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公開日: 2020.09.30 更新日: 2023.02.15

不動産の管理は委託すべき? 自主管理と徹底比較してみた

監修:
小海川正浩 (マンション管理士・宅地建物取引士・マンション維持修繕技術者・賃貸不動産経営管理士)
不動産の管理は委託すべき? 自主管理と徹底比較してみた

不動産を所有したときから始まる不動産管理。所有物件に入居者が決まったら、日々の管理がスタートします。不動産管理とは、賃貸として貸し出す建物のメンテナンスや清掃、賃貸物件に入居する人から物件の設備故障等で連絡を受けた際の対応業務などをはじめ、多岐にわたります。自分で所有物件の管理をすることももちろん可能ですが、その業務の煩雑さから、管理業者に委託する人は多いです。不動産管理は委託すべきか自主管理すべきか、解説します。

不動産管理を委託するとどうなる?

不動産の管理を委託する最大のメリットは「自分の時間を有効に使える」という点ではないでしょうか。管理のプロに依頼できるため、不動産経営初心者にとっても安心して任せることができます。

そもそも不動産管理で行わなくてはいけない業務には、どのようなものがあるのでしょうか。一例を紹介します。

  • 入居者募集
  • 入居者との新規契約、契約更新
  • 共用エリアの清掃、建物のメンテナンス
  • 部屋の設備不良の際の対応
  • クレーム、その他入居者からの問い合わせ対応
  • 退去時のクリーニング
  • 退去後の修繕
  • 家賃の入金確認など集金代行
  • 滞納時の督促

特にクレーム対応は多岐にわたり、入居者が近隣に迷惑をかけてしまうケースや、近隣住民の騒音などで入居者が迷惑を被るケース、近隣住民と口論になるなどのケースもあります。

共用エリアにゴミを放置している、物件内にネズミなどの害獣が出たので駆除をしてほしい、水漏れしている、ペットの鳴き声や臭いがするなど、住んでいる人にしかわからない困りごとがあった際、逐一駆けつけて問題解決をするのは手間なものです。それらの業務を委託できるのが管理会社です。

管理会社と一口に言っても、さまざまな種類の管理会社があります。法律で管理に関して規制があるわけではありませんが大きく分けると賃貸管理建物管理の2つに分けられます。入居者管理は次のようにさらに細分化されます。

【関連リンク】
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不動産仲介業務から日々の管理まですべて委託できる管理会社

まずは、入居者募集に伴う物件紹介や、入居に関する契約、その後の管理業務まで一任できる会社があります。

不動産会社の中には、投資用物件の購入から、所有する間の管理業務、さらに不動産投資の出口である所有物件の売却の仲介業務まで、ワンストップで提供する会社もあります。

入居後の管理のみを委託できる管理会社

入居後の管理のみをお願いできる会社です。入居者の募集は大家自ら行う場合などに利用されます。入居者の管理と共用エリアなどの建物管理の両方を一任するなど、委託範囲は契約によります。

なおマンション一棟を所有するオーナーは建物管理について決定できますが、分譲マンションの場合は、共用部分の建物管理はマンションの管理組合が管理方法を決定します。

集金管理代行のみを委託する場合

家賃の集金業務のみ委託する方法です。回収した家賃のうち、手数料を差し引いた額が大家のもとに入金されます。

管理会社が家賃滞納保証のサービスを提供していれば、万が一入居者が家賃滞納を起こした場合でも、管理会社が代わりにオーナーに家賃を振り込んでくれて、入居者への催促は管理会社が行ってくれるなど、管理会社によってサービス内容は異なります。

サブリース会社に委託する場合

集金を代行するのではなく、入居者の有無・家賃の入金の有無に関係なく家をまるごと管理会社に借り上げてもらい、第三者へ転貸する方法もあります。サブリースといいます。

サブリース会社に物件を借り上げてもらい、賃貸経営のすべてを代理で行ってもらう方法では、オーナーが受け取れる賃料は本来の額より下がり、礼金更新料などもサブリース会社の取り分となります。

サブリース契約では、退去時や空室が続いた際、次の借主を早急に見つけるために家賃の値下げ交渉があったり、会社が倒産し家賃回収ができなくなったりするなど、「サブリース問題」とよばれ社会問題になったこともあります。契約の際は、安心できる会社であるか、契約期間や内容などを細かく慎重に検討する必要があります。

