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マンション売却で税金がかからない場合は? 税制特例まとめ

2020.08.31

マンション売却で税金がかからない場合は? 税制特例まとめ

この記事を書いた人 RENOSYマガジン編集部

「不動産やお金の疑問をわかりやすく解決するメディア」を掲げ、本当にためになる情報の提供を目指すRENOSYマガジン編集部。税理士やファイナンシャルプランナーの人たちと共に、中立・客観的な視点で「不動産とお金」を解説、読んでいる人が自分の意思で選択できるように日々活動している。
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取材協力:
税理士法人 スバル合同会計

マンションを売却する際にはさまざまな税金がかかります。税金の額も決して少なくなく、制度も複雑なため少々面倒に感じる方もいるかもしれません。しかし、売却時の状況によっては税金がかからないケースもあり、税金がかかる場合でも税制特例によって負担を減らすことも可能です。そこで今回は、マンション売却で税金がかかる場合、かからなくなる税制特例を紹介します。税金の発生条件や税制特例をきちんと把握していないと税制メリットを受け損なうこともありますので、参考にしてみてください。

マンション売却でかかる税金とは

マンションを売却する際にかかる税金は以下の通りです。

  • 所得税
  • 住民税
  • 復興特別所得税
  • 登録免許税
  • 印紙税
  • 消費税

マンション売却の際には必ず税金がかかるというわけではありません。利益が出た場合と出ない場合でかかる税金が異なります。

譲渡で収益が出たときにかかる税金

マンション売却で利益を得たときにかかる税金は以下の通りです。

所得税

マンションなど不動産を売却して得た所得を「譲渡所得」と言います。譲渡所得税とは、マンションの売却で得た利益(=譲渡所得)に対してかかる税金のこと。所得税と住民税が対象となります。

譲渡所得は、マンションの売却金額とは異なります。
売却金額からマンションの購入価格や購入時、売却時に発生した費用を差し引きます。詳細は後述します。

税率は、マンションを売却した年の1月1日時点で5年を超える期間所有していた場合(長期所有)は15%、5年以下の場合(短期所有)は30%です。

さらに、所有している期間が売却年の1月1日時点で10年を超えていると、長期譲渡所得の税額よりも低い税率で計算する「軽減税率の特例」を受けることができます(特例を受けるための要件があります)。この特例では、課税譲渡所得6,000万円以下の部分に対しては所得税10%、課税譲渡所得6,000万円超の部分に対しては所得税15%となります。

サラリーマンであれば会社で毎年年末調整を行い、それで必要な手続きは完了しますが、家を売却した際には別途確定申告が必要となります。

住民税

住民税もマンションの譲渡所得に対して課せられます。長期所有の税率は5%、短期所有は9%の税率となります。

軽減税率の特例を受けられる場合は、課税譲渡所得6,000万円以下の部分に対して4%、課税譲渡所得6,000万円超の部分に対して5%となります。

給与所得者は、6月から翌年の5月までの12回に分けて、毎月の給与から天引きされます。給与所得者以外は、年4回(通常は、6月、8月、10月、翌年の1月)に分けて納付します。

復興特別所得税

復興特別所得税とは、東日本大震災の復興財源を確保するための税金のことで、所得税額の2.1%が税額です。譲渡所得の2.1%ではありませんのでご注意ください。譲渡所得税同様に確定申告時に支払います。

所得税、住民税、復興特別所得税の税率を一覧にすると以下の通りとなります。

なお、通常の所得税・住民税と税率が異なることもあり、譲渡所得に対してかかる所得税と住民税を「譲渡税」と呼ぶことがありますが、これは税法上の名称ではありません。

項目 所得税 住民税 復興特別所得税 合計
短期譲渡所得
(所有期間5年以下)
30% 9% 0.63% 39.63%
長期譲渡所得
(所有期間5年超)
15% 5% 0.315% 20.315%
軽減税率の特例
(所有期間10年超)
10%(課税譲渡所得6,000万円以下) 4% 0.21% 14.21%
15%(課税譲渡所得6,000万円超) 5% 0.315% 20.315%

手続きで発生する税金

また、マンション売却の手続き時に発生する税金は以下の通りです。

登録免許税

売却するマンションに住宅ローンの残債がある場合、ローンを完済し、売主は抵当権抹消登記の手続きを行わなければなりません。

抵当権抹消登記とは、土地や建物についている抵当権を外す登記のことで、売主の責任と負担で行います。抵当権は、住宅ローンを完済しても自動的に抹消されないため、自分で手続きを行うか、または司法書士に手続きを依頼する必要があります。

