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公開日: 2020.01.20 更新日: 2021.05.20

宅建の登録実務講習は受けられる機関がたくさんあって、進め方もちょっとずつ違うことがわかった

宅建の登録実務講習は受けられる機関がたくさんあって、進め方もちょっとずつ違うことがわかった

宅建試験に受かった後、宅地建物取引に関する実務経験のない人が宅建士として業務を行うために受ける必要のある、国土交通大臣の指定した講習「登録実務講習」を受けて来ました。同じ時期に受講した同僚たちと講習の話をしたら、テキストもテストも修了したかどうかがわかる日も、各機関によって違うんだ!ということがわかりました。

誘われるまま、登録実務講習を申し込む

2019年の宅建試験が終わって自己採点で、「ほぼ合格だろう」とわかった翌日くらいに、一緒に東京法務局に書類を取りに行った同僚の小林さんから

小林さん小林

次は登録実務講習ですね。ここの講座がちょっと安くなってます!

と講習の申し込みページを教えてもらいました。

たしかに早く申し込むと数千円安くなると書いてあり、特に深く考えず、1月最初の週末の日程で講習を予約しました。

無事、宅建試験は12月4日に合格していることがわかり、申し込んでいた大臣の講習に予定通り行くことになりました。

2日間の講習、だけではなかった

12月上旬、登録実務講習テキストを受け取りました。

別の同僚から、数日前Slack*で

同僚同僚

登録実務講習のテキストが自宅に届いて、想像以上に分厚くて恐れおののいております

と共有されていたので、私もその分厚さと重さに驚きました。
*チャットアプリ

受け取ったテキスト。重たかったです
受け取ったテキスト。重たかったです

ただこの時点では、お互いに語り合っているテキストが「別モノである」という認識はありません。

同封されている紙に目を通したところ、事前の予習として、

  • 動画を見ること
  • 問題集を解いておくこと

という課題がありました。

この事前準備に約1ヶ月かかると書いてあり、各項目に対しての時間配分も書いてあります。

動画を見たりする通信講座があることは事前に把握してなかったので、「あれ、2日間の講習を受けるだけじゃないんだ!」という発見がありました。

まずい。講習の日まですでに1ヶ月を切りつつある。そして年末年始の休みもある……。

どこにいてもスマホで動画が見られるようセットし、休み中に、隙間時間をみて再生しました。

宅建試験より「戸建ての家を売買するための細かな実践編だな」と思いながら何度か見ました。

問題集の方はパラパラ…っと目を通します。テキストは重かったのもあり、講習直前にササっと目を通しただけでした。

お昼の休憩時間が気になる

直前に心配になったのは、お昼ごはんを教室に持ち込んでくださいと書かれていたこと。

食べることを重視する身として、講習という大事な期間中のごはんを適当にはすませたくない。ということで、先に登録実務講習を受けた人たちに、お昼の休憩時間はどのくらいだったかをSlackで質問しました。

すると、

多分1時間はあると思いますよ。
自分は30分でした、、
50分でしたが、昼食持参推奨でした

など、違いがあることがわかりました。

ただここでも、テキストが違うということ自体に気づいていないので、講義内容について聞いてみようとはまったく想像もしなかったです。休み時間だけを気にしていました。

登録実務講習は思っていたより集中力がいりました

昼食時間のリサーチだけをしたのち、1月の最初の週末、実務講習を受けました。

一番最初のガイダンスで、遅刻早退厳禁。居眠りも厳禁。と言われます。まぁ当たり前といえば当たり前ですが……。

すでに宅地建物取引士証を持っている同僚からは、「真面目に話を聞いていれば受かります」と聞いていたので、不真面目にしようとは思ってませんでしたが、宅建試験に臨む姿勢と比べたら気合いが少々足りなかったと思います。

講義が始まってすぐ、「やばい!ついていけるか…」と焦ることになりました。もっと予習をしてからのぞめばよかったと、ちょっと後悔しました。

講義を受けて、問題をすばやく解く。先生の解説を聞く。だんだん講義のスタイルに慣れてはきましたが、12時間の講義で「2年分の実務経験」を詰め込むので、まぁまぁ、大変です。

