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住まい・暮らし

別荘を所有するとかかる税金は?定義や課税される税金について紹介

c 2019.02.04

自宅以外の家という意味では、別荘もセカンドハウスも共通していますが、目的が違えば、税の加算方法も変わります。日本や海外に別荘を所有した際の課税の仕組みや注意点を、「購入時」「所有時」「売却時」の3つのステージに分けて解説します。

別荘とセカンドハウスの違いは?

別荘とセカンドハウスは同じような意味にとられがちですが、税制上でははっきりと区別されています。新しく購入した家屋をどのような目的で利用するかで、税金が変わってくる点に注意しましょう。

別荘やリゾートマンションについて

「別荘」は大別すると、戸建て別荘とリゾートマンションがあります。

タイプは異なりますが、どちらも「保養」が主な目的です。日頃の疲れをリフレッシュするため、風光明媚なリゾート地に建設され、休暇の際に利用されることがほとんどでしょう。

リゾートマンションの中には、プール、スパなどの共用施設を設け、非日常的なアクティビティを提供しているところもあります。

セカンドハウスとの大きな違いは「日常生活の用に供しない」という点にあります。

セカンドハウスとは別荘以外の家屋で「週末に居住するため」や「遠距離通勤者が平日通勤のために職場等の近くに取得するもの」で毎月1日以上居住の用に供するものをいいます。

一方、別荘とは日常生活の用に供しない家屋で専ら保養の用に供するものをいいます。

つまり税務上はセカンドハウスは「住宅」であり日常用であるのに対して、別荘は非日常用、つまりぜいたく品として扱われるので両者間で税制上の特例適用において差異が生ずることとなります。例えば別荘もセカンドハウスも「固定資産税」などを払う必要がありますが、用途の違いで、税制の優遇度合いが異なってくるのです。

セカンドハウスについて

上述したように、別荘とセカンドハウスは税制上でも明確に区別されており、セカンドハウスには、以下のような固定資産税の軽減が設けられています。

  • 住宅用地の特例(敷地部分) 
  • 新築住宅固定資産税軽減制度(建物部分) 

住宅に係る固定資産税の特例には、住宅の敷地について固定資産税の課税標準額が最大で評価額の1/6減額される「住宅用地特例」や、要件を満たした新築住宅の固定資産税額の1/2を減額する「新築住宅固定資産税軽減制度」があります。これら特例の適用対象となる住宅とは、人の居住の用に供する家屋等で、別荘以外のものとなっています(都市計画区域内にある住宅につき課税対象となる都市計画税についても同様の措置があります)。

なおセカンドハウスの場合にはそのほかにも不動産取得税に係る課税標準・税率に関する特例や登録免許税に係る税率に関する特例の適用があります。

認められる条件は?

別荘とセカンドハウスは、外観だけでは区別がつきづらいです。セカンドハウスである住宅として認められるには、どのような条件や理由が必要なのでしょうか? 

  • 日常生活に欠かせない平日利用のための住居
  • 少なくとも月1回以上、帰る必要のある生活の拠点
  • 利用は定期的だが、通勤場所が遠距離のために必要である 

つまり外見上は高級な家屋でも、仕事の準備や家族と過ごすために毎週末利用している、などの実態を示すことができるのならば、住宅であるセカンドハウスに該当することとなります。なお、日常的に利用しているかどうかについては、例えば毎月検針される電気の使用量や水道代金等をもとに確認されることとなります。

セカンドハウスとして認められ、かつ減税措置を受けるには、取得後、60日以内に「都道府県税事務所」へ申請を出す必要があります。

別荘購入時にかかる税金

セカンドハウスでない以上、税制上の優遇措置は期待できません。そのため、別荘購入前には、かかる全ての税金を把握しておくことが必要です。

まずは、「別荘購入時」にかかる3つの税金についてみていきましょう。

不動産取得税

売買、贈与などで別荘を取得、または新築・増設した際に、土地と建物それぞれに「不動産取得税」が課せられます。

  • 土地・建物の税額 = (固定資産税評価額) × 4%

これは、不動産の所在する都道府県が課す税の類で、不動産取得時に1回だけ納めるものです。毎年課税される固定資産税と混同しないようにしましょう。なお土地部分は「宅地」に該当するため、2021年3月31日までは課税標準(固定資産税評価額)が1/2となる措置が講じられています。

なお、計算時に用いられる「固定資産評価額」については、各市町村の固定資産課税台帳で調べることができます。

納税通知書は、半年~1年後に届き、納期は都道府県により異なります。

登録免許税

上記の「不動産取得税」とこれから説明する「登録免許税」の2つは、別荘購入時に必要なまとまったお金です。あらかじめ準備をしておくとよいでしょう。

「登録免許税」は、所有権保存登記や移転登記の際に課される「流通税」です。

別荘購入の場合、所有者が売り手から買い手に移転するため「所有権移転登記」を行います。(別荘を新築した場合は「所有権保存登記」)

課税標準は、固定資産税評価額をもとに算出され、以下の方法で税額が決定します。税率は、贈与・売買・相続によって異なります。 

  • 登録免許税の税額=(固定資産税評価額)×(各税率)
  • 印紙税

印紙税とは、不動産購入時の売買契約書やローン借入時の契約書に貼付する印紙代のことを指し、金額は不動産の売買価格によって異なります。ちなみに売買契約書を2部作成し、1部が単なる控え(コピー)である場合には原本のみが課税対象となります。

