1. TOP
  2. RENOSY マガジン
  3. 特集
  4. 中古マンションはリノベーションで防音対策できる!

作成日: 2017.12.22

中古マンションはリノベーションで防音対策できる!

中古マンションはリノベーションで防音対策できる!

中古マンションを購入する際は「防音対策」が重要だと知っていますか?築年数が経過している物件は、新築マンションに比べてコンクリートが薄くて生活音が漏れやすい傾向があるのです。快適な生活のためにはどのようなリノベーションを行えばいいかご紹介します。

中古マンション購入時は防音対策に注目

快適なマンションライフを送るには、住人同士トラブルのない笑顔のお付き合いをしたいですよね。マンションなどの共同住宅によくあるご近所トラブルは、生活音に対する苦情です。特に昨今のマンションはフローリングが主流で、じゅうたんやカーペットを敷いていなければ音のトラブルが起きやすい環境なのです。

以下のような生活音に気をつけておくと、トラブル防止に効果的です。

  • 話し声
  • 赤ちゃんの泣き声
  • 子どもの足音
  • テレビやオーディオの音
  • キッチン、浴室、トイレの給排水音
  • ドアの開閉音
  • 歌唱や楽器の演奏
  • ペットの鳴き声

特にマンションは長年にわたって住み続ける場合が多いですから、初めにきちんと防音対策を講じておけば将来にわたって快適な生活が確保できます。中古マンションを投資用に購入する場合も、防音対策のリノベーションを行えば物件の価値がより高まります。

中古マンションのリノベーションで床の防音対策

Seksun Guntanid/Shutterstock.com

最も効果的な防音対策は、床を介して真下の部屋へ伝わる音を抑えることです。床で発生する音には、人が歩いたり子どもがジャンプしたりする時の「重量床衝撃音」と、軽いものを落とした時などの「軽量床衝撃音」の2種類があります。これらの音の伝わり方は「床スラブ」というコンクリートの床版の厚みによって決まります。

特に重量床衝撃音は床の貼り方の工夫では軽減できないので、中古物件を選ぶ際は床スラブの厚みは必ずチェックしてみて下さい。築年数の浅い最近のマンションは床スラブが200mm程度あり防音効果が高くなっていますが、築年数が経過した中古マンションは150mm程度の場合が多い傾向です。

一方、軽量床衝撃音はリノベーション次第でじゅうぶん軽減できます。フローリングと床スラブの間に空間を設ける二重床は特に有効です。このほか、低予算で手軽に対策したい方にはフローリングと床スラブの間にクッション材を使用する遮音フローリングをおすすめします。

では、真上の部屋の住人の足音など上階からの生活音の防音対策は?こちらもリノベーションで対応可能で、天井に遮音効果のある下地を入れることで改善できます。

中古マンションのリノベーションで壁の防音対策

次に注目したいのは、隣り合う世帯との間に生じる壁越しの生活音です。話し声、赤ちゃんの鳴き声、オーディオの音などを、隣の住人に不快に感じさせないよう対策します。

壁の防音対策も床の場合と同様で、まずは物件購入時に壁のコンクリートの厚みが十分かどうかをチェックします。目安は180mm以上で、さらにコンクリートにビニールクロスを直張りする仕上げが理想的です。一方、壁のコンクリートの厚みが150mm以下の物件は、リノベーションで壁の内部に吸音材や遮音材を使用することで防音効果を上げることができます。

なお、一戸建てなら防音対策として窓のサッシの交換も有効ですが、一般的にマンションではサッシは共用部分にあたり、リノベーションで工事することができません。管理規約をよく確認しておきましょう。

中古マンションのリノベーションで防音室を設置

写真:PIXTA

「子どもに家で思う存分ピアノを弾かせてあげたい」「24時間好きな時にギターを練習したい」という方は、一室を防音室にリノベーションして、自由に演奏できるスタジオを作ってみてはいかがでしょう?

防音室を作る工事は、簡単に言えば部屋の中に床、壁、天井からわずかに離れた箱を設置するようなイメージです。楽器の音は、空気中を伝播するだけでなく、床、壁、天井から振動が伝わることでマンションの他の世帯へ漏れています。そこでわずかな隙間(空気の層)を作っておくことで音漏れを抑えるのです。また、ピアノのような鍵盤楽器の場合、楽器そのものの音だけでなく、カタカタという鍵盤を指で叩く音も上階や廊下に響きやすくなるので、注意が必要です。このように、必要になる防音レベルは演奏する楽器の種類やマンションの造りによって異なりますので、専門家を交えて、きちんと考えておくことが大切と言えるでしょう。

リノベーション=間取りを変えて内装をおしゃれに、というイメージが強いかもしれませんが、心から「住んで良かった!」と思える部屋にするためには防音の観点も外せません。マンションの造りやライフスタイルを考慮して、あなたの理想の生活に最適な防音対策を検討してみてください。

※本記事の情報は、信頼できると判断した情報・データに基づいておりますが、正確性、完全性、最新性を保証するものではありません。法改正等により記事執筆時点とは異なる状況になっている場合があります。また本記事では、記事のテーマに関する一般的な内容を記載しており、より個別的な、不動産投資・ローン・税制等の制度が読者に適用されるかについては、読者において各記事の分野の専門家にお問い合わせください。(株)GA technologiesにおいては、何ら責任を負うものではありません。

関連キーワード

この記事を書いた人

RENOSYマガジン編集部

「不動産やお金の疑問をわかりやすく解決するメディア」を掲げ、本当にためになる情報の提供を目指すRENOSYマガジン編集部。税理士やファイナンシャルプランナーの人たちと共に、中立・客観的な視点で「不動産とお金」を解説、読んでいる人が自分の意思で選択できるように日々活動している。

Facebook Twitter Instagram LINE Mail magazine LINE