シロッコファン

シロッコファンとは、縦長の羽を円筒状に組み立てたファンのことです。

扇風機のような羽を持つプロペラ送風機と同様、羽を回転させることで屋外へ空気を排出します。多翼送風機に分類されます。

静圧（静止した状態の空気が持つ圧力）が高いほど遠くへ空気を送り出せるのですが、静圧の弱いプロペラ送風機は、屋外へ直接排気できる外壁部以外には設置できません。

反対にシロッコファンは静圧が高いので、風の強い場所や、ダクトを接続してレンジフードなどによく使われます。

多翼送風機にはシロッコファンとターボファンの2種類があります。前向きに取り付けられた細長い羽を持つシロッコファンに対して、ターボファンは、薄くて幅広の羽が後向きに取り付けられているのが特徴です。

ファンの能力を表す値「静圧」に関しては、両者ほぼ同程度の能力を持っています。一般的にターボファンはシロッコファンよりも風量が多いため、高層ビルなど、より風の強い場所に設置されることが多いです。

このようにファンの設置は、設置場所に応じて「静圧」と「風量」のバランスが適正な機器を選定しなければなりません。「静圧」と「風量」のデータは、カタログの「P－Q曲線（静圧風量曲線）」で確認できます。