不動産の管理を自主管理する場合との比較

実際のところ、自主管理と委託管理はどちらがよいのでしょうか。メリットデメリットを見てみましょう。

自主管理のメリット

  • 金銭的な出費がない
  • 賃貸経営について学べる
  • 所有物件に詳しくなれる
  • 入居者や近隣住民と交流がもてる

自主管理のデメリット

  • 苦情や問い合わせに365日対応しなければならず、時間的拘束がある
  • 設備不良や害獣・害虫駆除などの有事に、都度業者選びをしなければならない
  • 人付き合いをしなければならない
  • 問題があった際に一人で解決しなければいけない

委託管理のメリット

  • 賃貸管理に豊富な経験がある
  • 設備不良や害獣・害虫駆除などの有事に業者を紹介してもらえる
  • 大家自身が賃貸管理で時間的な拘束を受けることがない
  • 入居者トラブルなどのストレスを抱えずに済む
  • 所有する物件が複数になってもまとめて委託できるので手間は増えない
  • 問題解決の際の相談相手になってもらえる

委託管理のデメリット

  • さまざまな企業とサービスがあるので選定するのに手間がかかる
  • コストがかかり利回りが悪くなる
  • 物件について大家自身が詳しくなれない

自主管理の場合、委託管理の場合、どちらにもメリットデメリットは存在します。メリットデメリットを比較した上で、納得できる方法を選びましょう。

自主管理と委託管理、どちらを選ぶべき?

自主管理と委託管理は、それぞれどのような人が向いているかを解説します。

自主管理に向いている人、向いている条件

所有物件を自分で管理するには、何といっても「人付き合いが苦ではないかどうか」が重要なポイントです。入居者のトラブルの際はもちろんですが、普段から入居者とコミュニケーションを取ることで、トラブルを未然に防ぎより良い関係を築くことができます。入居者や近隣住民と円滑なコミュニケーションが取れる人は、自主管理に向いているでしょう。

また、ゆくゆく専業大家になりたい人は、自主管理の物件を持ってみるのもいいかもしれません。自主管理によって大家業に詳しくなれるのであれば、実践の勉強として今後大いに役に立つはずです。

自主管理には、向いている条件もあります。自主管理するうえで欠かせないのが、

  • 物件から距離が近いこと
  • 有事の際に駆けつけられること

の2つ。例えば自分の住む物件の一区画を賃貸として貸し出す場合などは、委託せずに自主管理する方がおすすめです。

委託管理に向いている人

委託管理に向いている人は、本業が別にあるなどして、賃貸管理に時間を割くことができない人、自主管理のような人付き合いが面倒な人が当てはまります。

また、所有物件の戸数が多ければ多いほど、自主管理の負担も比例して増えます。そのほか、所有する物件が自分の住居から遠い場合も、委託契約にしたほうが安心といえるでしょう。

いずれの場合でも、管理を怠ると入居者の早期の退去につながることもあるため、空室を防ぐためにもしっかりとした管理が必要です。

まとめ

所有する物件の管理を自分で行うか管理会社に委託するかは、所有物件の戸数や自分の性格の向き不向きなども考慮したうえで決めるのが良さそうです。また、管理会社に委託する場合は、数社のサービス内容と料金をしっかりと比較・確認したうえで、判断しましょう。

担当者と合うかどうかも重要です。委託してみてからコミュニケーション面でストレスを感じるようであれば、委託した意味も半減してしまいます。

※本記事の情報は、信頼できると判断した情報・データに基づいておりますが、正確性、完全性、最新性を保証するものではありません。法改正等により記事執筆時点とは異なる状況になっている場合があります。また本記事では、記事のテーマに関する一般的な内容を記載しており、より個別的な、不動産投資・ローン・税制等の制度が読者に適用されるかについては、読者において各記事の分野の専門家にお問い合わせください。(株)GA technologiesにおいては、何ら責任を負うものではありません。

この記事を書いた人

RENOSYマガジン編集部

「不動産やお金の疑問をわかりやすく解決するメディア」を掲げ、本当にためになる情報の提供を目指すRENOSYマガジン編集部。税理士やファイナンシャルプランナーの人たちと共に、中立・客観的な視点で「不動産とお金」を解説、読んでいる人が自分の意思で選択できるように日々活動している。

この記事を監修した人

小海川正浩 小海川正浩 マンション管理士・宅地建物取引士・マンション維持修繕技術者・賃貸不動産経営管理士

大学卒業後、司法書士事務所に入社。不動産登記や商業 登記、企業コンサルタントを担当。 その後、大手不動管理会社に入社。建物管理部門を担当。 マンション管理組合のフロント業務などの業務に従事。 2019年2月、自身の投資用マンション購入を機に GA technologiesにジョイン。業界初のサービス「タテカンさぽーと」を開発。

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