不動産投資
2018/10/23

ワンルームマンション投資とは?リスクと成功の秘訣は?

近年、ワンルームマンション投資を将来の年金代わりとして始める人が増えています。条件さえ整えば比較的手軽に始められ、また節税対策にもなるとも言われていますが、果たして本当でしょうか。後悔しないために、仕組みやリスクなどをしっかりと理解しましょう。


マンション投資とは

たとえ一室であれ、マンションのオーナーであれば、それを第三者に貸して、安定した家賃収入を得ることができます。マンション投資は、不動産投資の中でも最も手軽にスタートできるものの1つです。

マンション投資の、メリットとデメリットを確認していきましょう。

メリット

マンション投資の最大のメリットは、やはり比較的少ない自己資金で始められることでしょう。「不動産投資ローン」を活用すれば、自己資金よりも大きい額の投資ができるためです。

リスクは?

リスクのない投資など存在しません。マンション投資の場合、主なリスクとして挙げられるのが「空室リスク」です。

入居者がいなくなると、収入が途絶えるのはもちろんですが、物件の維持、修繕積立費および管理費用はその間も費用として発生し続けます。マンションをローンで購入した場合は、維持管理費のほかに月々のローン返済も加わりますので、出費がかさみます。

マンション投資においてもっとも大切なことは、「入居者を絶やさない」ことです。

ワンルームマンション投資の変遷

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一口にマンション投資と言っても、1980年代後半のバブル期と現在のマンション投資では、投資目的が異なったようです。

バブル期はキャピタルゲインのための投資がメイン

日本がバブル経済に沸いていた1980年代の後半は、不動産の価格も上昇し続けました。また当時の特徴としてはワンルームマンションの面積が狭く、16m2から20m2くらいの広さでした。

当時の不動産投資家は、地価上昇を見込み、値上がりをみはからって売却して利益を得る「キャピタルゲイン」目的で購入していました。

不動産投資をする上でのワンルームマンションの売却について、詳しくはこちらの記事(ワンルームマンション投資用物件の売却について。流れやタイミング)を解説をお読みください。

現在は長期間の家賃収入を目的とした投資へ

バブル経済崩壊後は、土地の価格が下がったため、短期での売却益を目的とした短期のワンルームマンション投資の成立は困難になりました。

バブル崩壊後の物件の特徴としては、バストイレが別、広さ20m2から23m2くらい、ガスコンロ、浴室乾燥機、フルタイムロッカー、防犯カメラが設置されている、等があげられます。

売却時の価格上昇だけを見て購入するマンション投資とは違い、家賃収入を目的とした投資では、好条件の物件を見極める力が求められます。

立地、構造、広さ、設備などに目を向け、質の高いワンルームマンションを購入して、入居者を常に絶やさないことに注力する投資方法です。

ワンルームマンション投資でローンを組むには

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ワンルームマンション投資は、一括払いでの購入ももちろんできますが、やはり大きな額になるでしょう。前述のように、不動産投資ローンを組んで、比較的少ない資金で始めるという選択肢があります。

不動産投資ローンが使える

首都圏で、中古ワンルームマンションの投資に向いている物件の相場は、約2,000万円です。自己資金だけでは、不動産投資を始めることが困難な人も多いでしょう。そこに「不動産投資ローン」という選択肢が視野に入ってきます。

不動産投資ローンは、借入目的が投資=事業と認識されるため、「事業としての収益性が審査の対象」となります。収益の安定性が重要な要素のため、逆に言えば、物件情報を徹底的に調べて、勝算のある物件を選べば審査も通りやすくなります。

住宅ローンとの違いは何か

不動産投資ローンと「住宅ローン」とは別物です。主な違いを見ていきましょう。

住宅ローンは、あくまで本人が居住することを前提としたローンです。審査において重視されるのは、本人の勤務年数や勤務先の安定性、他のローン残高はどうかなど、借り入れをする本人の返済能力に関わる項目が問われます。

住宅ローンは、返済原資が給与のため、貸し倒れになるリスクが少なく、低金利(0.5~2.0%程度)で借り入れが可能です。

不動産投資ローンは、貸付金額が増えることや、マンション経営が上手くいかない場合の貸し倒れリスクがあるため、金利も高水準(1.5~4.5%程度)になります。

ワンルームマンション投資で成功するには

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ワンルームマンション投資は、手軽に始められるとはいえ、投資です。成功するという保証はありません。

