収益を得ることが可能です。このように、借入れにより自己資金より大きな金額の物件を扱うことを「レバレッジ」と呼びます。

早いうちから投資を始めることができる

資金が少ない場合もレバレッジ効果により不動産投資を始められるため、早期に効果的な資産形成を始めることが可能です。不動産投資に利用する資金が少なくすむため、お金を貯める期間が短くてすみ、より早く収益を得られます。

1年で100万円貯められると仮定すると、100万円貯まってから投資を始める場合と500万円貯まるまで待った場合を比べると投資開始までの差は5年。100万円貯まった時点で始める方が、4年早くローンも完済できることになりますし、400万円は別の種類の投資にまわすこともできます。ローンや経済情勢も絡んできますが、早めに始めた方が収益も早く得ることができるでしょう。

自己資金100万円で不動産投資をするデメリット

ローンの審査に通りづらい

物件価格全額を融資してもらうフルローンでの融資を金融機関がどう評価するかは、まず投資対象の不動産の事業性の評価と、加えてオーナーとなる人の職業や資産状況によります。

中古のワンルームマンション投資の場合、年収500万円以上のサラリーマンならばフルローンの審査は通る可能性が高いですが、職業によっては頭金を要求される場合があり、頭金を用意できない場合は、100万円の資金だけではローンの審査で落ちてしまう場合があります。

金利変動のリスクが大きい

頭金を入れた場合とフルローンを比較すると、頭金を入れた方が借入金が少なくなる分、金利変動による返済額の増加は比較的少額ですみます。フルローンが前提となる不動産投資では、金利の上昇による影響を受けやすい点に注意してください。そのため、金利変動のリスクもあらかじめ折り込んだうえで物件を選べるとベストです。

借入金が大きくなるためキャッシュフローが悪化しやすい

100万円の自己資金による不動産投資では、頭金を投入した場合と比較すると収入に対する支払いの割合が大きくなります。そのため、キャッシュフローが悪化しやすいという弱点があります。

同じ期間、同じ金利でも借入額が大きくなるほど支払いの月額は大きくなるからです。ひとつ例を挙げて考えてみましょう。

【借入額の差による月の返済額の違い】

返済期間30年、利率2.5%のローンを利用した場合、フルローンと頭金500万円との借入額の差による月々の返済額は以下のようになります。

返済額

2,000万円の融資を受けた場合:79,024円/月

1,500万円の融資を受けた場合:59,258円/月

以上の条件だと、借入金額が500万円違うと月の支払いに2万円近くの差が出ることが分かります。借入れた金額次第では、毎月の収支がほぼゼロになることもあります。

購入できる物件の母数が少ない

金融機関によっては、借入金に対して2割の自己資金を用意するよう条件としてつけてくるケースがあります。そのため、100万円の自己資金だけでは購入できる不動産価格の幅が狭くなってしまったり、購入件数の母数そのものが少なくなってしまう可能性もあります。そうなると2件目以降の物件購入に繋がっていかない場合もあるので、投資の拡大が難しくなることが考えられます。

例えば、1件目の物件を売却しない限り、2件目以降の不動産ローン利用は金融機関が拒否するケースも金融機関によってはあります。多くの不動産投資家は、2件目3件目と、どんどん投資枠を広げていこうとする傾向にあるため、まずは1件目の投資で次の資金を確保できるように意識しておくことも重要になってきます。

100万円の自己資金で行う物件選びのポイント

不動産投資の対象物件には、区分マンションや一棟(アパートやマンション等)など、種類があります。数百万円から2,000万円前後で買える投資用物件も存在します。では、100万円でできる不動産投資にはどういったものがあるのでしょうか。投資のポイントを見ていきましょう。

区分マンションを購入する

100万円で始める不動産投資としては、区分マンションの購入がひとつの選択肢となります。区分マンションとは、部屋単位で販売しているマンションのことです。区分マンションを運用して家賃収益を得る不動産投資を「区分マンション投資」とも呼びます。

区分マンション投資は以下のようなメリットが存在し、自己資金100万円からでも始めやすいのが特徴です。

【区分マンション投資のメリット】

一棟マンションと比べて手の届きやすい価格である

修繕費用や管理費用が一棟所有より少ない

一方で、一室のみの所有だと空室リスクに備えられないという欠点も存在します。借り手が見つからないと一気に収支がマイナスに傾くため、複数戸所有するなど何らかの方法でリスクを分散する必要があります。

ワンルームマンションの物件を選ぶ

単身者向けのワンルームマンションは、先述したような数百万円から販売されている物件もあり、比較的手に入りやすいです。都心部は2,000万円前後、郊外や地方の市街地等では2,000万円を切るものもあり、物件の数や種類も豊富に揃っています。

ワンルームマンションは売却しやすいため、多くのデベロッパーが投資用賃貸マンションをどんどん新築しているという状況です。またワンルームマンションの入居者は1人であることがほとんどなので、管理がしやすいのも大きな特徴と言えるでしょう。1棟マンションのように高額ではないことから出口戦略として売却もしやすく、小回りが利く投資用物件として扱われることが多いです。

新築だけではなく中古も検討する

不動産投資は、新築物件にこだわる必要はありません。投資用中古物件の取引も盛んなので、区分マンションだけではなく、例えば1棟の中古アパートも投資対象の範囲として検討してみてもよいかもしれません。築古アパート投資の書籍も多く出版されているほど不動産中古市場は活発になっています。また、新築物件は建物価格に別途消費税が加わりますが、中古物件価格の多くは内税表示になっているためわかりやすいのも特徴です。

ただし、築年数によっては金融機関の借入が難しくなる場合もあるので、できるだけ早めに金融機関へ確認しておく必要があります。

なお、中古物件は建物の修繕が必要な場合もありますが、その修繕にかかった費用分を賃料や売却価格に上乗せするケースも多く見受けられます。

自己資金100万円で不動産投資をするおすすめの方法は?

