マンション購入前にちゃんと考えておきたい!幸せな通勤のこと
新築よりも割安な中古マンションをうまく利用すれば、通勤の負担が少ない場所にマイホームを買いやすくなります。それによって、大都市に住みながら「通勤負担の少ない生活」をおくることも可能です。今回は、具体的に「どのような発想で立地を選択すればよいのか」について解説します。
割安な中古マンションなら会社の近所に住むことも可能?
通勤の負担の中身をより詳しく見てみると、「長距離通勤」と「電車の混雑率」の2つのテーマがあります。はじめに「長距離通勤」の部分に注目してみましょう。
2015年に実施した国土交通省の 「第12回大都市交通センサス調査結果」 では、首都圏の定期券利用者の平均乗降時間は67.7分です。近畿圏62.2分や中京圏61.1分も60分を超えており、東京だけでなく「大都市=長距離通勤」の流れが全国的なものであることがうかがえます。この長距離通勤の負担を緩和するなら、職場近くにマイホームを購入するのが有効です。
具体的には、職場の最寄り駅という選択もありますし、あるいは隣駅や2~3駅先にマンションを買えば、通勤時間を大胆に圧縮することができます。それどころか、会社のすぐ近くに住めば通勤時間10分圏内も夢ではありません。
自転車通勤をする場合は事前に会社に確認を
職場近くにマンションを購入すると同時に、自転車通勤デビューをする手もあります。自転車通勤であれば、仕事帰りにスーパーや商店街で買い物をするのにも便利です。ただし、自転車通勤の交通費の扱いに関しては企業ごとに対応が分かれるので、職場に確認してみることをおすすめします。また、駐輪場が確保できるかの事前確認も必要でしょう。自転車通勤には、「大雨の日は通勤しにくい」というデメリットもありますが、これは雨天の日だけバスや電車を利用すれば済みます。
首都圏の混雑率トップテンは?
通勤負担のもうひとつのテーマは、「電車の混雑率」です。いくら通勤時間を短くしても、満員電車に押し込められて通勤するのは、肉体的にも精神的にもきついものがあります。混雑緩和のために通勤の分散化が進んでいますが、首都圏にはまだまだ混雑率が高い路線がたくさんあります。 国土交通省が発表したデータ(主要区間の混雑率 平成28年) から、東京圏における主要区間の混雑率トップテンを見てみましょう。(国土交通省が統計をとっている区間。最混雑時間帯1時間の平均混雑率。小数点以下四捨五入)
- 東京メトロ東西線 木場→門前仲町 199%
- JR総武線(緩行) 錦糸町→両国 198%
- 小田急小田原線 世田谷代田→下北沢 192%
- JR横須賀線 武蔵小杉→西大井 191%
- JR中央線(快速) 中野→新宿 187%
- 東急田園都市線 池尻大橋→渋谷 184%
- JR東海道線 川崎→品川 184%
- JR総武線(快速) 新小岩→錦糸町 181%
- 東京メトロ千代田線 町屋→西日暮里 178%
- JR京浜東北線 川口→赤羽 176%
こうして見ると、混雑率が高いのは、マンションの立地で注目される駅が多いことが分かります。例えば、錦糸町、武蔵小杉、中野、品川、西日暮里などは最近、再開発が進んで人気の街です。
座れること重視の方は始発駅前の中古マンションを
通勤の負担を軽くすることを重視する方は、人気駅よりも、始発駅周辺のマンション購入をおすすめします。例えば、JR総武線の錦糸町→両国間を経由して都心に出ている方は、西船橋または津田沼駅などが始発駅になります。電車内が混雑していることには変わりありませんが、座っての通勤なら疲労がかなり緩和されるはずです。
「始発駅だからといって必ずしも座れるとは限らない」というご意見もあるかもしれませんが、何本か見送ることで確実に座ることができます。以上、通勤を考えた物件選びについて紹介しましたが、自分に合った通勤スタイルを手に入れていきましょう。
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