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公開日: 2020.11.06

投資信託で発生するリスクを徹底解説。始める前に知っておこう!

投資信託で発生するリスクを徹底解説。始める前に知っておこう!

投資信託は、少額から始められて分散投資も可能なことから人気の高い資産運用方法です。ただし、いくつかのリスクも存在するため、投資信託を始める際は発生しうるリスクを知ることが何よりも重要です。そこで、投資信託がもつリスクや、回避するための方法をご紹介します。

投資信託で発生するリスク

投資信託に限らず、投資を始める際にはまずリスクを理解しておくことが大切です。なお、投資用語としての「リスク」は一般的に使われる「危険」「損失」といった意味ではなく、「リターン(収益)の振れ幅」のことを表しています。

投資信託の主なリスクとしては、以下が挙げられます。

価格変動リスク

投資信託が投資対象にしている株価や債券価格が変動する可能性のことです。国内外の政治や情勢、企業の業績の影響を受けて起こります。

為替変動リスク

為替レートが変動する可能性のことです。為替レート、つまり円と外国通貨との交換比率は常に変動します。外国株式や外国債券で運用する投資信託には、基本的に為替変動リスクが存在します。一般的に、円高になれば外貨の価値が下がるので資産価値にマイナスの影響が、円安のときはプラスの影響があります。

信用リスク

債券や株式を発行する国や企業が、財政難や経営不振などの理由によって、あらかじめ決められた条件で利息や償還金を返済することができなくなる可能性のことです。デフォルトリスク(債務不履行)ともいいます。国や企業のリスクや信用不安が高まると、基準価額の下落要因となります。

金利変動リスク

金利が変動する可能性のことです。一般的に、市場金利が上昇すると債券価格は下がり、市場金利が低下すると債券価格は上がるといわれています。満期までの期間が長ければ長いほど、金利変動から受ける影響は大きくなります。

そのほか

そのほかのリスクには以下のようなものがあります。

カントリーリスク

投資対象国や地域における経済的要因、政治的理由、社会情勢の混乱などの影響で、基準価額が下落損失を被る可能性のことです。

流動性リスク

有価証券の時価総額が小さいとき、または取引量が少ないときに、また市場を取り巻く環境が急激に変化したことが理由で、希望する数量やタイミングで取引できずに売却や購入が不可能となります。

それぞれのリスクへの対策

ここまでに紹介したリスクを100%防ぐことは不可能です。しかし、リスクを事前に把握したうえでコントロール可能な部分はコントロールすることで、被害を最小限に抑えることは可能です。

アメリカの株式相場で古くから言い伝えられてきた言い回しである相場格言に、「卵は1つのカゴに盛るな」というものがあります。

卵を1つのカゴに盛ると、そのカゴを落とした場合には全部の卵が割れてしまいます。複数のカゴに分けておけば、そのうちの1つのカゴを落として卵が割れてしまっても、ほかのカゴにある卵は影響を受けずに済むということです。

投資信託を行う場合も、「複数のカゴ」を用意する、もしくは国際分散投資のバランス型のファンドに投資することで、リスク回避に効果があるといえるでしょう。

分散投資

分散投資とは、複数の投資先に資金を分散して投資することで、価格変動時の損失を軽減するものです。投資信託には、タイプによって分類されています。その中に、「投資対象地域による分類」「投資対象資産による分類」があります。

【投資対象地域による分類】

国内 主な投資収益が日本国内の資産を源泉とするもの
海外 主な投資収益が日本国外の資産を源泉とするもの
内外 主な投資収益が、国内・海外の両方の資産を源泉とするもの

【投資対象資産による分類】

株式 主な投資収益が株式を源泉とするもの
債券 主な投資収益が債券を源泉とするもの
不動産投信(REIT) 主な投資収益が不動産投資信託および不動産投資法人を源泉とするもの
そのほか資産 主な投資収益が上記以外の資産を源泉とするもの
資産複合 主な投資収益が上記複数の資産を源泉とするもの

この中から異なった分類の投資信託を組み合わせて購入することで分散投資が実現し、リスクを抑えられます。

また、複数の地域や資産にバランス良く投資する「バランス型投資信託」という方法もあります。

時間の分散

地域や資産を分散させるだけでなく、複数回に分けて投資したり、毎月一定額を積み立てたりすることで、時間を分散させる方法もあります。

初心者におすすめのリスクヘッジとして「ドルコスト平均法」とよばれるものがあります。価格が変動する金融商品を常に一定の金額で、かつ時間を分散して定期的に同じ対象を買い続ける手法のことです。

この手法で投資信託を購入する場合、基準価額が低いときは購入する口数が多くなり、逆に基準価額が高いときは購入する口数が少なくなります。平均購入単価をならすことができ、リスクを抑えられます。

長期保有

短期間では、市場は大きく変動することがありますが、長期間で見ると変動リスクが小さくなる傾向があります。したがって、投資信託を長期保有すれば値動きの幅が小さくなり、収益率を安定させることができます。

また、長期間投資を続けることで、途中に発生する利子や分配金を再投資でき、複利の効果を最大限に生かすことも可能になります。

一般的に投資信託は長期保有に向いているといわれています。

まとめ

さまざまなメリットのある投資信託にも、リスクは存在します。さまざまなリスクを理解したうえで、自分はどのレベルのリスクに耐えられるのかを考え、どのくらいのリターンの振り幅を狙いにいくかを決断することが大切です。

「地域」「資産」「時間」などを分散して投資すること、そして投資信託を長期保有することが、さまざまなリスク回避につながります。

投資信託を始める際には必ずこれらのリスクをしっかり理解し、対策を講じながら進めていきましょう。

※本記事の情報は、信頼できると判断した情報・データに基づいておりますが、正確性、完全性、最新性を保証するものではありません。法改正等により記事執筆時点とは異なる状況になっている場合があります。また本記事では、記事のテーマに関する一般的な内容を記載しており、より個別的な、不動産投資・ローン・税制等の制度が読者に適用されるかについては、読者において各記事の分野の専門家にお問い合わせください。(株)GA technologiesにおいては、何ら責任を負うものではありません。

この記事を書いた人

RENOSYマガジン編集部

「不動産やお金の疑問をわかりやすく解決するメディア」を掲げ、本当にためになる情報の提供を目指すRENOSYマガジン編集部。税理士やファイナンシャルプランナーの人たちと共に、中立・客観的な視点で「不動産とお金」を解説、読んでいる人が自分の意思で選択できるように日々活動している。

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