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公開日: 2020.02.04 更新日: 2024.05.14

RENOSY建物管理セミナー初開催!レポート

RENOSY建物管理セミナー初開催!レポート

RENOSYの中古マンション区分オーナーのみなさまにとって、「絶え間なく入居者さんのいる状態を長期間キープすること」は何より大切です。この状態を維持するために、所有物件の「物理的・ハード面での建物管理の大切さ」を知っていただきたくて、小さなセミナーを開催しました。その模様をお伝えします(セミナーは2020年1月に開催されました)。

建物管理の大切さを知っていただくためのセミナー

今回は初のセミナーだったこともあり、少人数による開催でした。建物管理について関心があるRENOSYの不動産投資オーナーの方々に集まっていただきました。

月日が経つと、マンションは「モノ」なので、自然に劣化していきます。建物管理とは、この劣化の度合いを、管理を適正に行うことによって遅らせようという取り組みです。

実際に、管理が行われているかどうかで、劣化の度合いはかなり変わってきます。自分が住む家ではないけれど、オーナーも投資先の建物管理に関わっていきましょう、という提案です。

マンション管理士によるマンションレクチャー

建物管理セミナーの講師は、RENOSYの建物管理に関する業務をしている小海川(おみがわ)。

GA technologiesの小海川。マンション管理の専門家です
GA technologiesの小海川。マンション管理の専門家です

マンション管理士・宅地建物取引士・マンション維持修繕技術者で、3件の区分マンションを所有するマンションオーナーでもあります。小海川による建物管理セミナーのあと、参加者を交えた座談会へと続きます。

所有マンションの資産価値の維持・向上のために、マンションの管理組合の運営に関心をもってもらおうと、小海川自身の事例も交えながら理解を深めていきました。

管理費・修繕積立金ってなに

まずは、漠然としたイメージしか持たれていないであろう、管理費修繕積立金についてから。

物件を選ぶときにみるマイソク(販売図面)は、物件価格と利回りに目が行きがちで、収益のシミュレーションを確認する際にも管理費修繕積立金は「毎月納めなければならないもの」くらいにしか考えられていないかもしれません。

「納めなければならない管理費修繕積立金」はどこに集まっていくのか。それは管理組合なのですが、そもそも管理組合とはどんな組織なのか、を確認していきます。

管理組合へは強制加入

国家運営とマンション管理運営の比較
国家運営とマンション管理運営の比較

マンションを購入すると、いやでも強制的に管理組合に加入しなければならないし、管理費修繕積立金も必ず払わなくてはならないものとなります。

少々飛躍しますが、国を改善したいとなると約1億2,000万人という大勢の人が関係します。それがマンションの改善ならば、例えば50戸で構成されているマンションと国とを比べたら、自分の意見も反映されやすいし、関わりやすいですよね、という比較もありました。

そして自分が「購入したマンション」というのは、いったいマンションのどの部分かというおさらいもします。

専有部分と共用部分について
専有部分と共用部分について

建物を構成する柱や天井はあくまでもそのマンションを所有するみんなの「共用」の持ち物なんだ、ということを確認しました。

管理組合の主体者はだれか

マンションに関して、意思決定は誰がしているの?というと「管理組合」です。運営を誰が行うかというと、主体は50戸のマンションなら50戸の所有者全員なのですが、現実問題として全員参加はなかなか難しい。そこで、代表者を選出します。

年に1回は、「総会」を必ず開催しなければいけない、ということが法律で定められています。マンションについての決定は、最高の意思決定機関である総会が行います。マンションの所有者から集めた管理費修繕積立金の使い方も、すべてこの総会で決まります。

これが建前です。

しかし管理費および修繕積立金の使い方を決める主体が所有者となっているかというと、実際には建物管理会社が運営の主体となっていることが多いです。

投資用マンションの場合、委託を受けて、管理組合の代表は建物管理会社ということが多いです。

実際にそこに住むマンションであれば、管理組合の運営を輪番でまわしていくとことは多いです。それが投資用マンションとなると、そのマンションに住んでいないので「管理組合、あるんだろうね」くらいのイメージで、日々そこで暮らす住人の意識とはまったく違うのが現状ではないでしょうか。

