軟弱地盤のマンションを買わないために。5クリックで地盤を調べる方法
中古マンション購入時のポイントの1つに「耐震性」があります。マンションの耐震性について気をつけていれば大丈夫と思いがちですが、建っている地盤についても注意が必要です。ネット上で簡単に調べる方法もあるので活用してみましょう。
マンション購入時の地盤の重要性
地震に関係するマンションの構造は主に3つに分けられます。それが「免震」「耐震」「制震」です。簡単にご説明すると、次のようになります。
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免震
地面と建物の間に免震装置を設置。地震により発生する揺れを装置で吸収し、建物への揺れを軽減するもの。 -
耐震
建物の基礎や柱などを通常よりも頑丈にすることで、大きな揺れにも耐えられる建物としたもの。地震などで発生したエネルギーを吸収する機能はないため、建物も大きく揺れてしまう。そのため、家具や壁などにダメージを負うことがある。 -
制震
建物に地震によって発生したエネルギーを吸収できるダンパーを設置することで、揺れを小さくする構造。費用を圧縮することのできる構造ながら、大きなダメージを受けた場合はダンパーの交換が必要となる。
一般的には、1番揺れの小さな「免震」構造が好まれる傾向にありますが、免震構造であるから安心という訳ではありません。建物の建設された地盤が弱ければ、たとえ建物が無事であっても液状化現象による地盤沈下などで床が傾くこともあります。
東日本大震災発生時には戸建て住宅の傾きなどが問題となりました。これらを防ぐにはより状態の良い地盤に建設されたマンションを選ぶことが重要となります。
地盤の強さは不動産業者でも分からないことがある
なるべく状態の良い地盤を選びたいところですが、専門的な内容のため、不動産業者でも分からないことがほとんどです。
そこでオススメするのが「GEODAS(ジオダス)」というサイトです。ジオテック株式会社という地盤調査などの事業を行う企業が運営している、地盤の状態を確認できるサービスです。
実際に「GEODAS」を使用してみよう
今回は例として、GEODASで恵比寿の地盤を確認してみましょう。確認までは5クリックで完了します。
1クリック目:まずは「GEODAS」で検索して、サイトのトップページにアクセスします。
2クリック目:赤枠で囲んだフリーサービスの方を選択しましょう。
3クリック目:次に東京を選択します。
4クリック目;その後、希望の市区町村を選択します。
5クリック目:今回は恵比寿一丁目の地盤を見てみます。
上記のように表示されました。
マップ下部にも説明されていますが、水色の丸がある地区が「良好地盤」。青色の丸が「軟弱地盤」です。他にも地盤補強をした地区などの情報も表示されます。
表示される地図は、マップ上部のプルダウンメニューから「地形図または地形分類図」から選択できるほか、運営会社であるジオテックと、そのほかの企業がおこなった地盤調査の結果をそれぞれ表示できます。
通常の使用であれば、デフォルトの「総て」の表示にしておけば問題ありません。
地盤を把握して長く安心して住めるマンションを選ぼう
中古マンションを購入する際には、地盤に加えてそのマンションの耐震構造もチェックしてください。築年数の経過した建物であれば耐震診断や耐震工事を行っていると思い込んでいる方もいるかもしれませんが、これらは努力義務であり、必ず行われている訳ではありません。だからこそ、地盤が良い状態の建物かを調べることが大切になってきます。まずは、ここでご紹介したGEODASで確認してみてください。
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