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提携ローン
ていけいろーん
提携ローンとは「販売会社と金融機関が提携して顧客に提供するローン」のことです。
例えば自動車なら販売ディーラー(販売会社)が銀行(金融機関)と提携し専用の自動車ローンを作り、「〇〇(ディーラーや自動車メーカー名)限定▲▲銀行マイカーローン」として双方の店頭やHPに広告するケースが該当します。
販売会社と金融機関の提携が三者型(顧客が第三者)、これに信販会社など保証会社が加わるのが四者型とよばれます。
現在主流になっているのは不動産の提携ローンで、提携ローンといえば不動産提携ローンを指すのが一般的になっています。この場合は販売会社(ハウスメーカー、不動産業者)と銀行が提携する三者型です(住宅ローンは保証会社が付きますが、これは銀行ローンの仕組みで四者型とは異なります)。
ちなみに「紹介ローン」という言葉もありますが、これは販売業者から紹介をされた顧客が自分で申し込むといったニュアンスで、一般的な住宅ローンと変わりません。
新築ならハウスメーカーが、土地や戸建てを買うなら不動産業者が顧客を金融機関に斡旋(あっせん)し、ローン審査は金融機関が行います。提携ローンと一般的な住宅ローンで最大の違いはこの「斡旋があるかないか」という点だけで、有利不利の差はそれほどありません。その理由について、まずメリット・デメリットを並べ、説明していきます。
<提携ローンのメリット~一般の住宅ローンと比べると>
- 審査のスピードは早い
- 金利面で優遇がある
- 手続きがラク
<提携ローンのデメリット>
- 審査の厳しさは変わらない
- ローンがパッケージ化されており、生命保険などの選択肢が狭いこともある
- 手数料など費用が必要な場合がある
提携ローンでは例えば土地や一戸建ての場合、物件はすでに決まっているので担保調査などを前もって済ませておくこともできます。また物件資料は顧客が見つかるかなり前から銀行側に持ち込まれている場合もあり、こうした事前情報があることで審査に要する時間が短縮され、一般的に提携ローンの審査スピードは通常の住宅ローンより早いです。また提携ローンは銀行にとっても「黙っていても客を連れてきてくれる」販売会社との関係を保つため、回答を早くする必要があります。場合によっては他の案件を後回しにしてでも提携ローンの審査を優先することもあるくらいです。
一方、審査の厳しさは提携ローンだから特別、ということはありません。銀行の融資審査は公平をモットーにしていますので「貸せない相手には貸さない」のです。スピードが早いのは審査の成否回答が早いというだけです。
金利面では提携ローンだけの特別優遇をする金融機関が多いです。しかしながら、金利は顧客それぞれの収入などを総合的に判断して決まりますので、提携ローンだから無条件で低金利になるとは限りません。
提携ローンは商品がパッケージ化されており、団体信用生命保険も「8大疾病保障付き」や「配偶者も生命保険に加入できる」などの新型保険を選べないこともありますので注意が必要です。
販売会社の担当者が銀行とのあいだで動いてくれるので、手続き面では提携ローンのほうが簡単です。その反面、「手続き代行手数料」といった名目で数万円から数十万円を販売会社に払わなければならないこともあるようです。販売会社独自の基準で決めた費用なので名目や詳細はわかりませんが、提携ローン手続きに限るなら、担当者からは書類を受け取るくらいです。