小海川が過去関わってきた事例から、半数近くのマンションでは、管理組合の代表者のなり手がいないため、やむを得ずに、代表者を建物管理会社にしているとのこと。

「建物を管理してほしい人」と「建物を維持する人」が同じ人になってしまうと、どうしてもチェック体制が弱くなります。チェック機能が働かないと、法律には違反していないとしても、お金の使途が不透明などということが起きているそうです。

なので、投資用マンションも、管理費修繕積立金をおさめている以上、より主体的に関わっていきましょうと呼びかけます。

総会の案内がきたら、資料を読みましょう

あくまでもそのマンションを所有するのは各所有者なので、総会の案内がきたら、ぜひ中身を読んでください。会計報告書を見ましょう。

  • 管理費の収支がプラスになっているか
  • 修繕積立金がどれだけ貯まっているか

見るポイントは上記2つです。ただ、実際の見極めは難しいそうです。

長期修繕計画について

国交省は、25年以上の長期修繕計画を立てるようにというガイドラインを出しています(追記:令和3年のガイドライン改正により「計画期間が30年以上で、かつ大規模修繕工事が2回含まれる期間以上」となりました)。なので基本的に各マンションには長期修繕計画があり、工事予定と工事金額が記載されています。

ただしあくまでも計画のため、記載通りの項目や金額で進むわけではありません。その都度、総会で議案となります。それに対して所有者が「賛成」「反対」かを決めます。

おおよそ15年に一度は発生する大規模修繕工事があります。このタイミングでいきなり「大規模修繕があるからお金ください」という事態となっても、高額な金額を払えない。なので、毎月積立をして、資金を貯めているのです。

管理費修繕積立金を節約する方法についても、いくつかの事例が紹介されました。

大規模修繕工事の例で、3,000万円で提案された見積内容を、工法や修繕項目を調整することで1,200万円近くまで引き下げた事例もありました。

コーヒーとケーキとフランクな座談会

小海川のレクチャー後、オーナーのみなさまが気になっていることを話していただきました。

建物管理セミナー 座談会の様子

「役員にはどうやってなれるんですか?」

「議題の項目のよしあしの見極めは?」

建物管理セミナー 座談会の様子

修繕積立金の値上がりの根拠を知りたいときはどうしたらいいですか?」

建物管理セミナー 座談会の様子

「いま持っている物件に関しては、総会の議案もしっかり考えられていて説明もわかりやすいですし、建物管理に詳しくない自分が出て行ってもいいのかな、とも思います」

関心をもって、議案に対して判断して、という講義だったので「建物管理に詳しくになるにはどうしたらいいですか?」という疑問も生まれます。

いきなり専門書を読むわけにもいかないから…ということで、比較的わかりやすいサイトをご紹介する場面もありました。

参加された方たちから、オーナー同士で会話する機会がなかなかなく、今後もオーナー業に関する会話ができたらいいな、という意見が出ました。そこでセミナー終了後もコミュニケーションがとれるツールを用意してセミナーは終了しました。

建物管理セミナーはこれからも定期的に開催していきます。第2回オーナー交流会&建物管理セミナーは3月を予定しています。

関心のあるオーナーのみなさま、ぜひご参加ください。

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「理想の暮らし」を一気通貫でサポートするRENOSY
「理想の暮らし」を一気通貫でサポートするRENOSY

RENOSYでは、大学生になって「家を借りる」ところから、「自分が住む家を買う」そして「不動産に投資する」まで、住まい・暮らしに関わることを一気通貫で提供することを目指しています。

※本記事の情報は、信頼できると判断した情報・データに基づいておりますが、正確性、完全性、最新性を保証するものではありません。法改正等により記事執筆時点とは異なる状況になっている場合があります。また本記事では、記事のテーマに関する一般的な内容を記載しており、より個別的な、不動産投資・ローン・税制等の制度が読者に適用されるかについては、読者において各記事の分野の専門家にお問い合わせください。(株)GA technologiesにおいては、何ら責任を負うものではありません。

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この記事を書いた人

清水まゆみ 宅地建物取引士・管理業務主任者

RENOSY マガジンスタッフです。 2017年から区分の不動産投資を始めました。現在は1物件の管理組合理事長を経験中。体験談を語っています。 【不動産投資をやってみた】体験レポート

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