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更新日: 2021.05.21

初心者におすすめの資産運用9選! 投資の種類やリスク、成功率を高める方法とは

初心者におすすめの資産運用9選! 投資の種類やリスク、成功率を高める方法とは

資産運用には貯蓄や投資など、さまざまな方法がありますが、これまで投資を行ったことがない場合、自分にはどのような資産運用が適しているかわからない方も多いでしょう。

ここでは、初心者におすすめの資産運用の方法や、資産運用の種類について紹介します。ぜひご自身に適した資産運用を検討してみてください。

初心者がまず知るべき資産運用の方法

細かい資産運用の方法に入る前に、初心者の資産運用で大切にすべき2つのポイントを紹介します。どの手法で資産運用を行う場合も、このポイントを守って進めることが大切です。

1. 中長期の投資が基本

資産運用は短期間のうちに一獲千金を得るための方法ではありません。自分が経済的に安定して生活ができるように、仕事などを通じて手にした資産を適切に管理する手段です。したがって、資産運用は基本的に短期間で行うものではなく、中長期的な視点で行うのが大切です。

資産運用には「期間が決まっていない運用」と「期間が決まっている運用」があります。どちらか一方のみを行うのではなく、多くの人は両方を行うと考えられます。

まず「期間が決まっていない運用」ですが、これは生涯にわたり行う資産運用を意味します。日本のような先進国では、経済的に自立したら少なからず資産を手にし、一生涯にわたって資産が完全に尽きることないように管理していかなければなりません。

自分の寿命が到来するまで資産運用は継続するので、「いつまで続くかわからない=一生涯続く」資産運用といえます。

一方で、特定の目的のために行う資産運用というものがあります。例えば以下のような目的での資産運用がしばしば考えられます。

  • 結婚資金の準備
  • 住宅や自動車など高額な買い物の資金
  • 子どもの学費

このような場合は資金が必要となる時期に合わせて、貯める期限を自分で定めたりするのが一般的です。したがって、これは「期間が決まっている資産運用」になります。ただしこの場合も、資産運用の期間は少なくとも5年程度、目的によってはより長い期間で行うのが一般的ですし、そうすることが望ましいといえます。

以上のように、どのような場合においても、資産運用とは中長期的に行うものということがおわかりいただけるでしょう。中長期にわたって資産運用を行うことには、以下2つのメリットがあります。

メリット1. 複利効果を得られる

複利効果によって、資産運用の効果を高めることができる点です。複利効果とは、資産運用の途中で発生した収益を、消費せずに運用にまわし、運用を繰り返すことで収益性を時間の経過とともに高めることができるという効果です。

例えば、元本100万円を5%で運用する場合、1年後には105万円に、利益は5万円となります。次の年にその105万円を5%で運用すると、110万2,500円、利益は2年合計で10万2,500円と、最初の1年目より収益額が大きくなります。

このように、同じ利率でも収益と元本を合わせて資産運用にまわし続けることで、収益性が高くなるのが複利効果です。ちなみに100万円を5%で運用し続けた場合、15年後には約208万円となり、100万円の資産が倍以上になります。

長期間にわたって資産運用を行えば行うほど、資産総額が膨張するので、複利効果はますます大きくなります。

メリット2. 一時的なリスクに左右されずにすむ

資産運用で誰もが恐れるのは、損失を出してかえって資産を縮小させることです。特に初心者は、損失を恐れるあまり資産運用をほぼ工夫せず、銀行預金に預けっぱなしという方も多いです。

日本の場合は、株式市場が日経平均で見ると30年間回復していないため、長期投資の利点を信じきれていない方が多いです。しかし、実は複数の資産運用方法は、長期間運用すればするほど、一時の変動の影響を受けにくくなり、収益が安定する傾向にあります。

例えば米国の株式市場についてS&P500など代表的な指数で見ると、経済ショック時に上下はするものの、おおむね右肩上がりとなっています。過去の実績に基づくと、運用期間が10年以上あれば、いかなる運用開始タイミングでも損失は発生せず、一定の収益が期待できる計算になります。

これが1〜2年以下など短期間の運用となると、例えばコロナショックや、過去のリーマンショックに当たってしまった場合に、損失を抱えたまま資産運用を終えるリスクが高くなります。最低でも5年、できれば10年以上の運用期間を見ておけば、一般的なイメージよりもはるかに安定的に収益獲得が狙えます。