しかしちゃんと戦略を立て、周到な調査と準備をもって当たれば、高収益を生み出す投資になり得るというのも事実です。ポイントを整理して項目別に見ていきましょう。

新築にこだわらず中古物件を対象にする

住居用でも、まず選択肢となるのは新築ではないでしょうか?ワンルームマンション投資を始めようという場合も、新築物件を選ぼうとする傾向はあります。

しかし、ここで忘れてはならないのが、新築マンションは新築時がそのマンションの価格のピークであることが多く、数年経てば下落していく傾向です。

対して、築浅の物件は新築当初の7割程度の価格で購入することができる傾向にあります。さらに築15年を超えれば価格の下落も5割から7割程度と落ち着く傾向で、一般的には安定の域に入ります。

新築に飛びつくよりも、中古物件を品定めして購入するほうが投資の効率も良く、また売却時にも値崩れが起きにくいという点は見逃せません。

初期コストを抑えることができ、なおかつ首都圏の条件がよい物件でも選択肢になり得るという利点もあります。このように新築マンションよりも中古マンションの方が、収益の安定性においては優位である場合もあるのです。

東京や大阪などの需要がある立地を探す

物件の立地は、下記の2つの観点から非常に重要なポイントです。

  • 空室リスクを避ける
  • 安定した収益を得られる

ワンルームマンション投資で、入居率が高く、安定した収益を得るためには、できるだけ都市部にある「需要の高い物件」を選ぶのが賢明です。

東京や大阪の都市部においては、立地がその物件の需要に大きく関わります。特に単身者向けのワンルームマンションとなれば、なおさらその傾向がはっきりと現れるでしょう。

投資する物件が、自分が住むエリアから遠いとしても、自ら足を運んで、自分の眼で見て、肌で感じてみてから、購入するかどうか判断しましょう。

空室対策をとる

ワンルームマンション投資で、最大の脅威となるのが「空室リスク」です。

借り手がいなくなると月々の家賃収入がゼロになるだけではありません。固定資産税等の税金はなくなりませんし、維持管理コストもかかります。つまり空室になった時点で、短期的なキャッシュフローにおいては赤字が確定してしまいます。

1棟マンションの所有であれば、複数の部屋があり、前もって空室のリスクを織り込んだ事業計画も立てることも可能です。仮に年間15%は空室が発生すると見込んで、収益をあらかじめ85%に見積もることで、さまざまな項目を調整し、無理のない運営をすることができます。

ワンルームマンション投資では、できる限り借り手が途切れない、入居需要の高い物件の選定が鍵となります。以下の点がポイントです。

  • 地方よりも都心
  • 単身者が多く居住する地域

空室リスクを回避するため、効果的な選び方を心がけましょう。もちろん、物件管理をしっかりと行い、退去者を出さないことも大切です。

意外と重要な入居者の選択

賃貸借契約は、一旦締結されると簡単には解除できません。よって、借り手、つまり入居者の審査は、慎重に行うべき重要項目です。

最も大切なのは、家賃の支払い能力であることですが、2番目はその人の人柄です。常識的な価値観を持っているか、良識ある行動をとれるかなど、見極めを疎かにすると、後々トラブルに悩まされることになりかねません。

入居者審査に、時間と労力を充分に割くことができない場合は、経験豊富で信頼できる賃貸管理業者に依頼を考えてもよいでしょう。

賃貸借契約は、借り手が有利だと言われています。例えば家賃滞納者を強制的に追い出すことは現実的に難しいため、ひどい場合は弁護士への相談が必要になります。トラブルを避けるためにも、借り手の人柄はしっかりと見ましょう。

ワンルームマンションの収益と費用

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ここからは、ワンルームマンション投資の中での、「収益」と「費用」についてみていきましょう。

収入面にはどんなものがある?

一般的に「投資」の収益とは、「収入-支出=収益」で計算されます。

不動産投資、中でもワンルームマンション投資における収入とは、「家賃」です。他には「礼金」、また契約更新時の「更新料」もそれにあたります。

支出面にはどんなものがある?

