【中3でFP2級に合格】FP夫婦が実践! お金に一生困らない子を育てる方法
お金は人生と切っても切り離せないとても大切なもの。
だから、子供にはしっかりとしたマネーリテラシーを身につけてほしい。けれど、自分自身、お金のことを正しく理解できているかというと、ちょっと心もとない。そんな悩みを抱えている家庭は意外と多いかもしれません。
今回は、仕事柄得た知見や、我が子へのお金の教育をもとに、お金に一生困らない子を育てるためのヒントをお伝えしていきます。
おそらく史上最年少! 中学3年生でFP2級を取得
筆者は夫婦ともにファイナンシャルプランナーであり、これまでに2,000人以上のマネー相談にのってきました。書籍は執筆・監修合わせて120冊、累計200万部です。年間の講演数は100回を超えています。
今年、息子が、資産運用、資金計画、不動産、税金、相続などお金まわりの多岐にわたる専門知識を証明する国家資格ファイナンシャル・プランニング(FP)技能士の2級を中学3年生で取得しました。FP協会に問い合わせたところ、合格時の年齢データを保管していない(CBT試験に変わったことも影響)ということで、明確な回答はもらえませんでしたが、おそらくは史上最年少です。
マネーリテラシーの格差は、学歴や職歴とはリンクしない
若い人のマネー相談を受けて驚かされるのは、有名な大学を出て、大企業で働く20代、30代から、実は、数百万円の借金があると打ち明けられる機会が少なくないことです。
理由としては、クレジットカードのリボ払い、FXや暗号資産などのレバレッジ投資が多いです。さわやかで利発そうな若者から、「もうすぐ結婚するので、それまでにこの借金をなんとかしたい」といった相談を受けることがあります。一方で、堅実にお金を貯め、積立投資などで戦略的にお金を増やしている20代、30代も多くいます。
若い人たちのマネーリテラシーは二極化しています。そんなマネーリテラシーの格差は、学歴や職歴とはあまりリンクしていないようです。お金と上手につきあうスキルは、進学に必要な学力や、就職に必要な社会的スキルとは少し違って、別の教育が必要です。
マネー相談を重ねるなかで痛感するのは、マネーリテラシーは、なんといっても親の影響が大きいということ。お金を貯めたり、増やしたりするのが上手な人は「親が家計管理にうるさかった」「親が資産運用をしていて、教えてもらった」などとおっしゃいます。親子の会話のなかにある「お金の話」が、お金の教育ではとても大事です。
体験させることで初めて興味が広がり、チャレンジ精神が形成される
冒頭で、息子が中学3年生でFP2級に合格したという話をしましたが、大人でも合格が難しい資格を取得できたのは、息子が天才だからとか、お金に対するセンスがあったからとかでは全くありません。FP3級には1回落ちていましたし、FP2級に関しては5回目にしてようやく合格しました。
合格できたのは、どんなにハードでも諦めることなくチャレンジを続けて達成する力が身についていたからだと思います。この力は、子供が幼い頃から磨いてあげることが大切です。
実は、息子は小学校低学年までは内向的なタイプでした。教育面で意識したのは、本人の興味があることは肯定して伸ばすこと。そして、そもそも何に興味が湧くかは分からなかったので、できるだけ多くの経験をさせるため、週末は必ず家族で出かけるというミッションを掲げていました。
旅行をはじめ、博物館や美術館に行ったり、アスレチックやプールに行ったり、神社仏閣を巡ったり、息子が行きたいと思ったところに連れていったこともあれば、私たち親から提案することも多々ありました。体験させることで初めて興味が広がり、そうした積み重ねでチャレンジ精神が形成されるのだと思っています。
小学校中学年あたりからいろいろなことにチャレンジするようになり、小学校4年生からは中学受験もしたいと前向きに自ら勉強し始めましたし、K-POPダンスや動画編集など、他にも興味があることが増えてきました。
最近は英語などの語学が特に興味があるようで、今年の夏にはロサンゼルスに3週間の留学をしてきました。語学力が伸びたのかどうかは、親から見て正直微妙なところではありますが笑、初めて親元から離れて、異国の地で、全く知らない人たち、それも海外の人たちと生活した経験値は計り知れないのではないかと思います。
金融教育の最初の一歩は「お金の使い方」から
金融教育にはいろいろありますが、「お金の使い方」からはじめるのがベターです。小学校低学年は、おこづかいの使い方から。お金の価値観の形成や予算と効用の最適化を学びます。
例えば、駄菓子屋で300円を渡し、自分で考えてお菓子を組み合わせてもらいます。予算内に収めることはできていても、同じようなお菓子ばかりで組み合わせると子供は満足しなくなり、お菓子をいつまでも食べ切らず余らせてしまいます。
我が家でも、おこづかいで買ったお菓子がずっと放置され、賞味期限切れになることが何回かありました。食べないお菓子を買うなら、次回からはその場のおこづかいの金額を減らすという話をします。子供からすれば、減らされたら嫌なので、自分にとって必要かどうか、満足のいくものかどうかと、自身の効用を考えながらお金を使うようになります。おこづかいの使い方は、「予算と効用の最適化」を自然と学ぶ練習になります。
小学校高学年は、毎月のおこづかい制に変えることで、将来のためにお金を残す「貯蓄」を学ぶことができます。少しずつ欲しいものが高額になっていく時期でもあります。現在だけでなく将来まで時間軸を伸ばして、お金の使い方を考える練習です。
金融教育の本格スタートは、11歳になる小学5年生から