2. 分散投資をする

初心者が資産運用するとなると、つい特定の投資対象に絞って運用を行おうとしてしまいがちです。特にちまたで目にする投資の成功者などの事例では、株式投資で大きな資産を築いた例が多いため、株式一本で資産運用を行ってしまい失敗するケースが多いです。

一点集中型の運用は、投資対象の金融商品によほど精通していない限りはおすすめできません。初心者の資産運用の基本は、徹底的な分散投資で、リスク分散を図ることにあります。

その理由は、さまざまな投資先で、もうかるタイミング・損を出すタイミングの特徴が異なるからです。

教科書的な例を挙げると、株式は景気悪化のタイミングで損失を出しやすいですが、債券は逆に景気悪化のタイミングに収益が出やすい構造をしています。

2020年のコロナショック時、2〜3月にかけて株価は大幅に下落しましたが、この間米国の長期国債の価格は上昇しました。したがって両方に投資していた方が、株だけに投資するよりも損失を抑制可能でした。

債券・株に分散するだけでも、このように損失リスクを抑制できる可能性が高まります。現在は、個人投資家でもさまざまな投資先を選べます。不動産や投資信託など投資先の幅を広げれば、より一層損失リスクの抑制が期待できます。このように、初心者が安定的に資産運用を継続するためには、分散投資を徹底することが大切です。

さて、以上が初心者の資産運用におけるポイントです。ここからは初心者に適した投資先について紹介していきます。

銀行口座を使った資産運用

資産運用をこれまで検討してこなかった方でも、銀行預金口座は大抵の人が持っているでしょう。そもそも銀行預金も資産運用手法の一つではあるのですが、近年は金利が限りなくゼロに近いため、預金による資産の拡大はほとんど期待できません。

そうは言ってもいきなり株式や債券などの証券投資はハードルが高い、という方には銀行口座から始められる普通預金以外の資産運用があります。

定期預金や国債などの元本の保全性が高い商品

普通預金より高い金利が受け取れる「定期預金」という手法があります。これはあらかじめ一定期間は銀行預金に預けっぱなしにする代わりに、普通預金より高い金利を受け取る商品です。

期間は金融機関によりますが、1カ月程度〜最長10年程度まで作成可能です。普通預金同様、定期預金も歴史的な低水準です。0.01〜0.05%程度と、普通預金と比較すると金利水準は高い傾向にあります(一部ネット銀行では普通預金の金利0.1%などもあります)。一般的には長期間の定期預金の方が高金利です。

また、多くの銀行では個人向け国債を購入することができます。国債とは国が発行する「債券」です。世界各国が国債を発行していますが、日本で単に国債というと「日本が発行した債券」を指します。

債券については別の記事で詳しく紹介していますが、債券とは国の「借金」を投資家が投資しやすいように有価証券にしたものです。国債を購入すると、半年に一度「クーポン」とよばれる利息が受け取れ、あらかじめ定められた一定期間が経過すると購入したお金が戻ってきます。

一般的な金利にあたる「クーポン」は、やはり現在は0.05%程度と低いです。ですが国債は将来世の中の金利が上がった場合、連動して金利が上がる「変動10年国債」というものもあります。今後10年以内にもし金利が上昇した場合に収益を得られるように対策しておきたいなら、変動10年の個人向け国債を購入するのも一案です。

【関連リンク】
債券は株より低リスク? 初心者に適した安全重視な投資、債券を詳しく解説!

定期預金、国債といった安全性の高い商品では、高い金利収入を得て資産を増やすことは難しいのが実情です。より高金利・高収入を追求したい場合は、外貨預金という手段があります。

高金利が魅力の外貨預金

外貨預金とは、つまり海外の通貨に投資する手法です。海外の通貨として預金を持っておくと、「金利収入」と「為替の損益」を受けることになり、金利収入と為替損益の合計が外貨預金の損益となります。

まず金利収入ですが、新興国を中心に日本より高金利の国がいくつかあります。これらの国の通貨に投資すれば、ただ日本円で預金しておくよりも高い金利収入が得られます。

一方で注意したいのは為替損益です。日本円と海外の通貨は「為替相場」にしたがって休日以外はリアルタイムに変動しています。投資期間中に投資先の通貨に比較して、円安になった場合は「為替差益」が発生して収入が増えますが、円高になった場合は「為替差損」となり、損失が発生します。

