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2021.03.04

【解説】マンション売却前にクロスは張り替えるべき?

【解説】マンション売却前にクロスは張り替えるべき?

マンションの売却を開始すると、まず購入検討者が内覧にやって来ますが、そのときの室内の印象はとても重要です。できるだけ早く高くマンションを売るためには、少しでも内覧者に良い印象を持ってもらいたいものです。とはいえ、掃除はするとしても、実際に人が生活したお部屋というのは頑固な汚れや傷がつきもの……。売却前にどこまできれいにするべきか、迷いますよね。

マンションのクロス(壁紙)は、生活していれば経年劣化により傷み、汚れていくのはごく当たり前のこと。しかし、何もしないままでは「本当に売れるのか?」と不安になることもあります。そこで今回は、マンション売却前にクロスを張り替えるべきかどうかを解説します。

マンション売却時にクロス(壁紙)を張り替えなくていいってホント?

基本的に、マンション売却前の売主によるクロス張り替えは、さほど重要ではありません。なぜなら「自分で壁紙を選びたい」という買主もいますし、中古マンションを購入したあとは買主がリフォームを行うケースが一般的だからです。しかし、もちろんケース・バイ・ケースで、何もしなくてもいい場合もあれば、クリーニング程度でOKな場合、張り替えた方がよい場合もあります。これはマンションの特性や、クロスの劣化具合によって異なります。

では、なぜマンション売却時にクロスの張り替えをしなくてもいいのでしょうか? 以下の4つの理由が考えられます。

1. 中古マンションである以上、リフォーム前提で購入する買主もいるから

築年数にもよりますが、そもそも中古マンションの売却であることは買主も理解しており、リフォームリノベーションで「自分の好きなようにしたい」というケースもあります。そのため、ある程度の損傷であれば、クロスの経年劣化も買主にとっては想定の範囲内である場合がほとんどです。

また、クロスを張り替えた分が売り出し価格に上乗せされているよりも、現状維持のまま安く購入できた方が買主も得だと感じる場合があります。経年劣化のレベルであれば、クロスは張り替えなくても問題なく、クリーニングで十分きれいになるレベルの汚れである可能性もあります。クロスの張り替えほど費用もかからないので、クリーニングを検討してみるのもよいのではないでしょうか。

2. 自分の好みのクロスに張り替えたい買主もいるから

中古マンションの購入を検討している買主のなかには、購入後に自分でクロスの張り替えを頼もうと考えている人もいます。もし売主がマンション売却前にクロスを張り替えていたとしても、買主の好みでなければ、引き渡し後に買主が再度張り替える可能性があります。つまり、買主にとってはクロスの張り替えが購入の決め手の一つにはならないといえます。

新しいクロスはきれいで明るいイメージがありますが、クロスの色やデザインが買主に響かなければ、せっかくクロスを張り替えても売主の立場からするともったいない結果となってしまいかねません。マンション売却前のクロス張り替えについては、慎重な判断が必要です。

3. クロス張り替えは売却価格にほぼ影響しない

新しいクロスは、きれいで明るいイメージがあるため見栄えも良く、買主に好印象を与えるのは確かです。何もしないままよりは内覧時の印象が良くなり、成約の可能性も高まります。

しかし、クロスがきれいだからといって、必ずしも売り出し価格に上乗せできるわけではなく、重要なのは建物や付帯設備などの現況です。

基本的に売却価格は、実際に取引されている不動産相場や、土地の路線価などによって算出され、売り出し価格が決まります。そのため、工事費以上の利益を見込んでの張り替えはあまりおすすめしません。

4. クロスを張り替えるとほかの傷や汚れが目立つから

クロス全体を張り替えると、部屋全体が明るくなり、物件のイメージがアップします。しかし、クロスの一部だけを張り替えた場合は、張り替えなかった部分の劣化がかえって目立ってしまいます。そのため、一部だけ張り替えるのはできるだけ避けたほうが無難です。

また、クロス全体を張り替えたとしても、柱や床などの傷や汚れが余計に目立ち、逆に使用感を指摘する内覧者の方もなかにはいるようです。

クロスを張り替えた方がいい場合とは?

先述した通り、原則としてクロスを張り替える必要はありません。それでも、クロスを張り替えた方がよいケースもあります。では、どのような状態だとクロスを張り替えるべきなのでしょうか? 考えられるケースは5つあります。

1. 築浅マンションなのに汚れている場合

まだ築年数が経っていないマンションの場合、買主が求める条件の一つが「きれいさ」です。実際に、築5~10年以内のマンションは、クロスが汚れていない物件が多く、あまり費用をかけてリフォームをしなくてもそのまま住める場合があります。

ところが、タバコや子どもの落書きなどによって著しくクロスが損傷している場合は、築浅マンションを購入する買主のメリットが損なわれてしまいます。例えば、「きれいさ」を期待して築浅物件を探している人が、内覧の際にボロボロのクロスを目撃してしまった場合、「リフォームをしなければならない物件なら、もっと築古でもよい」と考えを改めてしまう可能性もあります。そのため、築浅マンションなのにクロスが汚れているのであれば、クロスは張り替えておいた方が、機会損失リスクの軽減につながる場合があります。

2. クロスの臭いが取れない場合

いくら掃除をしても室内の臭いが気になることはありませんか? クロスにペットやタバコ、カビなどの臭いが染みついている可能性が考えられます。特に、北側の部屋で日当たりや風通しが悪いところはカビ・雑菌などが繁殖しやすいため、嫌な臭いの原因になりがちです。そのまま放置すると、カビはさらに繁殖し、クロスに付着したタバコの有害物質は居住者の健康に影響を及ぼしかねません。

