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作成日: 2018.06.04

マンションを買うなら値上がり前に。 「マンションを購入したい」女性が注意すべきこと

マンションを買うなら値上がり前に。 「マンションを購入したい」女性が注意すべきこと

ここ数年で、マンションを「買い時」と考える人が増えつつあるようです。

不動産経済研究所の発表によると、2017年の年間マンション販売戸数は7万7,363戸でした。これは前年より0.5%増えています。この動きは東京23区内で顕著で、対前年比は8.5%増となりました。

同研究所では、2018年の全国発売見込みは2017年より1.5%増えるとしています。「今、買っておかないと、今後さらに価格が上がるかもしれない」との予測が需要・供給それぞれの立場にあるようです。

こうした予測が生まれる背景には、地価に加え、建築資材や人的コストの高騰を受け、新築マンションの価格が上昇していることがあります。

2017年の新築マンション価格は、全国平均で1戸当たり4,739万円(前年比3.9%増)と、15年の4,618万円を上回って、過去最高を更新しました。首都圏は平均6,620万円(同11.3%増)となり、東京23区に至っては、平均7,094万円(同7.0%増)と、7,000万円台の大台に乗っています。

新築マンションの価格上昇に牽引されるように、中古マンションの価格も上がっています。東京カンテイのデータによると、2017年の首都圏平均は3,577万円(前年比2.9%増)、東京都平均が4,825万円(同1.3%増)、東京23区が5,319万円(同1.3%増)です。上昇傾向は2014年から続いており、東京カンテイは「首都圏や近畿圏で上昇率は鈍化している」としていますが、値下がりは考えにくい状況のようです。

こうした現状から「買いたいものの価格が、今日よりも明日が高くなるなら、今日のうちに買っておこう」と考えるのは自然なことかもしれません。

女性こそ賃貸でなく購入を

若いうちは賃貸に住み、結婚を機に分譲マンションに住み替える。マイホームは「終の棲家」(ついのすみか)--。住まいに関してはこうした考えが王道とされてきました。

しかし、男性、女性ともに働くことが当たり前になった今は、事情が変わっています。さらに、必ずしも結婚が人生に不可欠と考えない人も増えてきているようです。こうした女性たちが、「賃貸に家賃を払い続けるぐらいならば、自分の資産になるマンションを買いたい」と考えてもおかしくありません。

賃貸は、建て替えなどを理由に退去を迫られることもあります。その時、自分が単身高齢者になっていれば保証人も見つけにくく、転居先が見つからないかもしれません。

マンションの購入は、将来の生活設計と資産形成の2点を実現する上で、大きな意味があるのです。

選ぶべき物件は立地、管理、広さ

資産を買うわけですから、将来にわたってその価値が下がらない物件を選ぶべきでしょう。売却する時に購入金額と同水準か、場合によっては、より高く売れる物件が望ましいということです。そうは言っても、マンションは経年劣化とともに価値が下落しますので、例えば20年前に購入した物件を、購入価格と同じ金額で売ることはなかなか難しいことです。

しかし、立地や管理の仕方によっては、その価値を維持したり、下落を食い止めたりすることは可能です。よい立地のエリアは、景気などが原因で地価が大幅に下がることは少なく、上がるときは一気に上がります。管理が良ければ、マンションの美観や設備・機能は維持されます。専有部分もリフォームをしながら大事に使っていくことで、高評価を得られるでしょう。そもそも中古マンションを購入する際には、リフォームリノベーションを念頭に置いて買うことも珍しくありません。

立地では、駅に近いことを最優先したいところです。ポイントは「徒歩7分以内」です。新築マンションの供給状況をみると、購入者が求める最新の条件が分かります。

東京カンテイによると、2017年に首都圏で新築されたマンションのうち、徒歩7分以内の物件は、6割超を占めています。平均徒歩時間は6.9分と、前年度よりも短縮しています。つまり、「徒歩7分」を基準に、駅からの距離が近い物件を求める人が増えているということでしょう。

管理がなぜ重要かというと、管理の仕方で建物自体の劣化が進むことがあるためです。管理組合が健全に運営されなければ、管理費修繕積立金の運用が適切に行われません。また、清掃がおざなりだったり、管理人の防犯意識が希薄だったりすると、マンションの評判は一気に悪くなり、入居希望者は減ってしまいます。これらはすべて、資産価値の下落に直結するため、不動産の世界では「中古マンションは管理を買え」との言葉もあるくらいです。

このほか、最近の傾向として浮上しているのが、これまでより1人あたりの専有面積が広い物件ほど高く評価されることです。同じく東京カンテイの調べによると、2017年に新築されたマンションのうち、専有面積30平方メートル未満は、2016年に全体の19.7%でしたが、2017年は18.0%に縮小、30平方メートル以上50平方メートル未満は、6.4%から6.9%に拡大しています。この広さの物件は、おもに1人か2人用の住宅ですが、以前よりも広さが求められるようになったといえるでしょう。

資産価値が下がらないということは、「貸しやすい」という意味でもあります。転勤などで自宅に住めなくなることは、サラリーマンにはよくある話です。しかし、住宅ローンの支払いは待ってくれません。その間は他人に貸して、家賃収入を確保することがカギとなります。借り手が見つかりやすい物件の条件は、主要駅や大企業、大学の近くなど、やはり立地がモノを言います。人によって「住みたい街」は異なるでしょうが、個性的なエリアよりも、需要があるエリアを優先すべきなのです。

ライフスタイルやビジョンの整理を

こうした物件のスペックにもまして大切なのが、自身の状況や将来のビジョン、ライフスタイルでしょう。マンションを初めて買う人の多くが「家賃が住宅ローンに変わるだけだから買えるはずだ」「周囲の人が買っているから自分も買おうか」と考えて購入しますが、こうした判断は主体性のない考えといえそうです。

