おばあちゃんの原宿「巣鴨」が、若者から山手線の穴場と支持される理由
山手線沿線の「住みたい街の穴場」といわれる巣鴨駅。最大の魅力は賃料・物件価格の安さと充実した商店街です。巣鴨の名前はたまに聞いても、「降りたことがない」「どんな街かよく分からない」という方もいると思います。そんな方にこの街の特徴を分かりやすくリポートします。都心で割安なエリアを探しているという方向けの記事です。
「山手線の乗車人員」で原宿や代々木を上回る巣鴨
JR巣鴨駅は、山手線外回りで池袋から大塚を経て2駅目になります。この駅は「1日の平均的な乗者人員数」でいうと、JR東日本の全駅ランキングで59位です。
といってもこの順位だけでは実感がわかないと思います。同じ山手線沿線で言えば、原宿(乗車人員数ランキング62位)、代々木(同65位)、御徒町(同66位)などよりも上位で、乗車人員数の多い駅であることが分かります。乗車人員が多い理由としては、次の3つが要因と考えられます。
- “おばあちゃんの原宿”として人気の「巣鴨地蔵通り商店街」がある
- JR山手線の他に都営三田線も利用できる
- 駅前に人気の中高一貫校がある(本郷中学校・本郷高校、文京学院大学女子中学校高等高校)
乗降人員数の伸び率を直近の2年間でみてみると、緩やかに“いい感じ”の伸びとなっています。
- 2017年度 前年比0.2%増
- 2016年度 前年比0.7%増
出所:JR東日本「各駅の乗車人員」
なぜ、「緩やかな伸びがいい感じ」なのかというと、あまりに伸び率が急カーブすぎると朝のラッシュが激しくなったり、飲食店やスーパーの混雑度が高まったりするなど、弊害が出てきやすいからです。
一方で、乗降人員数が増えていることは人気駅のバロメーターにもなり、マンションをスムーズに売却できたり、資産価値を維持しやすかったりするメリットがあります。
中古マンション価格で比べると巣鴨の割安な水準
巣鴨が山手線の「住みたい街の穴場」と言われる理由は、駅周辺の賃料や中古マンション価格などの割安感にあります。同じ山手線沿線の中規模駅と比べると割安です。
〈売買価格の中央値比較〉
- 巣鴨:4,480万円
- 代々木:5,270万円
- 原宿:5,499万円
- 大崎:8,498万円
- 御徒町:3,780万円
出所:RENOSY独自調べ/2017年
雰囲気の違う3エリア。あなたが住むなら何丁目を選ぶ?
巣鴨の街の特徴は、JRの駅を中心に「雰囲気のまったく違う3エリア」があることです。それによって、さまざまなタイプの人々がこの街で暮らすことを可能にしています。
一番活気のあるエリアは「巣鴨3丁目」界隈です。駅前すぐに広がる白山通り沿いには「巣鴨駅前商店街」があり、大手チェーン店に混じって歴史ある飲食店が並んでいます。その先には、おばあちゃんの原宿で知られる「巣鴨地蔵通り商店街」があり、甘味処や用品店など個性豊かな店舗が軒を連ねています。
これらの商店街の裏手には、1人暮らしやカップル向けのコンパクトなマンションが数多くみられます。便利な生活を重視するならこのエリアが良いでしょう。巣鴨3丁目の山手線沿いエリアには桜並木があり、自然を感じられるロケーションです。
巣鴨1丁目と白山通りを挟んで真向かいに位置する巣鴨2丁目は、大きな商店街はないものの駅前にスーパー、ファミレス、コンビニなどがあり毎日の生活には困らないでしょう。賑やかな駅前から徒歩で2~3分も歩くと、一気に静かな住宅街に変わります。ファミリー向けのマンションもみられるため、子育て世帯にはこのエリアがおすすめです。
巣鴨1丁目~駒込6丁目はかつて加賀藩前田家の屋敷があった辺りです。当時をしのばせるものは見られないものの、かつて名家の屋敷があった場所らしい落ち着いた風情を漂わせています。
RENOSYの中古マンション検索でリサーチしてみると、2つの商店街のある「巣鴨3丁目」に特に多くの物件が見られます。巣鴨が気になる方はご参考に、下のリサーチ結果も見てみてくださいね。
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