実際に自己資金100万円で不動産投資をする場合、どのような投資方法が考えられるのでしょうか。選択肢となる投資対象を確認していきましょう。

不動産投資ファンド(J-REIT)の運用

レバレッジは効かせられませんが、少額の不動産投資であれば、J-REITの運用も視野に入ります。J-REITは金融商品の一種で、投資信託に近い性質の投資商品です。投資家の資金で不動産を購入してプロが運用し、収益を投資家に分配します。

現物の不動産投資とは毛色の異なる投資で、賃貸経営と比較すると以下のようなメリットがあります。

【J-REITを選ぶメリット】

ローンを組む必要がない

不動産を所有することで発生する経費がかからない

現物不動産よりすばやく売却できる

現物を自分で購入するのは怖い、少ない資金でリスクを抑えて投資したい方におすすめです。

価格100万円の物件は避けた方が良い理由

「自己資金が100万円なのだから、100万円の物件を買えば良いのでは?」と思う向きもあるかもしれませんが、これは不動産投資初心者にはおすすめできません。

投資用不動産の価値は価格に直結しているため、激安物件というのはそれなりの問題を抱えていることが多いからです。

【激安物件に考えられるデメリット(一例)】

修繕前提であり結果として費用がかかる

事故物件だった場合、入居がなかなか決まらない

賃貸需要が見込めないエリアの物件の可能性

不動産投資に慣れている方の中には、このような激安物件を狙って利益を出している方もいますが、初心者向けの投資対象とはいえません。貴重な資金を無駄にしてしまう危険があるため控えた方が無難です。

おさえておくべき注意点

100万円で不動産投資を始める場合、事前に確認しておく注意点が存在します。次に紹介する2点は、物件選びの前に必ずチェックしておきましょう。

購入前に物件のキャッシュフローをよく確認する

キャッシュフローがどの程度になるかは綿密に計算する必要があります。キャッシュフローがいくらかは、以下のように計算できます。

キャッシュフロー(手残り現金)= 家賃収入 − 支出 − ローンの返済額

キャッシュフローを計算する際は、空室リスクなども考慮した家賃収入の見込み額と、毎月払う経費を整理してください。また、毎月の費用のほか、物件の税金や修繕費など、年間~数年に一度発生する費用も盛り込むと、より実態に即したシミュレーションが可能です。

100万円で始める不動産投資は初期に投資する資金が少ない分、毎月の返済に関して、支出に耐えられる利回りが期待できるのかを確認したうえで、物件を選定し購入することが大切です。

物件の購入時に係る初期費用を確認する

物件の購入にはさまざまな初期費用がかかるため、いざ買うときになって慌てないように予め確認しておきましょう。物件購入時にかかる初期費用は以下の通りです。

手付金

手付金は、買主が売主に対し物件購入の意思表示を示すもので、不動産売買契約を行う際に手付金の授受を行います。手付金の額は、物件購入代金のおよそ10%程度が一般的です。また、売買契約に手付解除の定めがあるときは、手付解除の期日までであれば買主は支払った手付金を放棄して契約を解除することができます。逆に、売主が契約解除をしたいときは、受領済みの手付金を買主に返還した上で、手付金と同額の金員を買主に対して支払う必要があります。

申込証拠金(新築時)

主に新築物件を購入する際に発生するもので、買主が購入申込書を売主へ提出する際に支払います。金額は売主買主の協議によって自由に決められますが、10万円以内が一般的です。なお、稀に中古物件の購入申込書をする際にも支払われるケースがあります。

印紙代

不動産売買契約書に貼る印紙の代金です。売買契約書は課税文書のため、契約書に印紙を添付して納税する必要があります。なお、取引する額によって印紙代が異なります。

仲介手数料

物件を媒介(紹介)している不動産仲介会社に対して支払います。仲介手数料の額は、「売買代金の3%+6万円+消費税」が上限と宅地建物取引業法で規定されているため、この規定に準じた計算で決定されるのが一般的です。

登録免許税及び司法書士手数料

不動産の所有権を売主から買主へ移転登記する際にかかる税金です。所有権移転登記は、司法書士が行うことが多いため、司法書士手数料と一緒に支払います。

固定資産税及び都市計画税

毎年、1月1日時点の不動産所有者に対して課税される税金です。売買契約時点ではすでに売主が納税している場合が多いので、売買契約締結日より前までを売主負担、売買契約締結日以降から12月31日までの分を買主負担として物件の残代金支払い時に精算します。

不動産取得税

不動産を購入したときに課税される税金です。だいたい物件を購入して3カ月から半年後位に不動産取得税の納税通知書が届くため、「忘れた頃にやってくる」というイメージが強いです。忘れないように注意しておきましょう。納税金額の相場としては、固定資産税評価額の3~4%と言われています。

以上のように、物件を購入するときは手付金や税金等がかかることになります。それぞれ支払うタイミングが異なるので注意しておきましょう。

メリット・デメリットを見込んだ不動産投資を

100万円から始める不動産投資は、ローンの返済額が増えるというデメリットもあります。運用を始める前には、さまざまなリスクを見込んだ運用計画を立てるようにしましょう。そのうえで、リスクに耐えられるだけの収益が得られるかどうかを基準に物件を選ぶと失敗しにくくなります。

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