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お金と制度
2021.05.14

国民年金保険料はカード払いができる。ポイントだけじゃないお得な理由と納付方法

国民年金保険料はカード払いができる。ポイントだけじゃないお得な理由と納付方法

キャッシュレス化の進展に伴い、税金や国民年金保険料の納付にもクレジットカード払いが利用できるようになりました。国民年金のクレジットカード払いには、カードのポイントが貯まる以外にもメリットがあり、納付書での支払いよりもおすすめです。国民年金のクレジットカード払いのお得な利用方法や注意点について解説します。

クレジットカード納付ができる年金保険料とは

はじめに、国民年金のクレジットカード払いができる対象の人や納付の流れについて確認しておきましょう。

主に第1号被保険者の国民年金保険料のこと

国民年金保険料をクレジットカード払いできる人は、主に第1号被保険者です。第1号被保険者には、自営業者・農業従事者・学生・無職などが該当します。受給資格を満たしていない場合や満額受給できない人が60歳以降に年金額の増額目的のため任意加入をしている人も、カード払いが可能です。

ただし、保険料免除が認められていて、保険料が一部免除される人(3/4・半額・1/4になる人)は、クレジットカードでの納付はできません(一部免除用の納付書があります)。

支払いのタイミングと手数料

年金保険料のクレジットカード払いの流れは以下のようになっています。

  1.  日本年金機構がカード会社にカード利用限度額や有効期限の確認をする
  2.  カードが有効な場合、カード会社は該当月末(該当月末が非営業日の場合は翌月第1営業日)に立替納付を行う

カード会社への確認日

日本年金機構からカード会社へのカードの有効性の確認が行われる日は以下の通りです。確認日現在の利用限度額に注意してください。

納付方法 確認日
毎月納付 該当月の第8営業日から18日の間
6カ月前納 4月と10月の第8営業日から18日の間
1年前納・2年前納 4月の第8営業日から18日の間

※該当月の前月末日が非営業日の場合は第9営業日からのスタートになります。
日本年金機構「国民年金保険料クレジットカード納付に関する約定」(PDF)より筆者作成

納付日とカードの利用日

カード会社が立替納付した日が、被保険者の年金保険料納付日になります。また、カード会社からの利用明細書等に記される利用日は、該当月の第8営業日(前月末日が非営業日の場合第9営業日)です。

デビットカードの場合は?

年金保険料のカード払いはデビットカードでも可能です。デビットカードの場合、カード会社への確認のタイミングで決済されますので、その時点での口座の残高不足に注意しましょう。

納付方法 決済日
毎月納付 該当月の第8営業日から27日の間
6カ月前納 4月と10月の第8営業日から18日の間
1年前納・2年前納 4月の第8営業日から18日の間

※該当月の前月末日が非営業日の場合は第9営業日からのスタートになります。

クレジットカード払いの手数料

クレジットカード払いによる国民年金保険料の納付に手数料はかかりません。

追納のクレジットカード払いはできない

国民年金の未納分と免除・猶予期間の保険料の追納(後払い)にクレジットカードは利用できません。追納の場合は納付書での支払い以外の方法がないため、年金事務所から納付書を送付してもらいます。

国民年金をクレジットカードで納付するメリット

うっかり納付を忘れてしまうのを防げる

年金保険料のクレジットカード払いを一度設定すると、自動で支払いが完了するので払い忘れの心配がありません。納付書で支払う場合、未納が続くと財産を差し押さえられることもあるので注意が必要です。

2年前納の割引制度が活用できる

「2年前納」とは、2年度分の国民年金保険料を一括して納付する方法で、毎月納付よりも保険料が安くなります。クレジットカード払いでも2年前納が可能で、2021年(令和3年)度の割引額は14,590円です。

ポイントが貯められる

年金保険料をカード払いすると、クレジットカードのポイントが貯められます。ただし、カード会社によっては国民年金保険料がポイント付与対象外の場合もあります。使用するカードでポイントが付与されるかどうかを事前に確認しましょう。

