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受水槽
じゅすいそう
受水槽とは、ビルや病院などの敷地内に設置した貯水タンクのことです。一般住宅の給水は、給水管から直結で供給されるのが一般的です。ところが、3階建て以上のビルやマンション、一時的に大量の水が必要になる可能性のある病院や学校などでは、直結では水圧が足りないこともありえます。
そのため、敷地内に設置した貯水タンクへ水道水を溜め、ポンプで送水する方式を採用するのが一般的です。この貯水タンクのことを「受水槽」とよびます。屋上に小型貯水タンクを設置して受水槽と併用する「高置水槽方式」もよく採用されています。
受水槽の有効容量が10m2を超える場合は、水道法により「簡易専用水道」に分類されます。簡易専用水道になると、受水槽の清掃(年1回)や、厚生労働大臣の登録を受けた検査機関による定期検査(年1回)が義務付けられます。
受水槽の有効容量が10m2以下の場合は「小規模貯水槽水道」にあたり、上記の義務はありません。しかし、簡易専用水道に準じた対応が望ましいとされていますので、自主的な管理・清掃が必要になるでしょう。
また、受水槽の設置には、建築基準法によりさまざまな基準が定められています。下記に代表的なものをいくつか挙げておきます。
- 室内に設置する場合、上部は100cm以上、その他は60cm以上の空間を確保すること
- 受水槽上部に、出入りができる(直径60cm以上)マンホールを設置すること
- 受水槽はステンレス製・鋼板製・FRP製など、堅固で漏水や汚染のない材質を使用すること
- 通気管・排水管・オーバーフロー管を設け、逆流しない構造とする。また、通気管とオーバーフロー管には、虫が侵入しないように防虫網を設置すること
なお、自治体ごとに設置基準の詳細は違いますので、設置箇所を管轄する水道局の基準を満たす設置計画が必要です。