日頃から売買業務に関わっていたら、もっと親しみのある内容だったかもしれません。

私は家を売ったり買ったりする業務に直接関わる部署にいないため、登記についても、自分の所有する物件で持っているとはいえ、ほぼ試験で勉強しただけのため、「所在」「住所」「地番」「住居表示」など当たり前のことが身についておらず、心構えがぜんぜん足りなかった!と焦って呼吸が浅くなりました。

テストも時間ギリギリでした

2日間12時間の講習を終えると、修了試験があります。「落とすための試験ではない」と言われつつも、落ちる人もいる……テストです。

テストは、テキストを見てもいいと言われていて、また講義時間中に「ここは重要です」と試験に出るポイントもしっかり教えていただいたのですが、そのテキストを開く時間がまったくありませんでした。

講習の内容が各社で違う……?

講習を受けた同僚の1人から「グループディスカッションをしました」という書き込みがSlackにありました。

そこで、講義の進め方にも違いがあるんだ!ということを意識しました。

登録実務講習を受ける人は、短期間の講習を1度受けたら終わり(ほぼ受かる試験という前提)なので、あまりその講習の内容について情報のやりとりがされていないのかもしれません。過去に受けた同僚たちから、内容についてまで話を聞いたことがなかったです。

進め方に違いがあることが判明

講習を受講し終わった同僚とお互いのテキストを見せ合い、いろいろやり方が「違う」ということに驚きました。

講義中の座席が自由席だったり、座席が指定されていたり。先生の話を聞いてビデオを見て問題を解くだけなく、隣の席の人と意見交換をしたり、4人グループになって紛争事例を元に話し合ったりする講習があることも判明。

テストの問題数も、あるところでは○×式が30問、空欄記述式の問題が40問の合計70問あるところもあれば、○×式30問、記述問題が20問の合計50問だったり、と違います。

事前の予習についても「オンラインで問題を解かなければいけない」という厳しめのところから、「動画ももし見れたら見てきてください」というニュアンスのところまで、厳しさにも差があることがわかりました。

講習の日程が2日間でなく、1日という講習があることもわかりました。スケジュールは朝7時から夜10時まで……。すごい集中力を要求されそうです。

テキストの分厚さはかなり違った!

受講した同僚たちのテキストを写真におさめてみました。

同僚たちのテキスト

写真に並んでいるのは

のテキストです(2020年版)。

テキストをパラパラとみたところ、必ずおさえなければいけないポイントは同じでも、各社で特徴がありそうです。

マンホールの写真が細かく載っていたり、「重要事項説明書」をつくるプロフェッショナルになるため同じ売買の内容で繰り返し練習する工夫がされていたり、テキストの厚みが3倍は違うものもありました。

講習の修了率は99%を超えているらしいので、どこの講習を受けても同じと言えば同じなのかもですが、受けた機関によって学べることが違いそうなので、その後の業務にも差が出そうだなと思いました。

修了証がその場で発行されるところもあれば、簡易書留で2週間後、というところもありました。

事前に調べずパッと申し込んだので、これから受ける人には「いろんなところがありますよ!」と伝えようと思います。あとからわかったのですが登録実務講習実施機関一覧もありました。

大臣の講習を受けてみて、「しっかり勉強してください」と発破をかけていただいたり、試験には出ないけど「実務上大切なポイント」も教えていただいたり、土地の売買には常に緊張感が漂っているということが感じられました。

不動産売買に関わることは、人生における大きな買い物に接する場面であるし、すごい大変だ、と身が引き締まる思いで帰宅しました。

これから受講する同僚から話を聞くのも楽しみです。

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この記事を書いた人

清水まゆみ 宅地建物取引士・管理業務主任者

RENOSY マガジンスタッフです。 2017年から区分の不動産投資を始めました。現在は1物件の管理組合理事長を経験中。体験談を語っています。 【不動産投資をやってみた】体験レポート

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