この記事を書いた人 RENOSYマガジン編集部
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まず、「東南アジアにはどんな国があるか」について確認をしておきましょう。例えば、ネット証券で最大手の「SBI証券」で上場株式を購入できる東南アジアの国は、次の通りです。(※)
これらの国が投資家から注目されている理由は、高いGDP(国内総生産)成長率です。上記の国のうちインドネシア、タイ、マレーシアなどASEAN主要4ヵ国の2016年の成長率は4.8%。また、ベトナムの2017年の成長率は6.81%になっています。この高成長の流れは当面続くと予想する識者が多く、これからの世界経済の発展は東南アジアが鍵を握るという意見も目立ちます。
東南アジア株のメリットは、高い成長率を背景にした大きなリターンが期待できることです。対極的に、日本は人口減少社会による低成長時代に入っており、株価が上がるのは一部の企業に限定されることが予想されます。また、近年、経済成長が著しかった中国でも高齢化が徐々に進んでおり、今後の成長は未知数です。
※2018年4月現在。楽天証券では、インドネシア、タイ、マレーシア、シンガポールの上場株が購入可能。
東南アジア株にはデメリットもあります。1つ目は、各国のビジネス情報が少ない点です。例えば、日本株式の場合には、会社四季報や日経新聞、ニュースなどから情報を得ることができます。これに対して、外国株式の場合には、メジャーな企業以外の情報は自分で調べなくてはなりません。特に東南アジアの経済やビジネスの情報は日常的に流れるニュースだけでは入手しづらい状況です。
これをクリアするには、証券会社が配信している各国のレポートを細かくチェックするのが有効といえます。また、現地に住んでいる日本人が運営しているブログを講読するのも一案です。いずれにしても、東南アジア株をはじめるには、「自ら情報を集める努力」が必要になってきます。
これは東南アジア株に限りませんが、外国株式のデメリットとしては、価格変動リスクと為替変動リスクが挙げられます。日本株の取引を行う場合には、価格変動によるリスクだけが発生しますが、外国株式を購入する場合には、価格変動のリスクに加え、為替変動のリスクも発生するのです。両方がプラスに働いたときは、大きな利益が手に入りますが、両方がマイナスに働いたときは、大きな損害が生じてしまうので注意が必要になります。
東南アジアは、発展途上国のため政情が不安定になりやすい傾向です。また、株式市場の規模も小さいため価格変動が不安定になりやすい特徴があります。例えば、ベトナムであれば「中国との領有権問題」、タイは「クーデターで生まれた政権への反対活動」が続きます。しかし、中国市場が急成長を遂げたように、東南アジア市場が同じ道をたどる可能性は十分あるでしょう。
ただし、さまざまなリスクもあるため、東南アジア市場に投資する場合には少額かつ余力にとどめておくことが賢明です。東南アジア株のような「ハイリスクだけど高いリターンが期待できる投資メニュー」は、元本割れの心配がない銀行預金や、安定性の高い実物資産である不動産や金などと組み合わせるのがベターです。
すでにネット証券の口座を持っている方は、特に難しい手続きは必要なく、外国株式口座を開設するだけで外国株式の取引を開始できます。外国株式口座を開設後は、特別な取引方法を覚える必要もなく、日本株を購入するときと同じような感覚で購入可能です。
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