支出はどうかというと、管理費や修繕積立金、管理代行費、ローンを組んでいる場合はローン返済金です。管理代行費には、賃貸会社管理手数料、つまり賃料の集金代行や苦情の対応、賃料滞納者への対応などを依頼した、会社への手数料を意味します。

その他には、「固定資産税」や火災保険、地震保険などの「保険料」も支出の1つです。支出の合計を、物件が生み出す総収入から差し引いたものが「収益」になります。

表面利回りと実質利回り

利回りとは、簡単に言えば購入価格を分母とし、年間の家賃収入を分子とした数値です。例えば、2,000万円で購入したワンルームマンションを、月々9万円の家賃で貸している場合、年間の家賃総合計は108万円となり、1年間の利回りは以下の計算になります。

108万円÷2,000万円×100%=5.4%

気をつけないといけないのは、これは「表面利回り」と呼ばれるもので、あくまでおおまかな収益率の比較検討のためのものです。広告やパンフレットに記載されているのが、この表面利回りだと考えてよいでしょう。

しかし、実際にオーナーとしてマンション経営をしていく中で、先に述べた様々な支出が存在します。管理費、修繕積立金の合計を仮に1万円として年間に12万円、そこに固定資産税8万円を加えると、年間支出は最低でも20万円になります。

この20万円を、家賃収入108万円から引いた額が、実質的な収益になるのです。再度利回りの計算をしてみましょう。

88万円÷2,000万円×100%=4.4%

この4.4%が「実質利回り」であり表面利回りよりも1%低くなります。実際多くのケースで、表面利回りよりも実質利回りは低くなります。

平均的な利回りは?

ワンルームマンション投資の、平均的な利回りはどれくらいでしょうか。もちろん、都市部と地方都市とは差があります。一般財団法人日本不動産研究所が2018年4月に実施した「不動産投資家調査」による、「取引利回り」(投資家が実際 の市場を観察して想定する利回り)で比較してみましょう。

東京都内のワンルームで、25~30㎡、最寄り駅から徒歩10分以内、築5年未満のデータでは、取引利回りは城南地区で4.1%、城東地区で4.3%です。

期待利回り(投資価値の判断・計算に使われる還元利回り)では地方都市との比較データがあります。地方都市では5.0%を切るエリアは存在しません。横浜、大阪は5.0%、名古屋5.2%、京都および福岡5.3%、その他都市は5.5%以上となっています。対して東京の期待利回りは、約4.5%です。

地方は物件の価格が東京に比べて安いのに、家賃は購入金額と同程度安い賃料ではないために利回りが高くなっていると考えられます。

出所:一般財団法人 日本不動産研究所|第38回不動産投資家調査

ワンルームマンション投資で気をつけたい点

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ワンルームマンション投資を実際に始めることになった場合に、注意するべき項目を確認していきましょう。

税金について理解しよう

マンション経営で得られた収益は不動産所得として課税の対象になります。不動産投資を開始するためには税金についても理解する必要があります。「建物に対しては減価償却費が経費計上できる」「ローンの利息は経費として計上できる」など、単に「節税になる」という言葉を鵜呑みにするのではなく、仕組みを理解することが必要です(詳しくは「不動産投資と節税に関わる減価償却とは。計算方法と注意点」をご覧ください)。

ワンルームマンションの場合、その節税効果は特に初期の数年です。経費にできる対象が減り、ローン返済額の元本が増え、節税効果が小さくなる「デッドクロス」と呼ばれる状態になります。

購入した時よりも売却時は安くなる?

例えば2,000万円で購入したワンルームマンションが、5年後に同額で売却できるでしょうか。建物の価値は一般的には下がる傾向です。しかし、立地などにより、一概に「下がる」とは言えないのが現状です。そして購入時よりも高く売却することができればキャピタルゲインも見込めます。なお売却時にも税金がかかります。ここでも税金の知識は必要となります。

想像していたより利回りが悪い

利回りが予想していたよりよくない、ということは、言い換えれば想定以上に収入(家賃)が低いか、支出(経費)がかかってしまっているか、またはその両方かということです。

長期間保有することによる家賃収入を見込んだ不動産投資においては、建物や設備も経年とともに修繕が必要となります。給湯器やエアコンなどの設備の交換費も必要となります。将来必要となる経費も計画に盛り込んだ上で、予測をたてましょう。
 

投資の前に、失敗した人のブログを参考にする

ワンルームマンション投資のリスクを減らすためには、準備と知識が必要です。

準備のひとつとして「失敗した人の話」を聞くもの大切です。実際に対面できる人がいればいいのですが、いない場合ネット上で探しましょう。

「ワンルームマンション 投資 失敗」などのキーワードで検索すれば、失敗した人自身のブログや記事が出てきます。

自分で失敗するのを避けるために、他人の失敗から注意すべきことを学びましょう。

まとめ

周到な準備と、徹底した情報収集が「収益」をもたらす可能性を高めます。不動産会社の専門家に話を聞くの一つの手です。まずは価格の低い物件で試してみる、という方法もあるようです。小さい成功を積み重ねつつ、長期にわたる投資と捉え、じっくりと取り組むスタイルの不動産投資で、徐々に投資規模を広げていくのはいかがでしょうか。

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