家計の管理がしやすくなる

クレジットカードを利用すると利用歴が残り、カード利用明細やウェブサイトで確認できるようになります。

国民年金保険料だけでなく、公共料金や携帯電話料金もカード払いにすれば支払いの管理が簡単になります。「カード払い」というと、使い過ぎを心配する人も少なくありません。しかし、計画的な利用を習慣づければ、ムダ遣いの抑制効果も期待できます。

国民年金をクレジットカードで納付する申請方法

国民年金保険料クレジットカード納付(変更)申出書引用:国民年金保険料クレジットカード納付(変更)申出書(PDF)|国民年金関係届書・申請書一覧|日本年金機構

国民年金保険料をクレジットカードで支払うには、申請書の提出が必要です。ここでは、申請の方法を解説します。

カード払い申請の流れ

クレジットカード払いの申請の流れは以下の通りです。

  1.  申請に必要なものを準備し、書類に必要事項を記入
  2.  年金事務所に申請書類を提出
  3.  日本年金機構によるクレジットカードの有効性の確認
  4.  手続きが完了すると「国民年金保険料クレジットカード納付開始(変更)通知書」が届く

手続きに必要なもの

カード払いの申請手続きに必要なものは以下の通りです。

  • 「国民年金保険料クレジットカード納付(変更)申出書」
  • 年金手帳や納付書など、基礎年金番号のわかるもの
  • クレジットカード
  • 被保険者とカード名義人が異なる場合、「国民年金保険料クレジットカード納付に関する同意書」
  • 本人確認書類

各種申請書は年金事務所の窓口でもらうか、日本年金機構の「国民年金関係届書・申請書一覧」ページからダウンロードすることができます。

また、「ねんきんネット」には「国民年金保険料クレジットカード納付(変更)申出書」を作成するサービスがあります。基礎年金番号などの情報が自動的に入力され、手入力した項目のエラーチェックをしながら届書を作成できるので、とても便利です。作成した届出書を印刷して提出します。

必要書類を年金事務所に提出または郵送

国民年金保険料クレジットカード納付開始(変更)通知書|国民年金保険料クレジットカード納付(変更)申出書引用:国民年金保険料クレジットカード納付開始(変更)通知書|国民年金保険料クレジットカード納付(変更)申出書(PDF)|国民年金関係届書・申請書一覧|日本年金機構

クレジットカード払いの申請書類はお近くの年金事務所の窓口に持参、もしくは郵送で提出します。手続きには約1カ月かかり、完了後に「国民年金保険料クレジットカード納付開始(変更)通知書」のハガキが届きます。

国民年金を少しでもお得に納付する方法は?

ここでは国民年金保険料のクレジットカード納付を、できるだけお得に利用するための方法を紹介します。

ポイント還元率が高いカードを利用する

保険料をクレジットカードで納付するなら、ポイント還元率の高いカードを利用しましょう。なぜなら、クレジットカードの利用額が増えるとポイント還元率の影響が大きくなるからです。

国民年金の保険料の支払いは1年間に約20万円です。仮にポイント還元率1%のクレジットカードなら、毎年2,000ポイントが付与されます。しかし、還元率0.5%のカードでは1,000ポイントしか付与されません。この差は期間が長くなるとさらに開きます。

本人か家族か、所得の高い人が納付する

国民年金の保険料は、被保険者本人が配偶者やその他の親族の分の保険料を納めることもできます。年金保険料のクレジットカード払いにおいても、自分以外の名義のクレジットカードの利用が認められています。

家族のうちの誰かがほかの家族の保険料を納める場合、所得の高い人が負担をするようにしましょう。支払った保険料は、自分自身の保険料以外も社会保険料控除の対象になります。

つまり、保険料の負担をした人の所得が減り、かかる所得税・住民税も少なくなるのです。所得税の税率は所得が高い人ほど高くなります。そのため、所得の低い人より高い人が控除を受けた方が、節税メリットが大きくなります。

家族のクレジットカードを使う場合

国民年金保険料クレジットカード納付に関する同意書引用:国民年金保険料クレジットカード納付に関する同意書(被保険者とカード名義人が異なる場合)(PDF)|国民年金関係届書・申請書一覧|日本年金機構

