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更新日: 2019.10.24

マンション最上階って住みやすい?資産価値からメリット・デメリットまで解説

マンション最上階って住みやすい?資産価値からメリット・デメリットまで解説

マンションの最上階は、他の階よりも価格が高いのが一般的です。それにも関わらず、最上階が人気になるのは何故なのでしょうか?投資や資産形成がうまい人たちは、高級マンションやタワーマンションの最上階の購入にこだわるケースがよくあります。これは彼らが単にお金を持っているからだけではなく、そのほうが結果的に資産形成でプラスになるからです。その理由について解説します。

マンション最上階のメリット

メリット①:サンルームや特別仕様のプレミアム感

最上階にしかないプレミアム感(上質・特別な価値)。これこそが、資産形成のうまい高額所得者が最上階にこだわる理由です。一般的に、マンションの最上階は、他の階と比べて部屋数が少なく設定されています。その分、下層階の部屋と比べると、部屋の面積が広く、設計の自由度が高いので使い勝手の良い仕様です。物件によっては、他の階よりも天井高が余裕をもってとられていることもあります。

また、外にサンルームが広がっているなど、最上階ならではの特別な環境になっていることもしばしばです。さらに、使われている住宅設備や内装の材質が他の階に比べて、グレード感の高いものになっていたりもします。欧米では、このような最上階マンションの特別仕様の部屋を「ペントハウス」と呼んでいます。日本でも最近のマンションや高級マンションではペントハウス仕様の部屋が見られる傾向です。

こういった特別仕様に加えて、見晴らしがよいということも最上階のプレミアム感を高めます。特に眺望や夜景を売りにした高層マンションやタワーマンションなどでは、価値が高まります。

メリット②:資産価値が落ちづらい

このようにマンションの最上階には、「他の階の部屋にはないプレミアム感」があります。プレミアム感があるということは、稀少価値が高いということです。そのため、売却時に他の階よりも有利な条件での取引になることが多い傾向があります。つまり、「購入金額も高いけど、売却金額も高く処分しやすい」ということです。

資産形成のうまい高額所得者は、このような背景を理解しているため、最上階の物件や希少価値の高い物件にこだわるのです。これは、最上階にとどまりません。立地、人気マンションなど稀少価値が高い物件ほど、売却時の条件が有利となります。中古マンションを購入する方で「資産価値の維持」にこだわる方は、このことをしっかり覚えておきましょう。

メリット③:上からの物音が気にならず、戸建てに住んでいるような感覚

実際に住んだときの「住み心地の良さ」も最上階の魅力です。通常のマンションに住むと、上の階の足音や物音などが気になる場合があります。

最上階であれば、上の階に誰も住んでいないため、物音を気にしなくて済みます。さらに、最上階の部屋数が少ない設定のマンションでは、同じフロアの住人がいない、または少ないため、物音を気にしなくて済みます。

つまり、集合住宅に住みながら、戸建てに住んでいるようなぜいたくな感覚が味わえるのです。このような住み心地の良さを理由に最上階を選ぶ方もいます。

メリット④:防犯面の心配が低い

マンションの最上階はそれだけで防犯面の心配が低くなります。登ってくることは当然難しいですし、外からの視線も気にせず窓やカーテンを開けておくことができます。

侵入窃盗の発生状況出所: 令和2年版東京の犯罪|警視庁

令和2年に警視庁が発表したデータでは、侵入窃盗の21.1%が一戸建て住宅。3階建て以下の共同住宅、テラスハウス等が17.4%。中高層住宅(4階建て以上)10.2%でした。他の住宅に比べ高層マンションは侵入窃盗の数が低いのが分かります。

ただし、戸締まりをしないで良いわけではないので注意が必要です。

侵入手段出所: 令和2年版東京の犯罪|警視庁

ガラス破り、施錠明けなどで侵入されているケースがあります。注意しましょう。

メリット⑤:日当たりや風通しが良い

最上階は周囲の建物の影に入ることが少なく、日当たりが良いのが一般的です。日当たりが良いと昼間は電気をつけなくても部屋が明るくなり、冬場は陽気で暖房が要らないことも多く、電気代が節約できます。

さらに、洗濯物が早く乾いたり、観葉植物がよく育ったりと日当たりの良さがもたらす効果は大きいものです。ルーフバルコニーがある部屋ではプランター菜園でミニトマトなどの野菜作りを楽しめたりもします。

また、風通しが良いので湿気によるカビの発生を抑制できますし、熱気がこもった真夏の帰宅時にも窓を開け放ってすばやく通気をすることができます。

マンションの最上階のデメリット

デメリット①:災害の影響を受けやすい

地震や火災などの災害の影響をマンションが受けると、エレベーターなどが止まり自分の足で階下まで降りていかなければなりません。非常食や水を備えておくなど対策はしっかりとしておきましょう。

また、高層マンションの上層階になればなるほど、振り子の原理で揺れが大きくなります。家具がずれないように予め固定しておくなどの準備をしておきましょう。

デメリット②:エレベーターの待ち時間が長い

高層階になるほど、自分の足で登っていくのは辛く、エレベーターを利用することになるはずです。しかし、住人の数に比べてエレベーターの数が足りていないと、混雑に巻き込まれいつまで経っても自分の住んでいる階に到着しないということがあります。

戸数の多いマンションでは、通勤・通学時間帯のラッシュアワーには注意が必要です。通勤や通学にはエレベーターの待ち時間を考慮して家を出る必要があります。運動がてら階段を使って1階まで降りるという人も少なくありません。

デメリット③:値段が高くなる

マンションの価格は階数が高くなるにつれて高くなっていきます。これは賃貸でも購入でも同じです。先に述べたような最上階ならではのメリットに魅力を感じる人でないと割高になってしまいます。

デメリット④:夏場は暑く、冬場は寒い

マンションの屋上は真夏の日光が直撃します。熱を蓄えたコンクリートはじわじわと室内に熱を放出し、最上階の部屋を熱くします。

ここ10年ほどでマンションの断熱性能は大きく進化していますので、昔ほど気にする必要はありませんが、購入検討時には必ず注意しておきたいポイントの1つです。特に築古の中古マンションを購入しようと検討している人は注意が必要です。

暑がり・寒がりの人は、リフォームリノベーションをする際には天井や壁に断熱材を入れたり窓を二重サッシにするなど、対策が可能なマンションであれば対策をすると良いでしょう。

最上階の中古マンションを購入するときの注意点とは?

中古マンションの最上階を購入するときに気をつけたいのは、「稀少価値が高い=市場になかなか出てこない」ということです。最上階、ペントハウス狙いの場合は、時間をかけてじっくり購入する必要があります。もうひとつの注意点は、最上階であれば何でも希少価値が高いわけではないという点です。

他の部屋よりも、「贅沢な仕様になっているか」「広い面積になっているか」をしっかりチェックしましょう。さらに言えば、人気のないマンションや立地の最上階を買っても、希少価値はつきません。人気のある物件であればあるほど、希少価値が増します。

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この記事を書いた人

RENOSYマガジン編集部

「不動産やお金の疑問をわかりやすく解決するメディア」を掲げ、本当にためになる情報の提供を目指すRENOSYマガジン編集部。税理士やファイナンシャルプランナーの人たちと共に、中立・客観的な視点で「不動産とお金」を解説、読んでいる人が自分の意思で選択できるように日々活動している。

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