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作成日: 2018.08.01

住宅ローンの返済で「ボーナス払い」は選択しない方がいいってホント?

住宅ローンの返済で「ボーナス払い」は選択しない方がいいってホント?

住宅ローンの返済には、毎月決まった金額を返していく方法と、ボーナス時に上乗せして返済する方法の、2つの方法が一般的です。雇用が不安定な時代においては、「ボーナス払いのリスク」の指摘が目立ちますが、勤めている会社や職種などによっては、ボーナス払いのメリットが大きい人もいます。ボーナス払いの仕組みをよく知って、活用すべきかどうかを正しく判断しましょう。

住宅ローンのボーナス払いの仕組みとは?

ボーナス払いとは、月々の返済とは別に、ボーナス時期の年2回、加算して返済することを言います。例えば、毎月8万円の返済をしている場合、「ボーナス時期に10万円プラスして返済する」といった返済方法です。住宅ローンにおけるボーナス払いを厳密に言うと、「毎月返済する分」と「年2回返済する分」を併用で借りるという考え方になります。

一見、毎月分とボーナス払い分は一体になっているように見えますが、実際には併用で借りています。ボーナス払いを採用するメリットは、毎月の返済額を抑えられることです。一方で、雇用が不安定な社会ですので、会社の業績によってボーナスが減ったり、転職でボーナスが減ったりするというリスクもあります。そのため、「ボーナス併用払いはしない方が良い」という意見も最近は聞かれるようになりました。

公務員や安定性の高い企業に勤めているなら選択も

ボーナス払いの選択は、ボーナス額に浮き沈みがあるベンチャー企業や中堅企業、大手企業でも業績とボーナスが連動している場合や、年俸制によりボーナスがない場合にはリスクがあります。

しかし、すべての人にリスクがあるというわけではありません。勤務先の規模などによっては検討してもよい場合があります。例えば、公務員や一部上場企業などにお勤めの方ならボーナスが減ったり、なくなったりするリスクが少ないためボーナス払いの選択があっても良いでしょう。

ボーナス払いをしたときと、しなかったときの返済額の差は?

では、ボーナス払いを選択した場合としなかった場合で毎月の返済額はどれくらい違うのでしょうか。例として3,000万円の住宅を購入し、金利1.5%で30年払いの場合で試算してみます。ボーナス払いは年に2回、約10万円を加算して返済する設定にします。  

月々の返済額 ボーナス払い返済額 ボーナス払い時合計
ボーナス払いなし 10万3,536円 0円 10万3,536円
ボーナス払い併用 8万6,797円 10万678円 18万7,475円

この例の場合、ボーナス払いを併用することで、月々の返済額は約2万円減らすことができます。

ボーナス払いを採用するときの注意点としては、直近のボーナス額から支払額を割り出すのではなく、過去の不況時の「一番低かったボーナス額」をベースに返済額を決めるということです。そうすれば、ボーナスが大幅減額されても、ムリなく払いやすくなります(もちろん想定外の減額もありますが……)。

ベンチャー企業に勤めていてもニーズの高い職種なら選択も

また、ベンチャー企業や中堅企業に勤めている方でも、雇用ニーズのある分野・職種ならボーナス払いのリスクが少ないとも考えられます。分かりやすい例としては、AI分野のエンジニアやビッグデータに詳しいマーケターなどです。人材が不足しているこういった職種の方は、万が一会社が倒産したり、業績が悪化したりしても、雇用ニーズあるので転職がすぐに決まる可能性が高いでしょう。また希望する収入が得られるとも予想できます。

自分には「ボーナス払いが合っているのか」「そうでないか」をしっかり見極めたうえで採用してください。

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この記事を書いた人

RENOSYマガジン編集部

「不動産やお金の疑問をわかりやすく解決するメディア」を掲げ、本当にためになる情報の提供を目指すRENOSYマガジン編集部。税理士やファイナンシャルプランナーの人たちと共に、中立・客観的な視点で「不動産とお金」を解説、読んでいる人が自分の意思で選択できるように日々活動している。

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