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公開日: 2018.10.05 更新日: 2023.07.07

【不動産投資】ワンルームマンション投資の利回りについて注意点などを解説

【不動産投資】ワンルームマンション投資の利回りについて注意点などを解説

昨今では、不動産投資に関心があるという方も多いでしょう。不動産投資において重要な物件選びの参考になるのが、利回りという指標です。今回はワンルームマンションを例に利回りの基本から注意すべき点まで考えてみましょう。

不動産投資ワンルームマンションの利回り

不動産投資の利回りとはどのように求めればいいのでしょうか。収入と支出の確認から見ていきましょう。

ワンルームマンション経営での収入と支出

利回りを考える前に、まずはワンルームマンション経営での収入と支出について理解する必要があります。ワンルームマンション経営における収入は、基本的に家賃収入です。それに対して支出は次のようなものが考えられます。

ワンルームマンション経営の支出

  • 税金(固定資産税都市計画税)
  • マンションの修繕積立金
  • マンションの管理費
  • ローンの金利
  • エアコン等の設備費

など

利回りとは投資額に対し、1年間の収入がどのくらいあるかを表す割合です。利回りの数値のみで比較すると、利回りが高ければ高いほど稼げる可能性のある物件で、低い物件はあまり稼げない物件と言えます。

しかし後述しますが、不動産投資においては、利回りが高いからといって必ずしもいい物件だとは限らず、その点は認識しておく必要があります。

不動産投資の場合は、利回りの計算に、支出に当たる経費を入れるか否かで表面利回りと実質利回りに分かれています。

表面利回りと実質利回りとは

表面利回りとは「年間の家賃収入を物件価格で割ったもの」です。物件価格に対して、1年間にどれだけ稼げるかを表します。サイトなどで不動産が紹介されるときに掲載されている利回りは、この「表面利回り」です。

表面利回りの場合、論理上の年間収入のみを反映しているので、年間でかかる固定費ほか支出を反映できていません。この欠点を補うのが「実質利回り」という利回りです。

実質利回りは、「年間収入から必要経費を引いたもの」を「物件購入時にかかった諸経費を足した物件価格」で割ります。そのため、表面利回りに対して、より実態に即した指標と言えます。なお、ローンの返済額を加味した、実際の投資額に対する所得の割合を調べるためには、返済後の利回りを別途調べた方がいいでしょう。

利回りの計算式

表面利回りの計算式

表面利回り=年間収入÷物件価格×100

実質利回りの計算式

実質利回り=(年間収入-必要経費)÷(物件価格+物件購入時の諸経費)×100

不動産投資ワンルームマンションの平均利回りや相場は

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ワンルームマンションの平均的な利回りはどうなっているのでしょうか。

都心部における平均的な利回り

(一財)日本不動産研究所の「不動産投資家調査」による調査があります。この「 第50回不動産投資家調査(2024年4月現在) 」によると、ワンルームマンション一棟(東京城南地区)の期待利回りは3.8%となっており、ここ数年は調査のたびに、0.1%程度の低下傾向にあります。

都心と地方の利回りの相場傾向

主な政令指定都市の利回りを見てみると、札幌5.0%、大阪4.3%、横浜4.4%、名古屋・福岡4.5%となっています。これらの都市の利回りもここ数年低下しています。

3.8%の東京の利回りに対し、その他の都市では4.3%以上の利回りを維持しています。これは、家賃水準は地方と都心でそれほど変わらないのに対し、住宅価格が地方の方が都心よりも安いため、利回りが高くなるのです。

利回りが高い方がよい物件に見えますが、実はそれだけでは物件がよい物件かどうかを判断できません。

利回りだけでは読み取れないリスク

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利回りだけでは読み取れないリスクがあります。不動産である以上、さまざまなリスクがありますが、収入に直結するリスクが空室リスクです。

企業や大学移転などによる人口減少

地方の場合、都心や指令指定都市に比べて、とても高い利回りの物件が出回っています。利回りだけを見ているととても魅力的な物件に見えますが、実はここで注意して考えなければならないことがあります。

その都市の人口が、特定の企業や大学に依存していた場合、そのような企業や大学が移転したり、倒産した場合には一気に借り手が減り、入居者集めに苦労することになります。

この場合、たとえ現在の利回りが良くても、注意して判断すべき物件となります。

入居者募集の広告費

地方では人口が少ないため、潜在的な入居希望者が都心に比べて少ないのが現状です。

そのため、入居者が退去した後、次の入居者を見つけるまでに時間がかかってしまう傾向にあります。人口の少ない地方で、入居者を集めるためには、リーチするのにより大きな費用がかかる傾向です。

また長い間空室期間が続くと、次の入居者が見つかるまでは他の不動産収入から補てんするか、自分の懐から出すことになります。加えて空室でも、固定資産税などの固定費は発生します。

利回りだけで判断せず、空室になるリスクを勘案した上で物件を選ぶ必要があります。

不動産投資ワンルームマンション投資、損か得かの見極めは?

物件はもちろん会社での勤務状況なども見られる

資産としての物件価値は利回りだけで測ることはできません。地方にある物件の表面利回りは高い傾向にあります。 物件の価値は、立地や建物の管理状態によっても左右されます。利回りの数字だけに注目するのではなく、広い視野で検討することをおすすめします。

物件を購入する際は、ローンを組んで購入する方が多い傾向です。金融機関は、物件自体の価値はもちろん、ご自身の状況についても審査します。これまでの借入状況、勤務先や勤続年数によって、ローンの金利が高くなる場合もあります。 不動産投資をする際に、どのような金利条件で融資を得られるかも利回りに関係してきます。

まとめ

ここまで、ワンルームマンション投資における利回りの考え方や利回りだけで判断できない例を見てきました。特に地方では、空室リスクも考えるべきでしょう。

しかし、住宅価格が安いということは、同じ費用で都心よりも多くの物件を持てるかもしれないということです。空室になる可能性はあっても、物件の数が多い方が空室リスクをヘッジできるという考え方もあります。

ワンルームマンション投資も投資である以上必ずリスクはとらなければなりません。自分にあったリスクの取り方を見つけましょう。

※本記事の情報は、信頼できると判断した情報・データに基づいておりますが、正確性、完全性、最新性を保証するものではありません。法改正等により記事執筆時点とは異なる状況になっている場合があります。また本記事では、記事のテーマに関する一般的な内容を記載しており、より個別的な、不動産投資・ローン・税制等の制度が読者に適用されるかについては、読者において各記事の分野の専門家にお問い合わせください。(株)GA technologiesにおいては、何ら責任を負うものではありません。

この記事を書いた人

RENOSYマガジン編集部

「不動産やお金の疑問をわかりやすく解決するメディア」を掲げ、本当にためになる情報の提供を目指すRENOSYマガジン編集部。税理士やファイナンシャルプランナーの人たちと共に、中立・客観的な視点で「不動産とお金」を解説、読んでいる人が自分の意思で選択できるように日々活動している。

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