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2020.09.11 / 2021.03.04 更新日

不動産コンサルタントに不動産投資のことを相談できる?

不動産コンサルタントに不動産投資のことを相談できる?

これから不動産投資に挑戦したいと思っているものの、大きな金額が動くゆえに「知識がなくて不安」と感じている方もいるかもしれません。そんなとき、不動産投資に関してもサポートをしてくれる「不動産コンサルタント」がいることをご存知でしょうか? 知識がまったくない状態からスタートするときには、知識をもった専門家にバックアップしてほしいと頼りたくなるものです。今回は、信頼できる不動産コンサルタントの見極め方をご紹介します。

不動産コンサルタントとは?

「不動産コンサルタント」とは、不動産にまつわるあらゆる事柄、購入・保有・建物の再生・売却・譲渡・相続・投資など不動産に関連したことを、市場を分析したり評価したり専門的な知識をもとにアドバイスする専門家のことです。

不動産投資コンサルタントという肩書の人たちもいます。不動産投資に特化した、不動産による資産形成のアドバイスをする専門家と言えます。

不動産コンサルタントの資格

不動産コンサルタントを名乗るための規制はありません。しかし「公認 不動産コンサルティングマスター」という資格があります。国家資格ではないものの、公益財団法人不動産流通推進センターが国土交通大臣の登録を受けて実施する「不動産コンサルティング技能試験・登録制度」によって一定以上の知識と能力があると証明された人たちです。

公認 不動産コンサルティングマスターとは
 

社会経済環境の変化に伴い、個人・法人を問わず不動産に関するニーズは多種多様なものとなっています。また、不動産の流動化・証券化の進展など不動産関連業務は高度化・複雑化してきており、不動産の有効活用や投資等について、高い専門知識と豊富な経験に基づいたコンサルティングが求められるようになってきています。
このようなニーズに的確に応えることのできる専門家として期待されるのが、「公認 不動産コンサルティングマスター」(旧・不動産コンサルティング技能登録者。以下同)、すなわち、当センターが実施する試験に合格し、不動産コンサルティングに関する一定水準以上の知識及び技術を有すると認められて当センターに登録された人たちです。

引用: 公認 不動産コンサルティングマスターとは | 公益財団法人不動産流通推進センター(旧 不動産流通近代化センター)

「不動産コンサルティング技能試験」という高い知識を必要とする試験に合格し、登録要件を満たすことで、不動産コンサルティングマスターとしての認定証が交付されます。

不動産コンサルタントは無資格で名乗ることもできる

しかし、不動産コンサルタント、不動産投資コンサルタントは「宅建士」とは違い、無資格で名乗っても違法ではなく、資格を持っていない人でも不動産コンサルトとして活動できるのが実情です。知識が豊富な投資家などが不動産投資コンサルタントと名乗り、ほかの投資家にアドバイスする例もあります。

資格がなくても不動産の専門家としての経験を持った人たちは大勢います。しかし無資格の場合は、一定の知識や経験が証明されていないため、実際にコンサルティング力があるのかどうかを判断するのが難しいものです。そのため、依頼者側がしっかりと見極めていく必要があります。

依頼しているコンサルタントが不動産コンサルティングマスターの資格を持っているかどうかや、資格を持っているコンサルタントを探したい場合など、有資格者の情報は「不動産マスター検索サービス」(https://www.retpc-consul.jp/sch/SearchInput.do)で検索することができます。

不動産コンサルタントの役割

不動産コンサルタントは、不動産取引に関する情報や物件情報等を顧客(投資家や企業)に提供し、収益を生むためのアドバイスをするのが主な仕事です。業務としては一般的な不動産仲介会社と似ていますが、大きく異なるのは、「収益物件の運用方法や投資の出口等についてアドバイスをする」という部分。もちろん、仲介会社も物件を仲介する際に顧客へアドバイスをするケースはありますが、不動産コンサルタントはこうした業務により特化しています。

例えば、不動産コンサルタントが売土地の情報を入手したときは、すぐに顧客へ情報を流します。ただし、顧客に物件情報を流すだけではなく、その土地の上に賃貸マンションを建設して賃貸運用をした場合にどれくらいの収益が得られるか、といった提案も一緒にするケースが多いです。

不動産コンサルタントの役割(1)不動産に関する知識の提供

不動産コンサルタントの顧客は、必ずしも不動産に詳しいわけではありません。そのため、不動産コンサルタントは自分の専門性を活用し、こうした顧客に対して不動産売買や権利等に関する知識の提供や重要書類の監修を行っています。主な内容としては以下の通りです。

  • 顧客が購入する物件の調査

売買対象となる物件の権利関係や現況等について確認を行い、顧客に報告します。例えば、「仲介会社から届いた物件情報が正しいかどうか」「資料は最新のものか」、といった内容のチェックを行い、裏付けを取るために不動産コンサルタントが自分で役所や法務局へ資料を入手しに行く場合もあります。