【関連記事】
ローンを完済後に抵当権を抹消するには? やり方から費用・必要書類まで解説

このときに発生する登録免許税は不動産の数×1,000円です。それに加えて司法書士への報酬(1万~2万円程度)がかかります。なお登記簿の住所と売主の現住所が異なる場合には住所変更登記も必要となります。この場合も登録免許税として不動産の数×1,000円と司法書士への報酬(1万~2万円程度)がかかります。

印紙税

マンション売却の際、買主との間で取り交わす不動産売買契約書に収入印紙を貼付します。

印紙税は下記の表の通りです。

契約書に記載された金額 印紙税
100万円を超え500万円以下のもの 2,000円
500万円を超え1千万円以下のもの 1万円
1千万円を超え5千万円以下のもの 2万円
5千万円を超え1億円以下のもの 6万円

仲介手数料等にかかる消費税

仲介手数料や司法書士に手続きを依頼した際の料金など、サービスの提供を受ける場合は消費税がかかります。印紙税や登録免許税などの税金以外には消費税がかかると考えておくと良いでしょう。

マンション売却で税金がかからない場合とは

ここまで、マンション売却時にかかる税金について説明してきましたが、売った価格よりも買った価格の方が高ければ、つまり譲渡所得がマイナスになれば、税金はかかりません。

ただ税金がかからないからといって何もしないでいいかというと、確定申告する事が必要です。また申告をすることで、納めた税金が戻ってくる特例「マイホームを買い換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」があります(一定の要件あり)。

一定の要件を満たせば、譲渡所得がマイナスになったその損失分は、その年の給与所得やその他の事業所得など「他の所得からマイナス」することができます(損益通算と言います)。一度損益通算を行っても損失分を控除しきれなかった譲渡損失があれば、売却したの年の翌年以後3年内に繰り越して控除(繰越控除)することができます。ぜひ確定申告をしましょう。

譲渡所得の計算方法

譲渡所得の計算方法は以下の通りとなります。

譲渡所得金額 = 譲渡収入 [1]-(取得費 [2]+譲渡費用 [3])-特別控除 [4]

[1] 譲渡収入:マンションを売却した金額

[2] 取得費:購入した土地と建物の価格から、期間の経過とともに減価する建物について減価償却費分をマイナスした金額。また購入時にかかった、仲介手数料や登録免許税などの費用すべて

[3] 譲渡費用:売却時に発生した、不動産会社に支払う仲介手数料や印紙税などマンション売却時に発生した費用すべて

[4] 特別控除:一定の要件を満たす場合に適用される税制措置(後述します)

マイホームを売却する際の減価償却費の計算については、「家を売るときには知っておきたい3,000万円の特別控除とは」を参考にしてください。

その他税金特例について

マンション売却の際に、特例を利用することで税金を抑えられます。譲渡所得がプラスとなり税金が発生する場合でも、節税につながるので必ず覚えておきましょう。

3,000万円まで特別控除できる特例

マンションを売却した際に得られる利益(=譲渡所得)が3,000万円以内の場合、課税対象にはなりません。「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除」と呼ばれる制度です。この特例は居住用財産(マイホーム)への適用を前提としており、受けるためには要件を満たさなければいけません。

【関連リンク】
家を売るときには知っておきたい3,000万円の特別控除とは

買い替えの特例

居住用のマンションを、2021年12月31日までに売って、代わりのマイホームに買い換えたとき、「特定の居住用財産の買換えの特例」が受けられ、課税の繰り延べ(税金を払う時期を先に伸ばすこと)ができます(売却代金が1億円以下など一定の要件があります。譲渡益が非課税となるわけではありません)。

長期保有による軽減税率の特例

10年以上所有していたマンションを売却する場合、一般の長期譲渡所得の税額より低い税率で計算する軽減税率を適用できる特例があります。この特例は、上記3,000万円の特別控除の特例と併用可能です。

【関連リンク】
【マンション売却のポイント】手順・費用・注意点まとめ
【不動産査定】失敗しないための準備や事前に知っておきたいこと

まとめ

マンションをスムーズに売却するためには、売却時に発生する税金への理解は不可欠と言えるでしょう。できるだけ負担なく売却するためにも、税金特例についての理解を深めて節税にも役立てましょう。そして売却をしたら、確定申告にいきましょう。

取材協力

税理士法人スバル合同会計

税理士法人

スバル合同会計

※本記事では、記事のテーマに関する一般的な内容を記載しており、より個別的な、不動産投資・ローン・税制等の制度が読者に適用されるかについては、読者において各記事の分野の専門家にお問い合わせください。(株)GA technologiesにおいては、何ら責任を負うものではありません。

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