短期間の投資では為替損益の影響の方が大きく、思わぬ損失が発生する場合もあるので、長期投資を念頭にじっくり取り組むことと「預金とはいえ損失リスクがある」ことを理解して、チャレンジすることが大切です。

証券口座を使った資産運用

銀行口座を活用した資産運用方法はいくつかありますが、やはり有価証券を売買して運用できる証券口座を保有するメリットは大きいでしょう。

銀行か、証券か、と一方に絞るのではなく、銀行口座と証券口座の双方をうまく活用して分散投資を行うことが大切です。

証券口座を開設すれば、さまざまな金融資産へ投資可能です。中には非常にリスクの高い商品もあります。ここでは初心者の資産運用に適した商品を紹介します。

初心者には投資信託がおすすめ

証券口座で売買できる商品の中でも特におすすめなのは投資信託です。投資信託は、あらかじめ定められた方針に従って、プロの運用会社が運用を行ってくれる商品です。各証券会社は多数の投資信託を販売しており、多様な投資先、リスクレベルの投資信託があります。

一般的に投資信託は、1つの商品の中で多数の投資先に分散投資を行っています。そのため、一商品を購入するだけでもある程度の分散投資が図れます。

また、リスクを抑えたい方は債券中心の投資信託、少しリスクをとって収益性を追求したい方は株式に投資する投資信託といったように、それぞれの志向に適した投資信託を選択可能です。自分の収益目標やリスクの許容度に合わせて、適した投資信託を選択しましょう。

ETFも初心者向きとされる

投資信託の一種類として「ETF」、日本語で言うと「上場投資信託」というものがあります。これはその名の通り、東京証券取引所をはじめとした証券取引所に上場している投資信託です。

通常の投資信託は日次(一営業日ごとに)で価格が変化しますが、ETFは株価と同じように、取引所が開いている間はリアルタイムで価格が変化します。

一般的な投資信託と同じようにそれぞれの方針に従って分散投資が行われているため、上場しているといえど個別の株式とは異なり、初心者向けの投資商品であるといえます。

株式投資は少額から始めよう

証券投資といえば株式をイメージされる方も多いでしょう。株式投資は、運用手法を工夫すれば初心者の資産運用にも活用できます。

資産運用をするからにはしっかり収益を獲得したいという方は、やはり株式投資を取り入れた方がいいでしょう。初心者が株式投資を行う場合は3つのことに気をつけるのが大切です。

1つ目は、株式投資の中でも分散投資をすることです。1銘柄に絞るのではなく、複数の異なる業種の銘柄に投資することで、一部の銘柄の株価が大きく下がっても損失を抑制できる可能性が高くなります。

2つ目は、リスクの高い新興企業は避け、東証1部の安定企業から銘柄を選択することです。加えて、できれば「配当利回り」が高い銘柄を選ぶと良いでしょう(配当利回りとは、株価に対する配当の割合で、高いほど多くの配当が毎年受け取れる)。

新興企業から将来株価が大きく上がる銘柄を選別するのは、プロでも難しいものです。初心者には倒産リスクの低い安定企業への長期投資をおすすめします。また、「配当利回り」の高い企業に投資することで、毎年多くの配当を受け取って収益性を高めることが可能です。

最後に、少額で投資を開始しして、少しずつ元本を大きくしていくことが大切です。株価が低いタイミングでうまく投資を開始するのは、プロでもそう簡単なことではないため、投資開始タイミングによる損益への影響を抑制するために、少額を積み上げて継続的に投資元本を増やしていく方法が、特に初心者には適しています。

以上のことに留意すれば、初心者でも株式投資による資産運用は可能です。うまく活用することで、収益性の改善が期待できます。

不動産を使った資産運用

一見ハードルが高そうな印象がある不動産による資産運用も、実は初心者に適している資産運用手法といえます。

家賃収入を中心に不動産投資を検討

不動産投資において、不動産の売買による差益獲得を念頭に置いた資産運用は、不動産市場に関する知見などが必要であるため、初心者にはハードルが高いといえます。

一方、不動産賃貸により月々受け取れる家賃収入をメインとした不動産投資は、初心者にも適した資産運用の手法です。家賃は株価などのように刻々と変わるものではないため、将来の収益性を見通しやすく、資産運用を計画的に進めやすくなります。