新築マンションの価格は、シングル用でも最低1,000万円はするでしょう。自分の人生にとって、マンションを買うことの意味を自分で説明できないようでは、後悔する日がいずれ来てもおかしくありません。まず、何のために買うのかを紙に書き出し、自問自答してみることを勧めます。

このマンションを購入してどんな暮らしをしたいのか。何年間、あるいは何歳まで住むつもりなのか。女性の場合は、結婚や出産の意思や予定があるのか、仕事で転勤はあるのか、親を介護することになりそうか、リタイア後には郊外の広い戸建て住宅に住みたいのかなど、思いつくことを書き出してみましょう。

想定されるライフイベントによっては、リフォームリノベーションによって対応が可能な場合もありますが、住み替えを迫られることがあるかもしれません。そんな時に、すぐに売却できること、そして売却すれば、ある程度のお金になることが大切です。物件に求めるスペックと、自身のライフスタイルの両面からチェックリストを作ってまとめてみましょう。

マンション購入までの流れ

買いたい物件が決定したら、いよいよ購入手続きに入ります。

新築マンションの場合は、先着順のケースが多いので早めに申し込むようにしましょう。場合によっては、数万円程度の申込証拠金を求められることがあります。契約に至った場合は手付金の一部に充てられ、契約に至らなければ返却されます。

中古マンションの場合は、仲介業者を通じて買いたい物件の売主に、価格や引き渡しの時期などの各種条件を示した「買付証明書」を交付します。売主が納得すれば売買契約に移りますが、別の買主が示した条件が良ければ断られることもあります。

購入申込から1週間前後で売買契約に移ります。契約直前に不動産会社から「重要事項説明書」を交付され、内容についての説明があります。物件自体のことや、管理形態、管理費修繕積立金、売主の瑕疵担保責任(不具合が後で見つかったときに一定期間内なら売主が責任を負うこと)、ローン特約に基づく契約解除のことなどを解説してもらい、売買契約書に署名と押印をします。

このとき、物件価格の5~10%を目安に手付金を支払います。売買契約後に契約を解除したい場合は手付金を放棄することになります。

売買契約が終われば、住宅ローンの本審査に入ります。金融機関で物件の評価額と本人の属性が審査されて、2週間から1ヵ月程度で結果が出ます。審査に通れば代金が決済され、引き渡しとなります。

よくある勘違いや後悔

住宅購入で絶対に間違えてはならないのが住宅ローンです。ところが、住宅ローンについて勘違いしている人が結構います。少し整理してみましょう。

多くの人が、購入したいマンションを見つけ、支払える頭金を用意し、借入額から返済期間と金利を選んで、毎月の返済額を計算します。これでは不測の事態に弱く、実際には支払いの継続が難しくなることもあります。支払総額を増やしたくないあまり、返済期間を短くしてしまったばっかりに、毎月の手元に残る現金が少なくなり、後悔する人もいます。住宅ローンのために毎日の生活の質を下げるのは、非常に苦しいことです。

そうではなく、自分の年収を考え、毎月の支払い可能額から逆算して借入額を出すのです。そうすれば支払いが安定し、貯金に回すお金や可処分所得が確保されるでしょう。

また同じ支出だからといって、住宅ローンと家賃の支払いを区別しない人がいます。賃貸では、3ヵ月程度の滞納で退去が求められますが、それでも即退去ということにはなりません。しかし住宅ローンを滞納すると、早くて3ヵ月程度でこれまでのような分割返済が認められなくなり、一括返済を求められます。4~5ヵ月後には裁判所から職員がやってきて事情聴取が行われ、6ヵ月経つと何の前触れもなく「競売期日通知」が届きます。こうなると競売は拒否できません。支払いが苦しくなったら、滞納する前に金融機関に相談しましょう。

見学時のポイント

現在では、気になった物件の間取りや室内設備に加え、立地や物件の構造、共用施設などのスペックについて、ネットや不動産会社からある程度の情報を仕入れることはできます。見学時には、これらが情報通りかどうかを確認することが大切です。特に中古マンションを購入する際は、先述の通り管理が極めて重要です。リノベ、リフォームを考えているなら、どう変えたいのか、変えられそうなのかという点も含めて、確かめておく必要があります。

具体的に目を光らせるポイントは、共用部分でしょう。エントランスからポスト周辺、階段、廊下、エレベーター内の清掃状況、ゴミ収集所、自転車置き場などが、整理整頓されているかを確認しましょう。清掃は誰がやっても同じと思われがちですが、業者によってスキルに大きな差があるものです。美観に対して意識の高い管理・運営がなされているマンションならば、業者選びにも抜かりがありません。こんなマンションなら、修繕積立金が不足して、大規模修繕の前に多額の拠出を求められるような不手際もないでしょう。

なお新築マンションの場合、全体の真新しさは魅力ですが、マンション管理の適切さを自分の目で観察できないというデメリットがあります。

マンションの購入は、人生に影響する大きなイベントです。新築や駅近の物件は人気ですが、その分高くなりがちです。中古物件をリノベする、駅から距離はあるが通勤に便利な始発駅を選ぶといった発想の転換も必要でしょう。購入する前の思い込みや決めつけを排除することも、良いマンションと出会うためのポイントといえるでしょう。

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この記事を書いた人

RENOSYマガジン編集部

「不動産やお金の疑問をわかりやすく解決するメディア」を掲げ、本当にためになる情報の提供を目指すRENOSYマガジン編集部。税理士やファイナンシャルプランナーの人たちと共に、中立・客観的な視点で「不動産とお金」を解説、読んでいる人が自分の意思で選択できるように日々活動している。

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