マンション経営で失敗に陥らないために! 事前に知っておきたいリスク回避法
マンション経営は、安定した収入を得られる投資手段として知られていますが、経営が確実にうまくいくとは言い切れません。ただ、始めたからには成功させたい!と願う方も多いでしょう。
本記事は、マンション経営で失敗に陥らないために、事前に知っておきたい大切なポイントや回避法について解説します。
マンション経営の失敗とはどういう状態をいう?
マンション経営の失敗とは、「マンションを所有し貸し出す事業」の継続が困難になることです。
「想定通りの収益を得られなかった」「空室が改善できなかった」などの状態を指します。
収支の読みが甘く修繕費などのコストが想定以上にかかると、当初の予想よりも手元に残る利益が少なくなる可能性があります。
そのため、マンション経営を始める際には、収支シミュレーションをしたうえで出口戦略までを考えるのが成功への鍵となります。
専門家の目線で解説! マンション経営でよくある失敗につながりやすい事例とは
マンション経営は「高い入居率と安定した収支」が肝になります。しかし、高い入居率を得るために「こだわりすぎる」のは本末転倒になりかねません。
たとえば、利益を度外視して、リノベやリフォームをする場合に自分の理想の内装・設備を選んでしまうこと。「おしゃれ」「最新」「高性能」であれば、確かに好みが合う入居者は魅了されるでしょう。しかしそのぶん高い家賃設定にせざるを得なくなり、周辺の相場と合わず空室の原因になったり、費用をかけすぎて投資回収のペースが悪くなったりする可能性があります。
そういったこだわりより大切なのは、収支計画のズレを防ぐための事前のシミュレーションや、予想していなかった空室の発生などに対してどう対策するかという視点です。
次に、マンション経営で起きやすい一般的な失敗事例を挙げてみます。
1. 空室が多く、想定した家賃収入が得られなかった
マンション経営に限らず、不動産投資において空室の問題やリスクは避けて通れません。
- 周辺の相場と乖離した家賃設定
- 物件の老朽化
- 競合物件の増加
- 周辺環境の悪化(公共交通機関の縮小や嫌悪施設の新設など)
- ずさんな建物管理による価値低減 など
これらが原因で空室が続くことによって、家賃収入が得られないと収支計画が大きくズレてしまいます。空室の発生は、シミュレーションの甘さが起因するかもしれませんし、環境変化によるものかもしれません。理由によらず、空室が発生したら、速やかに対策を取ることが大切です。
2. シミュレーションと実際の収支に大きなズレが発生した
事前のシミュレーションをもとに見込んでいた収益予想に対し、実際にマンション経営を始めると、想定以上にお金がかかる可能性があります。
たとえば、社会情勢や不動産市場の変化により、シミュレーション作成時よりも金利の上昇や管理費などの費用が高騰したりするケースです。要因はほかにもありますが、想定通りに利益を得られず、場合によってはマンション経営自体が難しくなる事態になるケースも起こり得ます。
シミュレーションは複数のシナリオで出してみて、自分のリスク許容度と照らし合わせることが大切です。
不動産投資の利回りとは? 指標の捉え方と、計算方法の紹介
3. 周辺環境が大きく変化した
周辺環境の変化により、入居者が大きく減るケースがあります。たとえば、購入時には付近に大学のキャンパスがあり学生の入居が見込まれていたにもかかわらず、キャンパスの移転に伴いターゲットとなる入居者がいなくなり、空室が増えるパターンです。
周辺環境が変化するリスクに備えるためにも、地域の開発計画や人口動態などを事前に調査し、環境変化にも対応できる柔軟な経営戦略を持つことが重要です。
4. 購入後に管理費・修繕積立金の負担が想定以上に増加した
マンション経営では、一人で一棟を所有する場合を除き、複数の所有者が共同でマンションの維持・管理をする必要があります。そのため、ルールを決めるなどの目的でマンションの管理組合があります。
複数の所有者でさまざまなルールが決定されるので、1区分所有者の意向が通るとは限らず、予想とは異なる範囲で、管理費や修繕積立金が増加してしまう可能性もあり得ます。
購入前にマンションの長期修繕計画に目を通しても、その通りに計画が進むとは限らないことを前提にリスクを加味する必要があります。
安定したマンション経営のためにも、修繕積立金の将来的な増額も視野に入れた余裕ある資金計画が必要になります。
5. 入居者同士のトラブルに悩まされた
マンションの入居者による近隣トラブルが、マンション経営の失敗を招くこともあります。たとえば、以下のようなトラブルが挙げられます。
- 騒音問題
- ごみ出しのルール違反
- 共用スペースへの私物放置 など
このようなトラブルによって居住環境が悪化すると、入居者が引っ越したり、悪評が広まり借り手が現れにくくなったりして、収入の減少につながります。また、入居者による賃料の滞納も、よくあるトラブルの一つです。
