守秘義務

守秘義務とは、職務上・業務上知った顧客の情報等を秘密にしなければならない義務のことです。不動産に関していえば、宅建業法45条が「宅地建物取引業者は、正当な理由がある場合でなければ、その業務上取り扱ったことについて知り得た秘密を他に漏らしてはならない」として守秘義務を定めています。

例えば「有名芸能人の○○が△△の物件を借りに来た」などと宅地建物取引業者がSNSで明かすと、守秘義務違反になります。社員の場合、社員自身が宅地建物取引業者ではありませんが、会社の就業規則などで守秘義務を定めています。

守秘義務は、あくまでも「その業務上取り扱ったことについて知り得た秘密」ですから、芸能人○○が△△に住んでいることを業務と無関係に知った場合に、友人にそのことをしゃべったとしてもそれは守秘義務違反にはなりません。

また、正当な理由がある場合には、業務上知ったことを他人に明かしても守秘義務違反にはなりません。例えば、裁判で証人として証言を求められたような場合です。

ほか、宅建業法第47条第1号では重要事項に関して告知義務を定めています。この告知義務に該当する場合も、守秘義務は免れる場合があります。