配偶者以外の家族名義のクレジットカードを使う場合は、「国民年金保険料クレジットカード納付に関する同意書」の提出が必要です。

国民年金をクレジットカードで納付する際の注意点

便利でお得なクレジットカード払いですが、いくつかの注意点もあるので確認しておきましょう。

前納の割引率は口座振替の方が大きい

以下の表は2021年(令和3年)度の国民年金保険料2年前納の保険料額です。

納付方法 現金及びクレジットカードの保険料
(割引額)
口座振替の保険料
(割引額)
6カ月前納 98,850円
(810円)
98,530円
(1,130円)
1年前納 195,780円
(3,540円)
195,140円
(4,180円)
2年前納 383,810円
(14,590円)
382,550円
(15,850円)

日本年金機構「国民年金保険料の「2年前納」制度」より筆者作成

2年前納は現在、現金納付・口座振替でも利用できます。このうち、現金納付とクレジットカード納付の割引率は同じです。しかし、口座振替の割引率はその2つに比べ大きくなっています。

クレジットカードにはポイント還元というメリットがあるので一概に比較はできませんが、前納の割引率では口座振替が有利ということです。

2年前納の申し込み期限は毎年2月末

月ごとの納付の場合、申請手続きは随時できますが、前納の場合には申し込みの期限があります。それぞれの申し込み期限は以下の通りです。

納付方法 申し込み期限
6カ月前納 (4~9月分)2月末日
(10~3月分)8月末日
1年前納・2年前納 2月末日

支払いは1回払いのみ

年金保険料のクレジットカード納付において、カードの支払い回数は1回払いしか利用できません。前納の保険料も1回払いのみで分割払いやリボ払いは利用できないため、注意が必要です。

決済できなかった場合はどうする?

年金保険料のクレジットカード納付ではカード利用日のタイミングでもしカードの利用限度額を超えてしまっていた場合、カードでの決済ができません。その場合の保険料はどのように納めるのでしょうか。

納付書で現金払いをして納める

カードの限度額を超えたために保険料の決済ができない場合、日本年金機構から納付書が送付されるので、現金で納付することになります。

前納の場合は、期首にあたる4月分もしくは10月分が毎月納付の扱いとなり、その分だけは納付書で保険料を支払います。納付書が届いたら、忘れずに保険料を支払いましょう。

利用限度額を超えないように計算しよう

クレジットカードには利用者ごとの利用限度額があります。そのため、年金保険料以外にほかの支払いもあって限度額が心配な人はウェブサイトで利用明細を確認し、限度額を超えないか計算しながらカードを使うようにしましょう。

特に2年前納の場合、40万円近い支払いになるため、事前の確認は必要です。

国民年金の保険料は便利でお得なクレジットカード納付を利用しよう

国民年金の保険料の納付は、納付書での現金払いより口座振替・クレジットカードが便利です。

口座振替はクレジットカードより前納の割引率が高いのですが、ポイント還元率の高いクレジットカードを選べば、カード払いの方が有利な場合もあります。手続きも難しくはなく、一度申請すれば継続してクレジットカード納付ができるので、納付書払いからの変更をおすすめします。

※本記事では、記事のテーマに関する一般的な内容を記載しており、より個別的な、不動産投資・ローン・税制等の制度が読者に適用されるかについては、読者において各記事の分野の専門家にお問い合わせください。(株)GA technologiesにおいては、何ら責任を負うものではありません。

この記事を書いた人

松田聡子 ファイナンシャルプランナー(CFP®)

群馬FP事務所代表。明治大学法学部卒。金融系ソフトウェア開発、国内生保を経て2007年に独立系FPとして開業。企業型確定拠出年金の講師、個人向け相談全般に従事。現在は法人向けには確定拠出年金の導入コンサル、個人向けにはiDeCoやNISAを有効活用したライフプランニング、リタイアメントプランニングで人生100年時代をマネーの面からサポート。 経営体質改善のヒント

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