教えて!アート購入のきほん―VOL.2―アートの値段って誰が決めているの?
アートのある生活って、ちょっと憧れ。でも、なんとなく敷居が高くて難しい。そんなアート購入に関する用語や買い方、アートの価格の決まり方まで、アートを取り巻く世界を少し覗いてみませんか?
アートの価格はどう決まる?
わー!IT企業の社長が絵画を10億円で買ったってニュースに書いてあるよ〜
ただの絵1枚で…?やっぱりアートって高いんだ…!
そうなんだ? じゃあ、絵の値段ってどうやって決まるの?
誰がどうやって決めているんだろう…?
………
アートって高いの? アートの値段って誰がつけているの?… そんな疑問を、ANDART編集部と一緒にといていきましょう!
アート界の2つの市場 ー プライマリー市場、セカンダリー市場
アートを販売する市場には「プライマリー市場(一次市場)」と「セカンダリー市場(二次市場)」があります。
「プライマリー市場」は、作家が新作をお客さんに販売する市場、つまり、作品が世の中に最初に出る市場です。購入者が支払ったお金は、作家さんとギャラリーに入ります。
売り場でいうと、「ギャラリー」や「百貨店」、「アートフェア」などは、主にこちらに入るんだね。
「セカンダリー市場」は、一度販売された商品が別の購入者に転売される市場です。購入者が支払ったお金は、元の持ち主とオークション会社に入ります。
「オークション」は主にこちらだね。
「プライマリー市場」の価格は、作品のサイズや作家の経歴、どのように作家をプロモーションするのかという戦略などを考慮してギャラリーで決められます。一方、「セカンダリー市場」では、購入したいお客さんが値段をつけ、最も高い価格を付けた人が購入出来ます。このため、人気が高い作家・作品は値段が上がっていきます。
「ヤフオク!」みたいな感じかぁ。
例えば、こちらのグラフは、日本国内でオークションの落札件数の多い作家5名の年間平均価格の推移を示したものです。どの作家も変動はありますが、作家によっては価格が10年で約10倍まで上がった例もあります。*1
セカンダリー市場ではこんなに価格が変わるんだ!
セカンダリー市場では、ここ10年ほどで「現代アート」が人気に
どんな作品が人気なのかな?
ジャンル別の平均価格の推移で見ると、国内では、「日本画」や「日本洋画」は下落傾向にあり、「現代美術」は2012年以降に急騰してから、高い水準を維持しています。*1
これは世界的な傾向とも一緒で、2大オークション会社「クリスティーズ」「サザビーズ」でも、昔は「印象派」「近代美術」の売り上げが中心だったものの、2005年頃に一気に「現代美術」の市場が大きくなり、今は「現代美術」の市場は「近代美術」の倍ほどの大きさになっています。*2
新作を作り続けている作家や、若手作家の作品は「プライマリー市場」でも比較的購入しやすいのもメリットですね。
まずはお気に入りの作家さんを見つけてみませんか?
手の届きづらい高額作品を、少額から「共同保有」できるサービスも
現代アートなら、わたしは奈良美智さんの作品がかわいくて好きなんだけど… さすがに買える価格じゃなさそう…
近年はアートをもっと身近にする、新しいサービスも展開されています。例えば、少額からアート作品のオーナーになれる共同保有プラットフォーム「ANDART」では、これまで手が届きづらかった高額な有名アート作品や大型作品でも1万円から購入 / 売買することができます。オーナー限定鑑賞イベントで実際に作品を見ることもできますよ。
1万円なら私でも買いやすいかも!それに、私も知っている有名な作品がたくさん!
好きなアートを買って、好きな作家さんの人気が上がるほど手元の作品の価値も上がったら、さらに嬉しいな!
アートは ”投資” にもなるけれど、楽しみはお金だけじゃないんだね。
まとめ
▍ーVOL.1ー そもそもアートってどこで買えるの?
出典:
*1「日本のアート産業に関する市場調査 2020」(一社)アート東京、(株)QUICK
*2「絵(エッ)、6億円が100億円に 美術品の経済的価値を問う」 R・MIURA/著 ギャラリーステーション
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