我が家の話をすると、両親ともにファイナンシャルプランナーで、家庭内で投資や税金などお金の話をするのが日常だったことから、息子が自然とお金や投資に興味を持つようになったのは大きいとは思います。
ここから学べることがあるとすれば、普段から家庭内オープンでお金の話をすることが良いかと思います。子供は親が話していることを覚えているものです。
お金について体系的に教え始めるのに良いタイミングは、11歳になる小学5年生頃がひとつの結論です。
小学校5年生というと、学校で「百分率(パーセント)」を習う学年。4年生で学びはじめる「割合」の扱いにも慣れてきて、なにかと比率が出てくるお金の話を理解する素地が整ってきます。それと同時に社会への関心が広がる時期です。親の年収をしつこく尋ねてきたりします。テレビ、YouTube、TikTokなど、いろいろなところで投資に触れる機会も増えて、興味を持ってくる年齢でもあります。
子供に年収を聞かれると答えに困ってしまいますが、お金に興味を持った貴重なタイミング。お金の学びにつなげたいところです。自分の年収を教えるのが難しいならば、無理に教えなくても大丈夫です。親の年収を聞く子供の好奇心は「大人はどのくらいお金を持っているのだろう」「今の暮らしを続けるにはどのくらいのお金が必要なのだろう」という漠然としたものです。
年収を教えるのが難しい場合は、「日本の会社員の平均年収」を伝えてみましょう。大人の年収に対するイメージができるので、好奇心はある程度満たされます。できれば、年収から税金や社会保険料が差し引かれていることも伝えたいところです。税金や社会保険について説明できると、社会の仕組みも学べます。このあたりは、子供自身にFP3級の勉強をしてもらうのでも良いと思います。
また、親自身が働く業界や職種の平均年収を伝えるのもいいでしょう。いろいろな業界や職種の平均年収を調べれば、将来の職業選択に関心を持つきっかけになるかもしれません。
「投資観」を磨くなら、フリマアプリからがおすすめ
投資やビジネスをざっくりと学ぶ手軽なツールとして、フリマアプリがおすすめです。我が家の話をすると、小学校高学年で、メルカリを活用して、商売の基本を学んでもらいました。その経験が「投資観」の熟成に繋がっているように思います。
イマドキは、不要なものは「メルカリ」などフリマアプリで売るのが定番で、子供にとっても馴染みのある存在になっています。商売の基本は「売上-経費=利益」。売上を最大化し、経費を最小化すれば、利益が最大化できるという公式です。将来、どんな仕事をするとしても必要な考え方で、子供のうちから知っておいていいと思います。
売上を上げるには、買う人のことを考えなくてはなりません。そもそもどんな商品が求められているのか、商品のよさを伝えるには、どこをアピールしたらいいか。写真の撮り方や商品説明、値段のつけ方など、工夫することはたくさんあります。
利益についても、しっかりと伝えたいですね。売れた値段がそのまま利益にはなりません。売上からメルカリに支払う手数料や配送料、梱包資材などの経費を差し引いた額が利益となります。売るために使う時間だって、ある種の経費です。
両親がサポートしながら、子供自身が出品する体験をしてみるのがお勧めです。商売とはどういうものかが実感できるでしょう。
日頃のスーパーなどで買い物をするときも「投資教育」のチャンスです。なぜ、この商品が流行っているか、なぜ、値段が高いと思うかなど、需要と供給の観点を普段から考えさせるようにしていました。商売だけでなく、投資家の目線としても大事な要素だと思っています。
最近は、1株単位で買えるサービスがあります。子どものおこづかいで買える銘柄が多くあります。フリマアプリや日頃の買い物などで投資家としての素地が形成されていると、実際に「自分のお金」でどの銘柄を選ぶかという解像度が高くなり、投資の知識も身に付きやすくなるでしょう。
FP資格を取ったことで、世の中の見方がどう変わったのか
将来お金に困らないために、セーフティネットである医療保険や年金保険などの社会保険について知っておくことはマストです。ライフプランを考えていく上でも、すべて自分自身で備える必要はないこと、どこまで自分でやらないといけないのかというのが知れるのは人生の戦略を立てる上でも必要ですからね。
FP資格では、保険、金融資産運用についても学びますが、正しく学んでおくことで、マネートラブルの防止にもなり、正しくリスクに備えながら、資産形成をできることにつながります。将来の暮らしに役立てるという程度であれば、FP3級で十分です。
にもかかわらず、息子はFP3級で留まらず、FP2級の取得まで至ったのかですが、その理由は、「史上最年少」と言われているうちに取得し、周りに負けない武器を作りたかったからだそうです。私立の中高一貫校に通う息子の周りには、優秀な生徒が多く、自信をなくすことも少なくなかった事情もあったようでした。
合格してからというもの、先生や友人たちに「すごすぎる!」と褒められて、また各メディアにも取り上げてもらい、本当にうれしかったみたいです。自己肯定感も爆上がりだったようで親としても安心しました。FP3級と比べFP2級は範囲が広く、知識の底も深くなります。社会情勢や金融経済のことがより理解できるようになったと言っています。
FP資格の内容は、子供だけでなく、大人が学ぶべき内容でもあります。子供は親の背中を見て育ちます。子供だけにチャレンジさせるのではなく、ぜひ親子でチャレンジしてみてくださいね。
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