宇都宮LRT&宇都宮駅周辺の再開発で加速する住宅需要!? 宇都宮市が「これから」選ばれる理由|まちの住みやすさ発見
見知らぬ土地に不動産を購入する際は、物件だけでなく周辺の環境を知っておきたいもの。現在の様子はもちろん、未来のまちを事前に把握できると、購入物件の将来の資産価値も予想しやすくなります。たとえば、商業施設やホテルが増えると雇用が創出され、賃貸需要が高まるといったケースも。「まちの住みやすさ発見!」では、さまざまな角度からまちのよさに迫ります。
今回は、栃木県宇都宮市内、その中でも特に、次世代型路面電車「ライトライン(芳賀・宇都宮LRT)」の沿線と、再開発が進む宇都宮駅周辺をご紹介します。
宇都宮市とライトライン(芳賀・宇都宮LRT)とは
栃木県の県庁所在地である宇都宮市は、人口約51万人(2026年6月1日時点)を擁する北関東最大の都市です。東京駅・上野駅へは東北新幹線で約50分、大宮駅へもJR宇都宮線で約80分と、首都圏方面へのアクセスにも恵まれています。
そんな宇都宮の交通環境を大きく変えたのが、2023年8月に開業した「ライトライン(芳賀・宇都宮LRT)」です。JR宇都宮駅東口から清原工業団地などを経て、芳賀町の「芳賀・高根沢工業団地」まで約14.6kmを結ぶ次世代型路面電車で、既存路線の延伸や改良ではなく、全線を新設したLRTとして開業しました。
開業後は当初の想定を上回るペースで利用が広がり、2026年7月8日、開業から1048日目で累計利用者数1,500万人を突破。想定より約7カ月早い到達となるなど、通勤・通学をはじめとした日々の移動手段として、宇都宮の街に着実に根付きつつあります。
宇都宮駅・ライトライン沿線の開発情報
宇都宮駅西口エリア
JR宇都宮駅西口では、ライトラインの西側延伸を見据えたまちづくりが進んでいます。宇都宮市は2025年10月に「JR宇都宮駅西口周辺地区整備基本計画」を策定し、おおむね2035年を目標に、公共交通と一般車両の動線整理や駅前空間の再編を進める方針です。
駅前では再開発も進行中です。「宇都宮駅西口大通り南地区」では、住宅や商業・オフィス・クリニックなどが入る地上29階建ての複合施設を計画。外観デザインには宇都宮特産の大谷石も取り入れられます。「宇都宮駅西口南地区」では、商業・サービス施設と住宅からなる「アトラスタワー宇都宮」が2026年7月に竣工しました。交通機能と都市機能の両面から、西口の新たなまちづくりが進んでいます。
バンバ地区
宇都宮市中心部のバンバ地区でも、大規模な再開発が計画されています。「宇都宮バンバ地区第一種市街地再開発事業」では、「MEGAドン・キホーテ宇都宮店」が入る既存ビルなどを含む約1.3haを再整備。約200戸の住宅を備える地上26階建ての住宅棟と、店舗やホテルなどが入る地上12階・地下1階建ての商業棟を整備する計画です。
2033年度の完成を目指しており、二荒山神社の門前町として発展してきたバンバ通り周辺のにぎわい再生と、ライトラインの西側延伸も見据えた中心市街地の新たな拠点づくりが進められています。
ライトライン西側延伸計画
ライトラインでは、JR宇都宮駅東口から西の「教育会館前(仮称)」まで、約4.9kmを延伸する計画が進んでいます。新たに12カ所の停留場を設ける計画で、概算事業費は約698億円。2025年10月には「軌道運送高度化実施計画」を国土交通大臣に申請し、2026年には詳細設計や都市計画手続きも進められるなど、事業は具体化の段階に入っています。
ゆいの杜
ライトライン沿線の「ゆいの杜」は、「宇都宮テクノポリスセンター土地区画整理事業」によって計画的に整備された住宅地です。計画人口約13,000人に対し、2026年7月末時点の人口は8,067人で、今後も成長余地があるエリアです。
2026年8月には、長期滞在にも対応する「たびのホテル宇都宮ゆいの杜」が開業。住宅に加え、商業施設や周辺の産業拠点が集まり、ライトラインを軸に暮らしと仕事を結ぶまちとして発展しています。宇都宮市が進める「ネットワーク型コンパクトシティ」を象徴するエリアのひとつです。
宇都宮市の基本情報
宇都宮市の人口
宇都宮市の人口は、約51万人(2026年6月1日時点)です。今後、市全体としては緩やかな人口減少も見込まれる一方、ライトライン沿線では地域によって異なる動きがみられます。特に「ゆいの杜」を含む清原地区などでは、計画的な住宅地整備などを背景に人口が増加しています。
市内の企業・大学
| 企業名 | 従業員数 |
|---|---|
| 株式会社栃木銀行 | 1,324名(出向者を除いた就業人員数、2026年3月31日現在) |
| マニー株式会社 | 4,140名(グループ全体、2025年8月末現在) |
| レオン自動機株式会社 | 709名(2026年4月現在) |
| 株式会社TKC | 2,964名(グループ全体、2025年9月30日現在) |
| 株式会社コジマ | 2,919名(2025年8月31日現在) |
| 藤井産業株式会社 | 954名(2026年3月31日現在) |
| グランディハウス株式会社 | 800名(グループ全体、2026年4月現在) |
| 株式会社ムロコーポレーション | 1,061名(連結、2026年3月現在) |