また、不動産は数千万〜数億円の物件も多く、一見莫大な現金を用意しなければならないようにみえますが、実際は銀行の「不動産投資ローン」を活用することで、数十万円程度の少額の現金があれば投資を開始できます。

空室による家賃収入の減少など不動産特有のリスクはありますが、不動産会社に相談しながら優良物件を選別することで、ある程度のリスクは抑制可能です。

ワンルームマンション投資は初心者向き

数ある不動産投資の中で、初心者に適しているのは、ワンルームマンション投資です。これは賃貸マンションなどを、建物丸ごと購入するのではなく、一室単位で購入して投資するものです。

この方式をとる物件は都市部のマンションに多いです。都市部であることから需要が高く、空室リスクが低い傾向にあります。

たとえローンを活用しても、物件価格が高すぎて富裕層でない限りビル丸ごと購入するのは困難な優良物件を、2千万円程度など比較的低い価格で購入可能である点も魅力です。

オンラインサービス活用の資産運用

最近はオンラインを活用した新しい運用手法が増えています。その中で、特に初心者に適した資産運用の方法について2つ紹介します。

ほったらかしで人気のロボアドバイザー

ロボアドバイザーは、運用資金を預けると勝手に分散投資を行ってくれるサービスです。投資先や配分にはAIが活用されています。投資家が許容できるリスクやポートフォリオ(=投資先の組み合わせ)などの志向を選択すれば、あとは自動で運用を行ってくれます。

投資家は、定期的に運用状況を見る以外、特に何もする必要はありません。手数料をどう考えるかを脇に置けば、運用の手軽さからいうと特に初心者に適した運用手法といえるでしょう。

同サービスでもよほど運用状況が不調になっていない限りは、長期間預けっぱなし(ほったらかし)にしておくことをおすすめします。

お金を貸すソーシャルレンディング

ソーシャルレンディングは、個人投資家が銀行の代わりとして、特定の企業やプロジェクトにお金を貸すものです。投資家は、貸付先から定期的に利息を受け取ることで収益を得られます。

中小企業や成長企業・プロジェクトなどに貸し付けることから、数%程度の高い金利が獲得できる投資先が多数あります。その分「ややリスクが高い」投資手法との見方もありますが、実際には運営会社が厳しく審査を行っているため、SBIなどの大手企業が扱うソーシャルレンディングでは、過去の債務不履行実績はゼロもしくは極めて少なくなっています。

【2021/05/25追記】
SBIホールディングス株式会社は、SBIソーシャルレンディング株式会社の自主的な廃業および同事業からの撤退を5/24に発表しました。

まだ新しい投資手法であることもあり、ソーシャルレンディングに投資を集中するのはおすすめできませんが、分散投資の一環として活用する分には、適切な投資先の一つといえるでしょう。

適した投資先での分散投資をすれば、初心者でも安定的に収益を追求できる

今回紹介したように、初心者でも簡単にチャレンジできる投資先はたくさんあります。投資は危険なものだと決めつけずに、冷静に投資手段を比較検討することが大切です。

また、1つの投資手段に集中すると、損失を発生させてしまうかもしれませんので、今回紹介した投資手法から1つだけを選択するのではなく、「複数の手法での分散投資」が何よりも大切です。資金に余裕があるならば、今回紹介した手法をすべて取り入れてもいいくらいです。

将来の経済的な安定や自身の目的達成のために、中長期的な資産運用を積極的に検討することをおすすめします。

※本記事の情報は、信頼できると判断した情報・データに基づいておりますが、正確性、完全性、最新性を保証するものではありません。法改正等により記事執筆時点とは異なる状況になっている場合があります。また本記事では、記事のテーマに関する一般的な内容を記載しており、より個別的な、不動産投資・ローン・税制等の制度が読者に適用されるかについては、読者において各記事の分野の専門家にお問い合わせください。(株)GA technologiesにおいては、何ら責任を負うものではありません。

この記事を書いた人

伊藤圭佑 証券アナリスト

資産運用会社に勤める金融ライター。証券アナリスト保有。 新卒から一貫して証券業界・運用業界に身を置き、自身も個人投資家としてさまざまな証券投資を継続。キャリアにおける専門性と個人投資家としての経験を生かし、経済環境の変化を踏まえた投資手法、投資に関する諸制度の紹介などの記事・コラムを多数執筆。

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