  • 不動産売買契約書や重要事項説明書等のチェック

顧客が物件を購入する際に、仲介会社が作成した不動産売買契約書や重要事項説明書等の内容にミスがないかをチェック。また、売主買主で特別な取り決めをした場合は、仲介会社が合意書や覚書等を作成するケースが一般的ですが、こうした重要書類の内容確認も不動産コンサルタントが行うことがあります。

  • 物件が建築基準法に違反していないか等のチェック

売買対象の物件がマンションやアパート等の場合は、その建物自体が建築基準法上、問題ないかどうかを確認します。また、顧客が物件を購入した後にマンションを建て替える予定の場合は、高さ制限や容積率の上限、セットバックの有無等が建て替えに影響しないかどうかもチェックするケースが多いです。

不動産コンサルタントの役割(2)不動産に関するアドバイスの提供

投資用物件に関して顧客から質問や相談があれば、それについてアドバイスをします。例えば、アドバイスの内容としては以下のようなものが挙げられます。

  • 投資用物件の利回りや収益性等について
  • 購入したい土地のエリアの相場や地上げについて
  • 賃貸マンションを建てる場合は建設プランの相談

主なアドバイスとしては、物件の利回りや収益性といった内容が多いです。また、不動産コンサルタントがするのは、アドバイスだけではなく顧客が求めているエリアの賃貸マンション用地を確保するために、地上げを行うケースも。例えば、法務局で登記事項証明書(以下、「謄本」という。)を取得して登記名義人を調べ、その土地の所有者を訪ねて売却交渉を行う、といった業務も行うことがあります。

不動産コンサルタントの役割(3)物件に関する情報の提供

基本的に物件情報は、不動産情報誌やWeb上の不動産ポータルサイト等から閲覧できますが、Webに載っていないような(一般の投資家では入手できないような)情報も数多く存在します。ところが、公に出ていない内密の情報でも、不動産コンサルタントのところへ入ってくることがあります。

不動産コンサルタントが過去に取引で関わったことがある業者から、最新の物件情報や内々で回したい物件情報等が回ってくることがあるからです。 不動産コンサルタントは、こうした物件情報を顧客に提供し、買主となる人を探します。

不動産投資コンサルタントの見極め方

不動産投資コンサルタントは、特に資格が必要なわけではありません。宅地建物取引業(以下、「宅建業」という。)を営むための宅建業免許や宅地建物取引士の資格を持っていなくても「不動産投資コンサルタント」として、「誰でも、いつでも」名乗ることができるのです。そのため、不動産投資コンサルタントの能力にはバラつきがあり、コンサルタント全員が有能とは限りません。

もし、不動産コンサルタントに投資の相談をする場合は、投資家自身が相談相手をしっかりと見極める必要があります。

不動産投資コンサルタントの見極め方(1)口コミや会社情報をチェック

不動産投資コンサルタントは、法人登記をして経営している場合と、個人事業主として業務を行っている場合があります。もし、不動産投資コンサルタントが法人の場合は、法務局で取れる商業登記簿を確認すれば会社概要(代表取締役や資本金等)が正確にわかります。また、Web上で検索をして「口コミをチェックする」といった方法もありますが、インターネットでの情報はやや信憑性に欠けるため、参考までにとどめておくのがよいです。

不動産投資コンサルタントが個人事業主の場合は、会社概要をチェックするのに加えて、直接会ったときに不動産関連の資格の有無や経歴等をズバリ聞いてみることをおすすめします。資格を保有していなくても知識や経験が豊富なコンサルタントはいますが、実際にコンサルタント契約をするかどうかの判断材料にすることはできます。

不動産投資コンサルタントの見極め方(2)依頼者の立場に立った提案かどうか

不動産投資コンサルタントは仲介業者ではないので、顧客から仲介手数料を取ることはできませんが、「紹介料」という形で収入を得ていることがあります。そのため、顧客に収益物件を買ってもらうために無茶な提案をする可能性も考えられます。

例えば、大規模な修繕が必要な物件なのに、高利回りをうたい文句にして強引な売り込みをするケース。「今後、絶対に土地価格が値上がりする」といい、転売ありきの根拠のない売却益で顧客に期待を持たせる。 このように、とても顧客のことを考えているとは思えないような、強引な提案をしてくる不動産投資コンサルタントは要注意です。

不動産投資コンサルタントの見極め方(3)資格登録者・不動産投資顧問業登録者かどうか

不動産投資コンサルタントの中には、先述した不動産コンサルティングマスターや宅地建物取引士資格等を取得している人もいます。また、不動産投資コンサルタントが不動産投資顧問業登録をしている場合は、国土交通省で規定されている要件を満たしているので、不動産の知識と経験が豊富な人と判断できます。なぜなら、不動産投資顧問業として登録するためには、主に以下のような要件があるからです。