あまりにも臭いがひどい場合は、臭いのもととなっているもの(カビや雑菌)の範囲が広がっている可能性もあるため、クロスを張り替えるなどの対応が必要です。

3. 際立って目立つ汚れがある場合

築年数にかかわらず、はっきりと目立つ汚れがある場合は、張り替えの検討をするのがおすすめです。

マンション売却は、内覧時の印象で買主の判断が左右されるケースもあるため、できるだけ清潔な状態を保っておきたいところです。経年劣化による汚れは気にならなくても、明らかに目立つ汚れ(ペットの排泄物によるシミやカビの繁殖など)だと物件の印象を悪くしてしまいます。いくら拭いても取れないような汚れは、クロスの張り替えで対応するしかない場合もあります。

4. 壁に開いた穴が目立つ場合

子どもがおもちゃをぶつけたり、模様替えで家具をぶつけたりして、壁に穴が開いてしまった場合は、クロスを張り替えることで対応できます。ただし、クロスだけではなく壁の修理もしなければならないので、壁の修繕費用も考慮する必要があります。穴を塞いだうえで、クロスの張り替えをしてもらうとよいです。もしマンション内覧時に壁の穴が目立っている場合、購入希望者は壁のリフォーム代もイメージするため、物件の印象としては良くありません。マンションの修繕費用がかかる分を売買価格に反映(相場よりもやや安く)していればよい場合もありますが、「壁の穴」はマイナス要素になるため、早めに壁の修繕とクロス張り替えを検討しておくことが大切です。

5. 物件の印象を良くしたい場合

目立った汚れがなくとも、物件の印象を良くしたいと考えるならば、クロスの張り替えを検討してもよいでしょう。

クロスを張り替えることが部屋のイメージアップにつながれば、それだけ物件に興味を持つ人が増えます。内覧者が増えれば、それだけ成約の可能性は高くなります。

また、買主が売却価格の交渉してきた場合に、「値下げの材料になりにくい」といったメリットがあります。

クロスを張り替えるときの相場は? 

クロスの張り替えをしたい・張り替えなければならないと判断した場合、気になるのは張り替え工事の金額ではないでしょうか。 

一般的なマンションの広さを60~80平米(ファミリータイプのケース)とした場合、すべての部屋の壁と天井のクロスを張り替えたときの相場は30~50万円です。なお、クロスの張り替えは、部屋の広さやクロスのグレードによって異なります。

特定の部屋だけを張り替えたい場合、広さによって変わりますが、おおよその相場は以下の通りです。

  • リビング・寝室・和室などの居室:5~7万円前後
  • トイレ・洗面所・キッチンなどの水まわり:4~6万円前後

クロスの張り替えはお金がかかるので、業者に見積もりをとってから張り替えするかどうかを判断するとよいです。

トラブル防止のために、隠れたクロスの状態を確認しよう 

中古売買では現況渡しが基本であり、クロスの汚れは経年劣化とみなされることが多いですが、引き渡し後のトラブルの原因になることもあります。例えば、「絵画をはずしたら大きな穴が空いていた」「ベッドを移動したらカビが繁殖していた」ということを、買主が把握していなかった場合、故意に隠していたのではないかと補修費用を請求されることもあります。売却前には今置いてある家具の裏側などをチェックし、汚れやカビ、大きな損傷があった場合は内覧時・売買契約前に先方に伝えるようにしましょう。

クロスの張り替えは現況と売却価格とのバランスが大事

基本的には、マンション売却時にクロスの張り替えをする必要はありません。なぜなら、中古不動産の売買は「現況渡し(現状のまま引き渡す)」が原則だからです。極端にいえば、もしクロスが破れていても、マンションの現況と売却価格とのバランスが取れていれば買主は納得します。とはいえ、「もっと早く高く売りたい」という場合は、クロスや天井を張り替えることで内覧時の印象が良くなるケースもあります。

例えば、マンションの室内がきれいで買主がリフォームをする必要がないのであれば、「引き渡し後、リフォーム等の手間がかからずすぐに住むことができる」という付加価値をつけることができます。また、買主が負担するリフォーム費用がない分、売却価格が相場よりやや高くても売れる可能性がありますので、その事実を仲介会社に伝え、アピールポイントとしてしっかり訴求してもらいましょう。どちらにしろ大事なのは、クロスの状況を買主にしっかり把握してもらうことです。

クロスの張り替えの必要性は、売却マンションの特性や現況を考慮し、総合的に判断する必要があります。ターゲットになる顧客の属性等にも左右されるため、迷ったら売却を依頼する仲介会社に相談し、不動産のプロによるアドバイスを受けるのが一番でしょう。

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※本記事では、記事のテーマに関する一般的な内容を記載しており、より個別的な、不動産投資・ローン・税制等の制度が読者に適用されるかについては、読者において各記事の分野の専門家にお問い合わせください。(株)GA technologiesにおいては、何ら責任を負うものではありません。

この記事を書いた人

RENOSYマガジン編集部

「不動産やお金の疑問をわかりやすく解決するメディア」を掲げ、本当にためになる情報の提供を目指すRENOSYマガジン編集部。税理士やファイナンシャルプランナーの人たちと共に、中立・客観的な視点で「不動産とお金」を解説、読んでいる人が自分の意思で選択できるように日々活動している。

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