「マンションは管理を買え!」この言葉の意味とは?
マンションを購入するにあたり、「マンションは管理を買え!」というフレーズがよく用いられます。この言葉をきちんと理解して中古マンションを購入すれば、資産価値が維持され続ける物件を購入できます。さらに、安心かつ快適な生活をおくることができます。
「マンションは管理を買え!」とはどういう意味?
マンションに住んだ場合には、エレベーターなどの共用部分や敷地を住人みんなで管理しなければなりません。その管理を行うための組織として存在するのが「管理組合」です。管理組合は、自由に参加するという仕組みではなく、マンションを購入した時点で参加が義務づけられています。
管理組合は、マンションの安全で快適な住環境を守るため、マンションの日常的な維持管理を行うほか、大規模修繕などに備えた修繕金などの積み立て状況の管理なども行います。しかし、知識のない住人(所有者)で構成された組織のため、専門家である管理会社が実務を担当するのが一般的です。
住人と管理会社が一体となって管理をしていれば、外壁や共用部の傷みが少なく、安心して暮らせる住環境が作られます。そのため、築年数が経っても人気が高いマンションとなりやすいのです。こういったことから、「マンションは管理を買え!」といわれているのです。
管理がマンションの価値を左右する
管理がしっかりしていないことで、具体的にどのような弊害が発生するのでしょうか?例えば、マンションの外壁や屋上は定期的に防水工事を行う必要があります。これをきちんと行わないと、外壁から水が浸入して、内部の腐りや劣化の原因となりかねません。後に大規模な修繕が必要となりますし、もちろん、この費用を負担するのは住人です。修繕積立金の増額や追加の費用負担で工事費をまかなうしかありません。
また、「エントランスなどの共用部分が汚い」「植栽が手入れされていない」「ゴミ置き場や駐輪場のルールが守られていない」などの問題がある場合は、空室率が上がる傾向です。そうなると、売却したくても次の入居者が現れにくくなるため、間接的に資産価値を低下させてしまうことになります。このように、マンションの管理状況が「マンションの価値を左右している」といっても過言ではないのです。
管理状況をチェックするポイントとは
マンションの管理状況は、管理規約、管理会社、管理費・修繕積立金などの項目を事前にチェックしておくことによってある程度は判断可能です。管理規約は、はじめにマンションの建設に合わせて作成されますが、管理組合が機能し始めてからは、住人によって随時変更が加えられます。そのため、最初の管理規約がしっかりしていない場合は入居後のトラブルが増える可能性を高めてしまうのです。
また、内容を変更していても改悪だとトラブルの原因となるので、管理規約をしっかりと確認しておくと良いでしょう。次に管理会社ですが、「実績のある管理会社なのか」「具体的にどのような管理を担当しているのか」「清掃の頻度」「管理人は常駐か巡回か」などを事前に確認しておくと安心です。3つ目の管理費・修繕積立金ですが、マンションの資産価値を維持していくうえで重要な項目になります。
長期修繕計画などに基づいて「きちんと修繕積立金が設定されているのか」「実際に積み立てられているのか」などは最低限、確認したほうが良いでしょう。
総合的にマンションの価値を判断する
マンションを選ぶときは、どうしても外観や立地にとらわれてしまいます。しかし、将来的な資産価値を見据えて、「管理の質」の視点で見ることも大切です。管理の質の良いマンションを購入すれば、将来的に売却するときも有利でしょう。ずっと住み続けたとしても快適かつ安心な生活をおくることができます。
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