要件(1)業務を行うにあたり、十分な知識を有していること

不動産コンサルティングマスターや不動産鑑定士、弁護士等の資格取得をしている。

要件(2)業務を行うにあたり、十分な経験を有していること

コンサルタント会社の役員や登録申請者が、1億円以上の不動産投資に関する売買や助言等を2年以上にわたり行っている実績がある。

(参考:国土交通省 不動産投資顧問業登録規定の運用について

不動産投資コンサルタントがこうした要件を満たしているのであれば、投資家は安心して不動産投資について相談できるのではないでしょうか。

不動産投資コンサルタントに相談できる内容

法律で定められているわけではないため、不動産投資について、不動産コンサルタントまたは不動産投資コンサルタントによって相談できる内容は異なります。

さらに信託銀行では、不動産コンサルティングといってもアドバイスにとどまらず、不動産投資を依頼者に代わって遂行することができる「投資一任」業務を行う総合不動産投資顧問業を行う場合もあります。

アドバイスの一例として次のような内容が挙げられます。

  • 不動産投資会社への評価および紹介
  • 投資物件の評価および紹介
  • 金融機関の融資条件への評価

例えば、相談者Aさんが、ある特定の投資物件をある不動産会社から提案を受けたとします。これを不動産コンサルタント(不動産投資コンサルタント)を名乗るBさんに相談します。

すると、BさんはAさんが受けた提案の物件内容を確認します。

  • 物件価格
  • 築年数
  • 所在地
  • 入居の状態(空室率)
  • 建物の管理状況(マンションの場合は修繕計画等の資料確認)
  • 金融機関からのローン金利

上記のような情報から、Bさんの持つ専門知識を組み合わせた上で、収益シミュレーションを出します。そしてAさんに「この物件は買い」なのかどうか、頭金を入れるかローンの金利を0.3%下げるかもしくは物件を減額できなければこの物件はあまりおすすめできない、などといったアドバイスをするようです。

優良な物件を探す方法についてのアドバイスをすることもあるようです。

不動産会社からの提案を自分だけで判断できない、という人にとっては、第三者の意見を聞けるということは安心材料になるのでしょう。

安心材料代として納得できる場合は、依頼する価値があることになるでしょう。

不動産コンサルタントの相談料

不動産を借りたり買ったり売ったりする際、売主や買主を見つけて契約締結までの業務を依頼してその成果報酬として支払う「仲介手数料」の上限は、宅地建物取引業法という法律で決められています。不動産コンサルタントは法律の縛りがないため、コンサルフィーは一定ではありません。

資産形成を行う上では、不要な支出を減らすこと、減らすことができる出費は減らすのが鉄則です。投資を行う上で、高額なコンサルフィーがかかるとしたら、投資効果が出るかどうか、相談する前に検討し、相談料の価格が妥当かどうかを判断しましょう。

投資の結果は誰にもわからない

Bさんが背中を押してくれたら、Aさんはその投資の成功を信じて物件を購入するかもしれません。しかし、Aさん自身の判断をまったく入れないで投資を始めることは、後々問題となる可能性もあります。

不動産を購入するのはAさん自身です。あとで後悔することがあったとしても、Bさんは身代わりにはなってくれません。

不動産投資の仕組みや考え方を学んだあとは、Aさん自らが判断することをおすすめします。

不動産投資にはリスクがあります。不動産投資を始める前に、リスクは把握しておくべきです。そしてリスクを知ることで問題を回避できる可能性が高まります。詳しくは「不動産投資はリスクが高い? 9つの代表的なリスクと5つの回避策」をご参照ください。

コンサルタントに頼らない方法も

不動産投資について勉強したいと思ったら、不動産会社各社が実施しているセミナーに参加してみると、その概要はつかめます。また関連する書籍もあります。

不動産会社からの提案がよい提案かどうか判断がつけられない、という場合には、検討する不動産会社を1社ではなく複数社に広げて、各社に出向いて比較検討する、という方法もあります。提案内容を何度か聞くことで、相場観をつかめるはずです。

複雑な相続問題などが絡む場合には相談するのは有益でしょうが、最初の一歩として不動産投資を小さく始める、例えば区分マンション1戸に投資をするときならば、シンプルな仕組みなので、専門家につきっきりでアドバイスを求めるということも少ないでしょう。

信頼できる不動産投資コンサルタントを見つけましょう

不動産投資の人気に応じて、不動産コンサルタントの需要も高まってきていることでしょう。真摯に向き合ってくれるコンサルタントがいる一方、コンサルタントを名乗り、依頼者の投資よりも自分の利益を優先して儲けようとする人がいるのも事実です。信頼できるコンサルタントを見つける、または自分で判断できるよう研究を重ねて、不動産投資を成功させましょう。

※本記事では、記事のテーマに関する一般的な内容を記載しており、より個別的な、不動産投資・ローン・税制等の制度が読者に適用されるかについては、読者において各記事の分野の専門家にお問い合わせください。(株)GA technologiesにおいては、何ら責任を負うものではありません。

この記事を書いた人

RENOSYマガジン編集部

「不動産やお金の疑問をわかりやすく解決するメディア」を掲げ、本当にためになる情報の提供を目指すRENOSYマガジン編集部。税理士やファイナンシャルプランナーの人たちと共に、中立・客観的な視点で「不動産とお金」を解説、読んでいる人が自分の意思で選択できるように日々活動している。

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