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作成日: 2018.03.13

AIを活用した運用が増えている時代だからこそ、「現物資産の安定性」が大事

AIを活用した運用が増えている時代だからこそ、「現物資産の安定性」が大事

リスクが高まる日本の年金や医療の制度。国と心中しないために、資産運用を本気で考える方が増えています。しかし、ペーパーアセット(株や投資信託など)だけの投資では不安定さがあります。ここに現物資産を加えると、安定性が大幅にアップできます。

株や投資信託での貯蓄が過去最高に

投資に積極的な方が急増しています。総務省統計局のデータによると、日本人の貯蓄の約14%を株や投資信託などのペーパーアセットが占めるようになりました。これは過去最高の割合です(※2015年度、2人世帯のデータ)。日本人が投資に積極的になった理由は、次の3つが挙げられます。

  • 給与が増えない
  • 貯金をしても低金利
  • 膨大な借金による国家破綻リスク

最後に挙げた国家の破綻リスクをわかりやすくいえば、「国が信じられないので個人で打破したい」ということでしょう。国家の破綻まで行かなくても、「年金であれば受給年齢が上がる」「額が少なくなる」「医療であれば自己負担分が増える」といった可能性が高いと考えられます。

この年金や医療の不足分をカバーする有効な手段が「投資」です。よくいわれることですが投資は、株・為替・投資信託などに振り分ける「分散投資」がセオリーといえます。さらに、株であれば、国内株、海外の先進国株・新興国株などに細分化し、バランスの良いポートフォリオをつくることが大切です。これにより、たとえば新興国株でダメージがあっても、資産全体はしっかり守られるという構図になります。

ペーパーアセットだけでの投資は不安定

ただし、この「分散投資のセオリー」が通用しないケースもあるのです。ポートフォリオを株や投資信託などのペーパーアセットだけで組む方も多いですが、「一瞬で資産を失う不安定さ」があります。このリスクの原因は、運用の主役が人からコンピューターに替わってきていることです。コンピューターの自動売買は、通常の状態では効率的な運用ができますが、何かきっかけがあると極端な値動きを見せます。それが市場全体に波及し、さらなる暴落を引き起こしやすいのです。

2018年2月に起こったアメリカの株大暴落も、自動売買の弊害が指摘されています。もともとは「アメリカの金利の先高感」をきっかけに株価が揺らぎ始めましたが、コンピューターによる高速売買が拍車をかけ、「ダウ工業株30種平均」が市場最大の下げ幅を記録しました。この影響は世界中に広がり、日本の株価も大幅な落ち込みを見せました。今後、AIの担う役割が大きくなってくると、さらに予測不能の値動きをする可能性もあります。

不安定さも合わせ持つAIでの運用が主軸になる時代だからこそ、現物資産に注目したい

資産運用の難易度が上がる「AIが運用の主軸になる時代」だからこそ、ポートフォリオに加えておきたいのが、現物資産(リアルアセット)です。代表的なものとしては、金・プラチナ・不動産などがあります。現物資産のメリットは、価値が安定している点です。そのため、株や投資信託中心のポートフォリオに現物資産を加えると、バランスが良くなります。

現物資産は、株や投資信託のように一瞬で大幅な下落をすることはありません。金やプラチナは世界経済が不安定なときに、逆に信頼性が高まることもよくあります。不動産の運用益(家賃収入)も安定しています。オフィスは景気の影響が多少ありますが、住宅の家賃はほぼ影響を受けません。立地の良い不動産は、いくら不景気になってもニーズがあります。売却して現金化することもできますし、そのまま家賃収入を得ることも可能です。

資産運用というと、ネットで購入できる株や投資信託に目が向きがちです。たしかに、手軽で便利ですが、その分、不安定というデメリットを常に意識する必要があります。資産が失われてから時計の針を巻き戻すことはできません。現物資産で早めに補強しておくのが安全です。

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この記事を書いた人

RENOSYマガジン編集部

「不動産やお金の疑問をわかりやすく解決するメディア」を掲げ、本当にためになる情報の提供を目指すRENOSYマガジン編集部。税理士やファイナンシャルプランナーの人たちと共に、中立・客観的な視点で「不動産とお金」を解説、読んでいる人が自分の意思で選択できるように日々活動している。

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