入居者トラブルを未然に防ぐには、入居者選びと適切な管理体制の構築が欠かせません。そのためには、信頼できる管理会社と連携し、物件選びや入居中の対応、運営管理をサポートしてもらうことが大切です。
6. 契約関連でのトラブル
マンション経営を継続する上で、管理の形態(や管理会社)を変えたいなど、契約内容を見直したい時期が出てくるかもしれません。その際、好きなタイミングで解除できない契約であったり、マンションの所有者に不利な契約内容になっていたりすると、マンション経営がうまくいかない原因の一つにもなり得ます。
売買契約のほか、管理に関する契約についても、一方的に不利な内容になっていないかなどしっかり確認することが大切です。
7. 売却しようとしても買い手が現れなかった
マンション経営の出口戦略として売却を検討していても、買い手が見つかるとは限りません。「築年数が古い」「賃貸需要が少ない地域に立地している」などのマンションは、買い手がつきにくく、希望通りの条件で売却できない可能性もあります。
また、いくらで売却できるかは経済状況や需給バランスなども影響します。
将来の売却を見据えて、需要が見込める立地の物件を選び適切な維持管理を行うことが、資産価値の維持・向上につながります。
マンション経営で失敗を避ける3つの方法
失敗をしないための方法について解説します。これらは、自ら勉強することはもちろんですが、不動産投資会社に相談しながら理解を深めてもよいでしょう。
1. マンション経営のリスクを知ろう
不動産投資の具体的なリスクには、以下のようなものがあります。
- 空室リスク
- 修繕リスク
- 金利上昇リスク
- 家賃滞納リスク
- 自然災害リスク
- 火災リスク
- 管理会社の倒産リスク
- 家賃下落リスク
- 不動産価値の下落リスク
大切なのは、これらのリスクを事前に理解し、想定外の出費や収入減少への対応ができるよう備えておくことです。特に初めてのマンション経営では、空室期間を短く見積もりすぎたり、将来的な修繕費用を考慮していなかったりなど、見通しが甘くなることが考えられます。その結果、マンション経営の継続が難しくなる可能性があります。
きちんと備えれば、万が一の事態にも冷静に対応でき、長期的に安定した運用が可能になります。
2. 事前に念入りな収支計画を立てよう
マンション経営を行う際は、適切なシミュレーションをしておくことが大切です。収支を考えずに安易に購入を決断してしまうと、空室や運用コストが増えた場合に、ローンの返済や税金の支払いなどが難しくなります。
楽観的なシミュレーションだけではなく、厳しい条件が重なった場合のシミュレーションまで、複数のシナリオを持ち、どこまで許容できるかを確認することが大切です。
3. 簡易リフォーム・リノベーションも選択肢に入れておく
仮に空室が発生して入居者を募集する際には、内覧写真の印象が大きく影響するため、見た目の整備も重要なポイントです。写真にCGの家具を合成する「バーチャルホームステージング」も有効です。入居後の生活イメージを伝えられるため、集客力の向上が期待できます。古い物件であっても、簡易リフォーム・リノベーションによって空室状態から人気物件へと変わるケースも見られます。ただしリフォームに予算をかけすぎると利回りが低下するため注意しましょう。
このように、簡易リフォーム・リノベーションは長期的な入居促進を目指すだけでなく、空室期間を短縮する観点からも有効な選択肢となり得ます。リノベーション費用を比較的低額に抑えられるサービスも登場しており、コストを意識しながら改善することも可能です。
マンション経営の失敗事例や原因・対策を理解しよう
マンション経営の失敗を避けるためには、典型的な失敗事例を知り、その原因を理解することが不可欠です。成功するマンション経営の鍵は、正確な知識の習得と十分な準備にあります。自己学習により基礎知識を身につけつつ、信頼できる税理士や不動産会社等の不動産賃貸に関連する各分野の専門家を見つけて依頼することがポイントです。
また、物件の魅力向上による空室対策や、将来を見据えた出口戦略の計画も欠かせません。適切な対策を講じながらリスクを最小限に抑えることで、安定した収益を得られるマンション経営を実現させられます。
※本記事の情報は、信頼できると判断した情報・データに基づいておりますが、正確性、完全性、最新性を保証するものではありません。法改正等により記事執筆時点とは異なる状況になっている場合があります。また本記事では、記事のテーマに関する一般的な内容を記載しており、より個別的な、不動産投資・ローン・税制等の制度が読者に適用されるかについては、読者において各記事の分野の専門家にお問い合わせください。(株)GA technologiesにおいては、何ら責任を負うものではありません。
関連キーワード