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更新日: 2020.10.01

不動産投資がAIで手軽に? メリットを解説

不動産投資がAIで手軽に? メリットを解説

幅広い分野で活用され始めているAI(人工知能)は、不動産投資の世界でも注目を集めています。AIがどのような場面で活躍するのか、そしてAIにより不動産投資がどう変わるのかご存知でしょうか。不動産投資におけるAIの最新事情を、メリットと併せてご紹介します。

不動産投資でAIを活用するメリット

AI(人工知能)とは、その定義の1つとして、目指す方向のひとつに、人間が知能を使って行うことを機械に行わせようとするというのがあります。

2012年、Googleがディープラーニングを用いて猫の画像認識に成功したことをきっかけに、いま第3次ブームがおこっています。さまざまな分野で研究開発されており、私たちの身近なところでも、スマホアプリや家電製品、車などで使われています。

AIがもたらすメリット

不動産業界に限らずAIのメリットは、過去のデータ(事実)を分析した結果からある答えを返す際、客観的な指標を得ることができる点です。人が判断する際には主観が入りますが、AIにはそれがありません。

そのため意思決定を行うまでのスピードを上げることができ、さまざな事柄を効率的に行えるようになります。

このような性質を活用して、不動産業界においてAIを活用した研究が進んでいます。

不動産業界全体ですすむ研究

不動産業界では、写真や間取り図など画像を扱うことが多いです。ディープラーニングという技術の台頭によって、写真から部屋のタイプ(リビングやキッチンなどがあることを判断)を判別したり、間取り図からその部屋が住みやすいのかそうでないのかをAIがかなりの精度で判断できるようになりました。

では、不動産投資をする際にも考えれられる可能性をみていきましょう。

AIによる不動産の価格査定

AIによる不動産の価格査定

購入したいとき、売却したいときに、さまざまな不動産の大量のデータを元に、不動産の成約価格をAIが推定するサービスは生まれています。

不動産の価格は、現在一般の人からは見えにくい状況ですが、AIによる推定価格が一般的になれば、公平な情報を多くの人が扱えるようになるでしょう。

AIを活用した推定価格データにインターネットを通じてアクセスしやすくなれば、不動産の取引は増える可能性があります。

賃料の予測や収益性の算出

賃料の予測や収益性の算出

不動産投資物件を取得したあと、どのくらいの家賃で貸し出せるのか、空室率の発生はどのくらいかなど、これまでの人口の推移も加味したうえで、収益シミュレーションができます。

どの不動産を購入すべきかどうかを判断する材料になります。

スピーディな入居者探し

スピーディな入居者探し

すでに起こりつつある賃貸探しの姿には次のようなものがあります。

賃貸住宅を探している人に対してAIが物件を提案し、物件を探している人は提案を受けた物件をリアルに内見しに行かなくても、バーチャルで内見ができるようになるスタイル。実際に見に行ってみたいと思ったときにも不動産会社の担当者の同行なく、スマートフォンなどから施錠が可能なシステムを導入することで即日対応可能になるなど、入居者探しもスピーディになることが予想されます。

入居者の部屋探しの利便性を高めることで入居率を上げ収益性を上げられる可能性があります。

賃貸契約業務の効率化

賃貸契約業務の効率化

入居希望者がオーナーと契約を結んで、実際に入居するまでの間の業務は、賃貸管理業務を管理会社に委託していれば、賃貸管理会社が行います。

賃貸管理会社の業務もAIを活用することで効率化が進めば、オーナーの負担もさらに軽くなるでしょう。たとえば、入居者が入れ替わるタイミングでどのくらいの費用がかかるかは、退去後の部屋の状況をみて見積金額が出てきますが、部屋情報のデータ化が進めば、あらかじめ費用の概算をオーナーが把握することも可能になるかもしれません。

不動産投資のハードルが下がる

不動産投資のハードルが下がる

不動産投資は、投資の中でもミドルリスクとされていますが、購入する物件の選定や賃貸管理を誤ると収益がマイナスになる恐れもあります。リスクなどを懸念して投資を始めるまでのハードルが高くなりがちという側面があります。

しかしAIを活用することで、土地価格や売買価格、賃貸料などの相場が掴みやすく、先々の収益性や安全性、将来価値などを基に投資プランもシミュレーションできることから、より納得したうえで不動産投資が始められるかもしれません。

現在行われているAI開発の例

不動産業界で行なわれている研究開発をご紹介します。

物件の管理状態を診断する

不動産の価値は立地や人口、社会の状況など多くの要素が絡むため、現在の科学技術では「30年後の不動産投資物件の価値予測」は困難な状況です。しかし、価値判断の一要素として「建物自体の健全性」が関わってくることは間違いありません。適切に管理され、定期的に補修されている物件は、ずっと放置されている物件よりも価値が維持できていることは想像に難くありません。
そこで建物のメンテナンスに注目し、過去の建物の検査記録や膨大なセンサーデータをもとに、建物の健全性を評価する研究が行われています。AIが下した客観性の高い評価結果があれば、オーナーは物件選択の際に安心して選べるのではないでしょうか。

建物の検査には特有のノウハウが必要と言われており、検査者の暗黙知をAIによって形式知化するという、学術的にも非常に意欲的な研究となっています。

最適な担当者を紹介する(自然言語処理)

不動産投資を行う目的は、人によってさまざまです。また、不動産投資に対する知識も人によってばらばらで、一から丁寧に教えてほしい人もいれば、株などと比較してメリットとデメリットをピンポイントで相談したい人もいるでしょう。
そこで事前情報により得られたテキスト情報をAIによって自動で解析し、お客様の性格と知りたい内容に対してマッチする営業担当者をAIが判別し、最適な組み合わせで打ち合わせを行うという研究が進められています。
この研究には、人が書いた文章をコンピュータで処理する自然言語処理という技術が用いられており、不動産業界でも注目を集めている研究になります。

 

まとめ

AIの技術は、不動産投資のハードルを下げ、適正な相場の算出やマッチング、仲介業務や内見の効率化など、多くのメリットを生み出してくれます。AIの存在は、この先の不動産投資になくてはならない存在となるでしょう。

AI技術の発展によって、より低リスクで収益性の高い不動産投資が可能になることが期待されます。

※本記事の情報は、信頼できると判断した情報・データに基づいておりますが、正確性、完全性、最新性を保証するものではありません。法改正等により記事執筆時点とは異なる状況になっている場合があります。また本記事では、記事のテーマに関する一般的な内容を記載しており、より個別的な、不動産投資・ローン・税制等の制度が読者に適用されるかについては、読者において各記事の分野の専門家にお問い合わせください。(株)GA technologiesにおいては、何ら責任を負うものではありません。

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この記事を書いた人

RENOSYマガジン編集部

「不動産やお金の疑問をわかりやすく解決するメディア」を掲げ、本当にためになる情報の提供を目指すRENOSYマガジン編集部。税理士やファイナンシャルプランナーの人たちと共に、中立・客観的な視点で「不動産とお金」を解説、読んでいる人が自分の意思で選択できるように日々活動している。

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