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債務
さいむ
債務とは、ある特定の相手方に、特定の行為をする義務のことを意味します。
債務(debt)というと一般にイメージされるのは金銭債務、つまり借金でしょう。債務=借金は、もちろん間違いではありません。金銭債務を単に債務といい、例えば住宅ローンを借りた人はその瞬間から「債務者」になります。対義語として、融資する銀行が「債権者」になります。
ちなみに銀行預金も、預金者が銀行にお金を貸しているようなものなので、この点から言うと預金者が「債権者」そして銀行は「債務者」になります(法的な表現では、預金は金銭の消費寄託といいますが、本質的な意味は上記と同じです)。
一方、法的な債務の定義は「ある者が他者に対し一定の行為をすること、あるいはしないことの義務」となります。
一定の行為をする(作為)、またはしない(不作為)義務を不動産売買で例えると
- 売主は売買代金を受け取ったなら、所有権を買主に移転する(一定の行為をする義務)
- 隣接する地主同士で高層建築を建てないという約束(契約)をする(一定の行為をしない義務)
つまり、端的に言えば「約束したならその約束を守らなければダメ」ということです。