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公開日: 2018.07.31

マンションを選ぶ時、「天井裏」や「床下」も気にした方がいい理由

マンションを選ぶ時、「天井裏」や「床下」も気にした方がいい理由

中古マンションを購入する際、防音性を気にされる方は多くいます。マンションの防音性は、目に見えない二重天井二重床が重要になります。しかしどちらも見えないため、構造自体を把握するのが難しいのが現状です。ここでは14階建てと15階建てのマンションを比較することで、床下と天井裏の重要性を理解していきましょう。

同じ約45メートルのマンションでも14階建てと15階建てがある

マンションなどの高層建築物は、高ければ高いほど、建築基準法や消防法をクリアするためのハードルが上がります。一般的な目安として、高さ45メートル超になってくると構造計算が複雑になるため、45メートル以内のマンションが数多く見られます。

高さ45メートル以内のマンションは、階数でいえば14階または15階建てになります。どちらの階数を選択しても法律的には問題ありません。売り手側からすると、15階建ての方が戸数を多く確保できるというメリットがあります。逆に、買い手側からすると14階建ての方が1室あたりの高さをゆったりとれて住み心地が良いという点がメリットです。

15階建てにも買い手側のメリットがあります。土地の面積に対して階数を稼いでいる分、部屋数が多くなるため「分譲価格が安い→中古価格も安い」となる点です。しかし防音性重視の方は、14階を選択した方が無難でしょう。その理由を理解するために、少し詳しく「1室あたりの高さがゆったりとれる」という部分をみてみましょう。

14階建てと15階建てのマンションはどこが違うのか?

建築業界で使われる専門用語の「階高」という言葉を使って表現すると、「同じ45メートル以内で建てたマンションなら、15階建てより14階建ての方が、1階あたりの平均階高をとれる」ということになります。

階高とは、部屋の床面から1つ上の階の床面までの高さを表しています。この階高には、目に見える「床から天井までの高さ」に加えて、目に見えない「天井裏と、上の階の床下」が含まれています。15階建てのマンションは、この目に見えない部分を削って、階数を多くしているケースがあります。

15階建ては二重天井や二重床を省いて直張りをしている

では、天井裏と床下を削ってつくったマンションの住み心地はどうなるのでしょう?見た目の数値としては14階に近い「天井高」を確保できます。天井高とは目に見える部分、床から天井までの高さのことです。大きく違うのは、防音性です。

約45メートルで14階建てのマンションの部屋は、次のような建物構造となります。

  • 天井裏(二重天井
  • 天井
  • 室内空間
  • 床下(二重床
  • スラブ(コンクリートの層)

約45メートルで15階建てのマンションは、このうち「二重天井」または「二重床」を省いて、階数を確保しているケースが多いのです。具体的な方法としては、コンクリートスラブに下地と仕上げの床材や天井材を直接貼る「直貼り」や「直天井」です。

マンションは目に見えない構造まで理解して買うべき

配管の関係上、二重天井二重床の両方をなくすことはできませんが、15階建てのマンションはどちらか一方を削って、天井高を確保しているケースが多い傾向です。また、築古マンションなどはコンクリート層のスラブと配管が一体化していることもあります。このようなマンションは、リフォーム時に配管交換で手間も費用もかかりやすいという点がデメリットです。

いずれにしても、下の階または上の階との間の空間がなくなることで防音性が低くなり、生活音が気になる可能性が大きくなるので注意が必要です。14階建てと15階建ての違いにフォーカスしましたが、他の階数の場合でも二重天井二重床になっていると部屋の防音性に大きな影響を与えます。購入しようとしている部屋がどのような構造になっているかをしっかり把握し、納得したうえで購入しましょう。

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この記事を書いた人

RENOSYマガジン編集部

「不動産やお金の疑問をわかりやすく解決するメディア」を掲げ、本当にためになる情報の提供を目指すRENOSYマガジン編集部。税理士やファイナンシャルプランナーの人たちと共に、中立・客観的な視点で「不動産とお金」を解説、読んでいる人が自分の意思で選択できるように日々活動している。

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