| Genki Global Dining Concepts(元気寿司) | 691名(2026年3月末現在) |
| 株式会社カンセキ | 280名 |
| 大学名 | 学生数 |
|---|---|
| 宇都宮大学 | 4,222名(学部計、2025年度) |
| 作新学院大学 | 1,176名(学部計、2025年度) |
| 帝京大学 宇都宮キャンパス | 11,962名(宇都宮キャンパス3学部合計、2026年5月1日現在) |
| 文星芸術大学 | 429名(美術学部、2025年度) |
| 宇都宮共和大学 | 392名(学部計、2025年度) |
現在のまちの様子(2026年8月時点)
宇都宮駅東口
宇都宮駅東口は、変化しつづける宇都宮を象徴するかのような街並みが広がっています。宇都宮ライトレールの起点駅となる「宇都宮駅東口」停留場をはじめ、2022年8月に開業した複合商業施設「Utsunomiya Terrace(ウツノミヤテラス)」、さらには展示会、会議、コンサートなど国際的なイベントに対応し、北関東初となる会議中心型コンベンションセンター「ライトキューブ宇都宮」もあります。
大型施設がありながら、圧迫感がない理由のひとつは多目的駅前交流広場「宮みらいライトヒル」の存在が大きいでしょう。ここでは大階段のスペースを利用したマルシェ、音楽ライブ、お祭り、パブリックビューイングなどが開催されます。
宇都宮駅西口
宇都宮駅西口も、再開発事業により東口と同様、これから劇的に変わっていきます。2026年8月に先陣を切って完成した「アトラスタワー宇都宮」は、西口の光景を大きく変えた地上20階建ての建物です。1階から3階までは飲食店などが入り、4階から20階までは分譲マンションとなっていますが、すでに完売しているとのこと。
「アトラスタワー宇都宮」が竣工した一方で、老朽化した建物の解体が進められており、宇都宮ライトレールの西側延伸計画を見据えた再開発事業が本格化しています。再開発事業が終われば、観光スポットや街の中心街にアクセスしやすくなります。さらには東武宇都宮駅とつながることで、住民の利便性が高まるだけでなく、街の活性化にもつながります。
ベルモール周辺
「宇都宮大学陽東キャンパス」停留場から歩いてすぐのところに、大型ショッピングセンター「ベルモール」があります。約5,000台もの駐車スペースが用意されているため、自動車での買い物に利用しやすい環境です。
施設は、通りを挟んでウエストサイドとイーストサイドに分かれていますが、このふたつの建物はスカイブリッジでつながっています。大型家電量販店や「イトーヨーカドー宇都宮店」「TOHOシネマズ宇都宮」「宇都宮天然温泉 ベルさくらの湯」などが入っており、いつ訪ねても利用客でにぎわっています。宇都宮駅、東武宇都宮駅周辺まで行かなくても、ここだけで買い物を済ませられる、近隣住民にとっては実に便利な施設といえます。
ゆいの杜エリア
ライトラインには、「ゆいの杜西」「ゆいの杜中央」「ゆいの杜東」の“ゆいの杜”を冠する3つの停留場があります。各停留場の北側に広がるゆいの杜エリアは、自然と先進技術の調和をテーマに、計画的に開発が進められたニュータウンです。「宇都宮テクノポリスセンター」として開発され、住民同士の助け合いを意味する“結い(ゆい)”と、豊かな自然の“杜”から現在の名称となりました。
計画的に整備が進められたことでエリア内は整然とした美しい街並みがひろがり、さらには大小さまざまな公園が点在、ロードサイドにはスーパーマーケット、ドラッグストア、クリニック、飲食店が集まっています。高い利便性と落ち着いた住環境から、子育て世代に人気のエリアとなっています。
ゆいの杜は、ライトラインを軸とするコンパクトシティの先進モデルとして全国から注目を集めており、現在は先進的な利便性と緑豊かな住環境が融合した、活気のある新興住宅地のひとつとなっています。
中心市街地
「大谷資料館」「大谷寺・大谷観音」「宇都宮二荒山神社」など観光スポットの多い宇都宮ですが、“食”をテーマにした場合、有名店が立ち並ぶ「餃子通り」は自然とその名があがってくることでしょう。現在の「餃子通り」という愛称になったのは2018年4月から。餃子をモティーフにしたマンホールや街灯をはじめ、フォトスポットに設置されたオブジェなどから、ここが餃子の街の、餃子のメインストリートであることがわかります。
その「餃子通り」のすぐ近くには、「宇都宮二荒山神社」とその門前町として発展した「バンバ通り」「オリオン通り」がありますが、「バンバ通り」は、ライトラインの延伸を見据え、道路空間の活用や歩行者空間化に向けた社会実験が実施されました。その「バンバ通り」を一方の起点とする「オリオン通り」も、宇都宮におけるシンボリックな商店街です。全天候型のアーケードが設けられ、ここではさまざまなイベントが開催されます。
未来へ続く宇都宮の街
ライトラインの安定した利用増加と沿線の宅地・商業開発、駅周辺の再開発が進行する宇都宮市。今後の延伸計画も含め、発展への伸びしろが注目されるエリアです。
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