国税庁の印紙税額一覧表では、取引金額が100万円以上~500万円以下は2,000円、500万円以上~1,000万円以下は1万円となっています。

納付の際は、印紙税相当額の収入印紙を購入し、課税文書に貼り付ける方法をとります。

出所: No.7140 印紙税額の一覧表(その1)第1号文書から第4号文書まで|国税庁

消費税

消費税とは国内における資産の譲渡や役務提供があった場合に課税されるもので現在の税率は8%となっています。

不動産の購入に際しては建物部分の購入代金や仲介手数料などに消費税が課税されますが土地部分は非課税となっています。

保有時にかかる税金

次に別荘を購入し、保有するにあたって課税される税金を説明します。

別荘に関わらず、土地や家屋を所有している人に納税の義務があることは当然といえるでしょう。以下は、所有者が毎年納付しなければならない税金です。

固定資産税

不動産の代表的な税金といえば「固定資産税」です。戸建てやマンションはもちろん、土地のみの購入でも納税義務は発生します。

固定資産税は地方自治体に納める「地方税」の1つで、最終的には地域のインフラ整備やサービスなどに充てられます。税額は、固定資産税評価額をもとに市町村が決定します。

  • 固定資産税の税額=(固定資産税評価額) × 1.4%

都市計画税

「都市計画税」は、都市計画事業や土地区画整理事業の費用に充てられる地方税のことで、税金が課せられるか否かは、別荘のある市町村によって異なります。

もし、別荘が「都市計画区域内」にあれば、固定資産税の他に、以下で算出された税金を支払わなければなりません。 

  • 都市計画税= (課税標準) × 最高0.3%(制限税率)

具体的な税率は各市町村の条例で決められており、税率の上限は0.3%となっています。

住民税

住民税は、都道府県民税と市区町村民税の総称で、市町村により一括して賦課徴収される税金です。一般的な住民税は、課税金額が一律の「均等割」と所得に応じた「所得割」を合算した額を支払います。

「本拠地以外に、別荘を持っている人の住民税はどうなるのか」という疑問もあるでしょう。

住民票がない市町村に別荘がある場合は、一律負担の「均等割」のみが課されることになります。その土地のライフラインを利用する以上、住民税の支払いは義務といえるでしょう。 

相続税・贈与税

別荘の所有者が死亡した場合には相続税が、生前に贈与した場合には贈与税が相続・受贈した人に課税されます。土地は一般的に路線価方式(都市部以外では倍率方式も)、建物は倍率方式(固定資産税評価額×倍率)で課税されることとなります。ちなみに路線価は実勢価格の70~80%程度、固定資産税評価額は60~70%で評価されることとなるため、相続税納税資金以外の多額の現預金を保有している場合には別荘取得が相続税・贈与税対策となる場合もあります。 

売却時にかかる税金

別荘を売却する際にも所得税や住民税がかかることがあります。それはどんなケースなのでしょうか。

所得税と住民税

購入時よりも安い金額で売却する場合は、課税対象にはなりません。しかし、土地の値上がりなどで購入金額を大きく上回り「譲渡差益」が出た場合は、納税の義務が発生します。

売却価格ではなく、譲渡差益の部分に課税される点がポイントです。

譲渡差益にかかる具体的な税目は「所得税」と「住民税」、そして「復興特別所得税」です。売却した翌年の3月15日までに確定申告を行う必要がありますが、申告時は、所得税と復興特別所得税の一括納付のみでOKです。

住民税は5月に納付書が通知され、6月より4期に分けて支払うことができます。

売却時に発生する税金について、詳しくは「 マンションの売却益にかかる税金は?譲渡所得税と特例について解説 」をご覧ください。 

ハワイなど海外の別荘を所有する場合の税金

海外に不動産を持つことは多くの人の憧れです。しかし、日本と海外では税法が大きく異なるため、物件購入前に税金を把握しておくことはマストといえるでしょう。

国内にある別荘は基本的には日本の税制に則った課税がされるのに対し、海外にある別荘はその所在地国の税制に従った課税がされることになりますので、その国の税制を事前に調べておくことが必要となります。なお、別荘を賃貸等する場合にはその他にも租税条約等、二重課税に関する問題がクリアーできるかどうかなど、複雑な税制の理解が必要となります。 

まとめ

住居以外に、別荘を持つのは魅力的なことです。しかし、日常的に利用するセカンドハウスと異なり、税制上の優遇措置がなく、購入時、保有時、売却時と、3つのステージで税金がかかってきます。

海外には、日本のような不動産取得税がない国もあるので、海外に別荘を持つという選択肢もあるかもしれません。別荘購入時は、売却までのプランをしっかりと考えておきましょう。 

取材協力:佐野比呂之税理士事務所 代表税理士 佐野比呂之

※本記事では、記事のテーマに関する一般的な内容を記載しており、より個別的な、不動産投資・ローン・税制等の制度が読者に適用されるかについては、読者において各記事の分野の専門家にお問い合わせください。(株)GA technologiesにおいては、何ら責任を負うものではありません。

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